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観察力(仮)

 長いこと企業に所属して半導体の後工程関係の技術者として携わってきました。昨年、独立して個人事業主として新たにスタートしました。勤めていた時の収入レベルに追いついて更に追い越すまでにはまだ時間がかかりそうです。

今回お話しする『観察力』は、3年ぐらい前にふとしたことから技術者として基本は何だろう?と振り返ったことがきっかけです。その時に至った結論的なものが『観察力』でした。さわり的なことをちょっとだけお話したいと思います。


問題解決は観察から

情報は観察から始まる

 社会人になって最初に所属した半導体パッケージングの組立技術部門では、工場で発生した生産に支障がある技術的な問題(製造障害)に対して、直接の担当でなくてもグループ全員で原因調査や再現実験を行うルール(掟)でした。

もう、どんな製造障害だったのかすっかり覚えていませんが、何かの製造障害が発生して、その再現調査に私も駆り出されました。再現実験で制作したサンプルを実体顕微鏡や金属顕微鏡で観察して指示された箇所の寸法を計測して、試験機を使って強度を測定するだったと思います。

 指示された内容で寸法計測と強度測定を行っていましたが、あるサンプルの寸法計測の際、実体顕微鏡で位置を確認するために観察したときにサンプルの形状がほんのちょっとだけ違うことに気がつきました。

この内容をリーダーに伝えて調査したら、期待していた再現状態の少し前の状態(更に進化すると製造障害に発展する)だったそうです。この後、再現サンプルの作成条件をいくつか振って、私が見つけた状態の発生率をカウントする方針に変わりました。情報は観察から始まるということを認識しました。

トラブル時や失敗した時は気持ちだけ科捜研の女になるのだ


この時のことを後日、別のグループの人と雑談している時に話したら、こう言われました。

『トラブルとか不具合とか起きたら、起きたモノ、場所、時間、装置、条件、人 など できる限り多くの情報を集めることが重要だよ。』

例えると、殺人事件が発生して現場を調査している鑑識になって証拠を探すのだ。つまり科捜研の女になるんだよ。』

そうか、沢口靖子になるのか、、(気持ちだけ)


この後も、いっぱいトラブルや不具合対応を経験しました。

気持ちだけでも沢口靖子にはなれず、というよりも米沢守(相棒の鑑識:演 六角精児)だったような。


この続きはいつか

それでは、


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