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いまさらきけない発達障害⑥特別支援学級と通級指導教室

【特別支援学級とは】

小学校と中学校には特別支援学級というものがあります。学校によって様々ですが、ひまわり学級やあおぞら学級、なかよし学級などと名付けられていることが多いです。特別支援学級に在籍していない人からすると、「勉強が苦手な子が行くクラス」「何をしているかわからない。」「勉強をあまりせずに遊んでいる。」という印象をもちやすいかと思います。では実際はどうなのかというと、その子の特性により通常学級で集団の中で授業を受けることに困難さがある子が在籍し、その子の特性に合わせた個別のプログラムで学習をするクラスとなっています。その子に合った学習内容やソーシャルスキルトレーニングなどが行われます。


【特別支援学級の方が望ましい子】

支援学級に在籍する子は勉強が非常に苦手な子だけではありません。ほかにも以下のような子が特別支援学級に在籍するのが望ましいです。

・普通の教室の中ではいろいろなことが気になって、授業に集中できない。
・授業中に静かに座っていることがどうしてもできなくて、いけないとわかっていても騒いだり立ち歩いたりしてしまう。
・情緒が非常に不安定でなかなか学習に取り組めない。
・他の子とうまくコミュニケーションがとれず、トラブルになりやすい。
・眼鏡をかけていても、教科書や黒板の文字、図形等を認識しづらい。
・補聴器をつけていても周りの人の声が聞こえにくい。
・慢性的な病気等で、大人のサポートが必要。
・肢体不自由で、大人のサポートが必要。

特別支援学級では、以上のような子に必要な支援をしながら、学習だけではなくその子に必要なスキル等を身につけてもらえるよう、計画を立てて授業をおこなっています。


【お子様を特別支援学級に入れたい場合】

特別支援学級に入るタイミングは入学したときだけではありません。学年の途中からでも入ることができます。その場合、自治体によって多少異なりますが、以下のような流れになります。

1、お子様を特別支援学級に入れたい旨を学校と相談。
2、通常学級、特別支援学級、通級のどれがお子様のためになるかを、学校の先生たちで話し合う。
3、発達検査や巡回相談でお子様の現状を確認。
4、各自治体の教育委員会が最終決定。

特別支援学級に入っても通常学級に戻ることはできます。しかし、どちらに在籍するのかを簡単に変更することはできませんので、お気を付けください。


【通級指導教室とは】

公立の小中学校には特別支援学級とは通級指導教室というものがあります。これは、通常の学級に在籍していて、勉強や気持ちのコントロール、発音、発語などに困難さを抱える子が利用できる制度です。週に数コマ、通常の学級以外の場で、個別に必要な支援を受けます。

対象となる子は以下の通りです。

〇発達障害(グレーゾーン)の子
〇弱視・難聴の子
〇気持ちのコントロールが苦手な子
〇発音・発語に苦手がある子


【通級指導教室のタイプ】

通級指導教室には以下の3つのタイプがあります。

〇自校通級・・・自分が通っている学校の通級に通う。通常の学級での授業を抜け、通級で支援を受ける。
〇他校通級・・・他の学校の通級に通う。自治体よって異なるが、放課後に保護者の送迎で通う場合も多い。
〇巡回通級・・・通級の先生が学校に来て支援を受ける。


【通級指導教室に通わせたい場合】
通級指導教室に通わせたい場合も、特別支援学級と同様の流れになります。


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法人のホームページはこちら→https://www.avocado.or.jp/

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