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いまさらきけない発達障害⑤発達障害に関する疑問あれこれ

発達障害についてのよくある質問に回答します。

「発達障害は治るの?」

結論:治りません。
しかし、ADHDの多動性(落ち着きのなさ)や衝動性(つい体が反応して動いてしまう)は、年齢とともに落ち着いていくことが多いです。また、精神科で処方される薬を飲むことで症状を和らげることもできます。
ASDの人のコミュニケーションの仕方も、人生経験を通して少しずつ改善されていくことがほとんどです。
LDの人についても、学校で習ったときには身につけられなかったことでも、脳が発達することで身につけられるようになることも多いです。

「発達障害って誰が決めるの?」

結論:精神科医です。
精神科の先生が診断をするとき、DSMやICDというものが使われています。簡単に言えば様々な精神疾患の診断基準が決められているものです。これらの基準と、患者さんの現状やこれまでの成育歴等を照らし合わせて診断します。現状だけではなく子どもの頃の様子も考慮されるので、親御さんが同伴して精神科や心療内科に行ったり、子どものときの通知表や連絡帳が必要だったりします。また、子どもの場合は学校の先生、働いている人の場合は職場の人に問診票を書いてもらう場合もあります。なぜなら発達障害の特性はいつでもどこでも出てしまうものだからです。特定の状況でしか特性がでないのであれば、発達障害以外の可能性の方が高いと考えられます。

「最近発達障害の増えてない?」

結論:増えています。
理由として考えられるのは、発達障害についての理解が広まってきたことや、社会から求められることが多くなってきていることが挙げられます。
学生時代はうまく適応して生活していたが、社会人になって働く中で、できないことが多くて怒られたり、職場にうまく馴染めなかったりして、心を病んでしまう人が多くいます。そこで精神科医にかかり、発達障害だと診断を受けるケースがあります。
また、他の精神疾患などにより発達障害と同じような特性が出ている場合、発達障害と誤診されることもあるようです。
社会の在り方によって障害というものは変わります。すべての人が生きづらさを感じない社会になれば、世の中から障害者と呼ばれる人はいなくなります。


「ADHD、ASD、LD以外にも発達障害はあるの?」

結論:あります。
DSM-5では
・コミュニケーション障害群として、言語障害、語音障害、小児期発症流暢障害(吃音)、社会的(語用論的)コミュニケーション障害
・運動障害群として、発達性協調運動障害、常同運動障害、チック障害
が挙げられています。

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