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ライフイズビューティフル 鑑賞直後の感想

 NHK BSプレミアムで放送していたライフイズビューティフルを見ました.


 この作品,自分の映画の趣味を知る方からおすすめされていた映画なので,今回見られるのがすごく嬉しかったです.

 おすすめされた通りすごく素敵な作品でした!確かに個人的にも好きな雰囲気の映画.

 1997年の映画とのことですが,同年公開のタイタニックとかに比べればちょっと画面がレトロな雰囲気でしょうか.


 あらすじを見るにWW2の時代の話という事で,もっと戦争と死の香りを纏った映画かと思っていたのですが,前半のグイドとドーラの恋物語なんかコメディチックで瑞々しい雰囲気でした.
 とは言っても,家族が強制収容所に送られてからは流石に辛くて目を逸らしたくなるシーンもあったのですが,どんなシーンでも息が詰まりそうなところで上手く息抜きのギャグを入れてくるのが素敵ですね.
 この「辛くなりそうなところで息抜きのギャグを入れる」手法が,収容所で孤独な生活を強いられるジョズエをゲームで楽しませようとしてくれるグイドの行動とシンクロしていて,なんともいえず感慨深い.


 グイドはまさに愛嬌と機転の良さで人生という荒波を渡っているような人なのね.でも人生って確かに,最終的にはそういう優しさとか根拠のない自信が荒波を渡るための船を用意してくれる気がします.
 自分はグイドほど機転が利かないけど,せめて愛嬌と周りへの優しさを持って生きていきたいな~と思います.

 グイドは戦後まで生き延びることこそできなかったけど,グイドが息子とドーラへ贈った愛情があるから2人は生き延びて,そして戦後の未来までグイドの愛の証を繋いでいくんじゃないのかな~と思いました.だから離れ離れじゃないはず.


 卵男,ドーラのくしゃみ,アパートの窓から鍵を落としてくれるマリア,ジョズエが戦車のおもちゃ好きなこと,…など,ちょっとしたセリフがその後のストーリーで重要なカギになったりして,そういう伏線がしっかりしているところはどこか現代映画っぽい感じがしますね.

 ドーラ,個人的に宝塚花組トップ娘役だった仙名彩世ちゃんを思わせる美人さんで素敵でした.お上品だけど運命的な恋が好きで,家族のためならどんな過酷な場所でも生き抜いていく芯のある女性.


 いやぁ今日見られて本当に良かった!
 変に神経質なせいで映画を見る前って2時間集中できるかなとか理解出来なかったらどうしようとかしり込みしてしまうのですが,そんな考えも忘れちゃうくらい夢中で見てました.
 どんなに忙しくても,2時間も映画に使えんわってくらい切羽詰まった状況でも,いやそんな状況だからこそ映画を見るのがこころの潤いのために必要なんだなぁと思いました.

 そして何より,グイドほど思い切った行動はできないかもだけど,彼みたいな優しさと愛嬌を胸に抱いて現実の世界を生きていきたいね!

ここまで読んでくれたあなたがだいすき!