健康経営の7つのメリット

こんにちは、『健康を企業文化に』を理念に健康経営アドバイザーの
健康マネジメントスクール
水野雅浩です。

前回は、「そもそも健康経営とは?」について、説明しました。
では、この健康経営は、なぜ、今、これほど注目されているのでしょうか。

それは、今の日本の企業を救う究極の戦略と言われているからです。まるでボーリングのセンターピンに玉がヒットすると、連鎖的に他のピンも倒れてハイスコアを叩き出すことができます。健康経営はそのセンターピンなのです。

では健康経営を実践することでのメリットを一つ一つ見ていきましょう。

(1)社員の生産性の向上

 朝から疲れているいわゆるダル重の社員はいないでしょうか。健康経営を導入し、社員が健康になることで、集中力が高まり、メンタルが落ち着き、体力もつくことで、仕事のパフォーマンスが高まります。それが、一人ではなくチーム全体のメンバーの健康状態がよければ会議でも創造性が発揮され、高い生産性につながります。

(2)社員の働く意欲の向上社員

自分の仕事に打ち込んで仕事ができれば、当然、経験値が増え、成果が出れば、ますます自分の仕事に没頭し、経験値が高まり、専門性が磨かれていきます。会社は、自分を大切にしてくれている。この職場であれば自分が成長できるという経験があれば、転職など考えず、ずっとこの会社で頑張ろうと思うことでしょう。

(3)採用力の強化

例えば、会社で、社員がより健康になるように半年に1回ヘルスケアについての勉強会を開催しているとします。そこで、睡眠の専門家を読んだり、健康なダイエットを促すための専門家を招いて会社全体で学んだりしていることは、採用の側面でも大きな魅力になります。「この企業は、社員を大切にしている」「社員に健康で長く働いてもらいたい」という企業のメッセージが伝わるからです。

(4)取引先/顧客の評価があがる

健康経営は自社にプラスの影響だけでなく、社外にもよい影響が及びます。保険会社のようなOne to oneのような接客をするサービス業であれば、朝からくたびれた人よりも、肌艶が良い方からサービスを受けたほうが説得力も満足度は高まります。また、B to Bでも担当者が、体やメンタル壊して休みがちな企業よりも、いつもシャープなやり取りをしてくれる人のほうが安心して取引ができます。

(5)ブランドの向上に寄与

健康経営は、企業のブランドにもよい影響を与えます。ブランドとは、「約束」とも表現されます。雇用主が社員のコンディションを整えるために、健康に投資をしている企業姿勢は、社員を大切にする「約束」にもつながります。社員の家族にとっても、従業員の健康を「約束」することに繋がり、顧客や取引先にも高く安定したサービスをお届けすることを「約束」することにつながります。まさに健康経営は御社のブランドを強化することにつながると言えないでしょうか。

(6)株主信頼

近年では、投資家の視点に、その企業が健康経営に取り組んでいるかいないかが重視されるようになりました。なぜなら、投資家は投資した資金が増えないと困るからです。つまり、企業が継続した成長に対して取り組んでいるかどうか。その源泉となる「人」に投資をしているかどうか、を重視する時代になったのです。


以上が、冒頭で健康経営は、ボーリングのセンターピンのようなものとお伝えした理由です。健康経営はこれからの時代を生き抜く上で、外してはいけない戦略なのです。


時代は変わった、私たちは変われているか?

「24時間働けますか?」というCMが象徴していたように、日本企業は、経済成長を推し進めるために健康を後回しにしてきました。表向き、社員は、会社の財産、人財という言葉が使われていたものの「健康は個人の責任」「ついてこられる奴だけ、ついてこいスタイル」でした。

実際、私は20~30代まで当時、日本でも有数のベンチャー企業で働いていたため、深夜まで働くのが当たり前でした。終電を逃し、サウナに行けば、おかえりなさいと言われ、朝風呂で、上司に挨拶をするのが普通の生活でした。このライフスタイルについてこられなく退職した人も大勢いました。当時は、人が辞めたとしてもまた採用すればよい、という暗黙の了解があったのも事実でしょう。

しかし、これからは、違います。経済が成長期から、成熟期に時代が以降し、人口が激減し、変容し続けるウィルスと共存するWithコロナ時代、社員は替えのきかない効かない資産になりつつあります。

今までは社員への投資は、ビジネスマインドやビジネススキルが主な範囲でした。しかし、その人的資産の基礎となる健康マネジメントは、企業のマネジメント範囲となる時代へと移行したのです。

明治安田生命保険の健康に関するアンケート調査を発表(2022年7月5日20~70代5640人)を見ると、将来の健康に不安がある59.9%と約6割。コレに対して、「健康投資」を行っている割合は58.5%で、前年よりも増加傾向。

さらに、具体的な投資内容について複数回答で聞いたところ、トップに来たのがサプリメントで27.8%。続いて、ウォーキングなどのウェアの購入が24.2%、自宅で使うエクササイズ機器13.5%、温泉・サウナ11%、スポーツジム8.6%と続きます。コンディションを整えることに、お金と時間を投資する時代に入ったのです。

では、なぜ、「個人」ではなく、「職場」で健康習慣をつけるのかを次回、ご紹介しましょう。

健康マネジメントスクール
水野雅浩


■プロフィール
健康マネジメントスクール 代表 水野雅浩 専門:健康マネジメント/健康経営 新卒から介護・医療サービスの事業のベンチャー企業の立ち上げに参画。最年少で支社長になり、2回の上場を経験。しかし、その過程で、胃潰瘍になり、メンタルや体調不良で退職する部下を見て、健康を犠牲にして来たことに疑問と後悔を持つ。その後、香港での勤務時代に、従業員の健康に投資をすることでパフォーマンスを上げる健康経営に出会い衝撃を受ける。帰国後、健康を後回しにする日本の風潮を変えるため『健康を企業文化に』をミッションに、社員の健康マネジメント/経営陣の健康経営をテーマに企業・行政・大学を中心に講師を務める。著書6冊。デビュー作『グローバルで勝つ!太らない疲れない7つの習慣』はアマゾンランキング1位。

■著書
『グローバルで勝つ!太らない疲れない7つの習慣』 『グローバルで勝つ!太らない疲れない21の習慣』(アスカビジネス) 『稼げる男 稼げない男の健康マネジメント』(飛鳥新社) 『最強のサプリメント戦略』(アイディア企画) 『睡眠力』(アイディア企画) 『親子で作る健康習慣 本番力で受験に勝つ』(学事出版)
■講演実績
富士通株式会社、東レ株式会社、株式会社麻生グループ、株式会社中外製薬、三菱商事株式会社、JR西日本グループ、株式会社大日本印刷、北日本銀行、Huawei Technologies Co., Ltd.大塚製薬株式会社、ネスレ日本株式会社、鳥取銀行、日本海新聞社、岩手日日新聞社、京都ホテルオークラ、とりねつ株式会社、ソルネット経営コンサルティング、税理士法人中央総合会計事務所、北斗工業エンジニアリング、一般社団法人日本パーソナルブランド協会、株式会社ホーマス・キリンヤなど 【労働組合】全トヨタ労働組合連合会(119社)、豊田自動織機労働組合 【行政】鳥取県、宮崎県、福岡県、岩手県など 【大学】台湾大学 【塾】公文など多数保有資格

■保有資格■ 健康経営アドバイザー(認定番号3000092)東京商工会議所 健康マスター検定エキスパート・認定講師 一般社団法人 日本健康生活推進協会 日本成人予防協会一級健康管理指導員(認定番号H35366) 米国NLPコーチング研究所 NLPプロフェッショナルコーチ

 

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