細野雄紀

JX通信社 取締役 兼 CXO。JX通信社は、SaaS型の速報ニュース配信サービス「F…

細野雄紀

JX通信社 取締役 兼 CXO。JX通信社は、SaaS型の速報ニュース配信サービス「FASTALERT」を提供する報道テックベンチャーです。J1湘南ベルマーレのソーシャルメディア戦略アドバイザーも務めています。うさぎ飼育中。サッカーが好き!

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  • JX PRESS Design Notes

    • 8本

    JX通信社のメンバーが、デザインに対する考え方や知見をつづります。

  • 会話のデザイン

最近の記事

「こんな1on1はイヤだ」マネージャーが知るべきアンチパターン8種

どうも、JX通信社CXOの細野です。突然ですが、皆さんの会社では1on1をうまく活用できていますか。 数十人の社員を抱えるJX通信社では、今や1on1は社内に欠かせない重要な場として組織に根付いた感があります。 僕自身も役員&マネージャーとして、社内のさまざまな人に1on1を定期的に実施してきました。セールス、エンジニア、デザイナー、インターン生etc。 こうした経験を通して、マネジメントに関わるすべての人は1on1のスキルを磨くべきだと考えるようになりました。ぶっちゃ

    • 相手に喋らせるとなぜか上手くいく「50:50の法則」:会話のデザイン

      おはようございます。JX通信社の細野です。寒暖差がしんどいですね。 普段はCXO(Chief Experience Officer)として、デザイナーに限らずセールスやエンジニアと一緒にビジネスを組み立てる仕事をしています。 とある商談に同席した日、気づいたことがありました。 自分と相手の「発言量」に着目すると、相手がたくさん喋る打ち合わせは温度感や納得感が高いことが分かりました。 相手は前のめりになり発言量が増えると、自ら発言することで納得感を高めてくれる。人の納得

      • 本気で理解してもらいたいなら「結論」ではなく「大局」から話す:会話のデザイン

        こんにちは。JX通信社で仕事をする細野です。普段はCXOとして、人の認知と行動に着目しながら仕事をしています。 最近は、社内での気づきをベースに働き方に関するnoteを連日書いています。 今回のテーマは「大局から伝える」。人に理解してもらうときのコツを1つだけ挙げるなら、僕は真っ先にこれを選びます。 何かを説明するときの目的は、うまく理解してもらうこと。まず大局的な理解を得ることは、チームや顧客と話すときに理解度を高める重要な技術。 どのように伝えればうまく伝わるのか

        • 言語化するときは、まず「主語」を決めよう:会話のデザイン

          社会人になりたての頃、よく考えていたことがあります。 「こういう意思決定をすべきだと思う。でも、理由はうまく言えない…。 ただ直感は正しいんだよ。だって、直感は経験の積み重ねで生まれるものだから」 自分が感じた違和感、直感。これらはきっと、おおよそ正しい。今でもそう思っています。 でも、仕事はチームのみんなと一緒に進めるもの。その根拠や妥当性を、個人の感覚に閉じてしまうとチームの納得感は得られません。 それどころか、後から振り返ったときに「どうしてああいう決定をしたん

        「こんな1on1はイヤだ」マネージャーが知るべきアンチパターン8種

        • 相手に喋らせるとなぜか上手くいく「50:50の法則」:会話のデザイン

        • 本気で理解してもらいたいなら「結論」ではなく「大局」から話す:会話のデザイン

        • 言語化するときは、まず「主語」を決めよう:会話のデザイン

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        記事

          社内ではなく、社会のために仕事する「社会指向」

          「同僚の○○さんにどう思われているか心配なんです」 協調性の高い人ほど、こういう葛藤があるのではないでしょうか。 成果を出したい反面、どうしても人の顔色を窺ってしまう。そんなことを気にしても意味がないとわかっているのに。 たまにドライに振る舞ってみたり、協調性を大事にしてみたり。 こうしたことを繰り返すうち、「成果を出すこと」vs「同僚への配慮」で板挟みになってしまう人がいるように思います。 ここで、 「人のことを気にせず、成果だけ追えばいいんだよ」 と言うのは

          社内ではなく、社会のために仕事する「社会指向」

          抽象的なキーワードを別の言葉で言い換える:会話のデザイン

          学生時代の先生の質問が、今でも印象に残っています。 「さっきから"本質的ではない"って言ってるけど、"本質的"とは何?」 正直なところ、当時は質問の趣旨が理解できませんでした。 「言葉の定義を答えればいいのか?」「それならググれば分かるじゃないか」。でも、今思えば、質問の主旨は定義の話ではありませんでした。 中途半端にしか理解していないことを、人はそれっぽい単語で補い、それっぽく表現してしまう。きっと、それを見破られていたのだと。 だから、別の表現で語るよう促し、具

          抽象的なキーワードを別の言葉で言い換える:会話のデザイン

          「なぜ?」と訊くのはなるべく避ける話:会話のデザイン

          部下に「この2週間、悩みながら仕事していたんです…」と言われたら、思わず「えっ、なぜ?理由は?」と訊きたくなってしまいますよね。 もちろん、マネージャーとして理由を知っておくことは大事です。そのまま放置しておくと、離職してしまうかもしれない。それに、同じ悩みを抱える人が他にいるかもしれない。 でも、この訊き方では、本当の理由を聞き出すことはできません。 理由はシンプルです。「なぜ?」は自由度が高い質問(オープンクエスチョン)だからです。 ものごとの「理由」には、いろん

          「なぜ?」と訊くのはなるべく避ける話:会話のデザイン

          「上手い」ということは、説明できるということ。

          芸能人格付けチェックはなぜ実力差が生まれるか芸能人の背後で、楽器を演奏するクイズを見たことがあるでしょうか。 高級な楽器と安い楽器を演奏して、聴き比べます。そして、どちらが高級な楽器による演奏かを、演奏音だけで判断するよう迫ります。 興味深いのは、明らかに得意な人と、そうでない人がいること。得意な人は、明確に自信を持って当てているように見えます。一方、そうでない人は当てずっぽうで回答してしまう。 両者の違いは一体なんなのでしょうか。言い換えると、良い音を聞き分けられる人

          「上手い」ということは、説明できるということ。

          デマに屈した愚かな人間社会 信用しないことからはじめるデマ対策

          コロナ禍のデマを前に、私たち人間は恐ろしいほど無力でした。けちょんけちょんです。SNSを開くと、そこには不正確な情報や陰謀論、突飛な極論がたくさん溢れていました。 そんな現状にウンザリしつつも、「まぁ世の中にはいろんな人がいるもんね」と、どこか納得してしまう部分もありました。日本国内には1億2000万人もいます。その一人ひとりに対して「デマを流すな!」「真偽を確認しろ!」というのはどうしても限界がある。 人間の知性を信じたいけれど、その無力さを痛感した今、考えを改めないと

          デマに屈した愚かな人間社会 信用しないことからはじめるデマ対策

          【図解】コロナ禍でデマはなぜ生まれ、広がったのか 発生と拡散のメカニズム

          ※このnoteは、上記資料の抜粋版です。もし興味があれば、スライドもご覧になってください。 増大するSNSの存在感と、コロナに見た課題 今や社会を動かす存在となったSNSの台頭は、新たな社会課題を引き起こすようになりました。中でも、フェイクニュースや陰謀論、デマの問題がよく注目されています。 デマ問題は、インターネット上にとどまらず社会全体に影響を与えました。たとえば、イランでアルコール中毒者が急増700人が死亡したニュースなど、誤った情報が公衆衛生を脅かす事案が発生し

          【図解】コロナ禍でデマはなぜ生まれ、広がったのか 発生と拡散のメカニズム

          陰謀論は「小さな真実」から始まる。

          コロナは「ただの風邪」?SNSを見ていると、たくさんの陰謀論が拡散されています。「コロナはただの風邪」「メディアが作り出した幻想」。皆さんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。 こうした陰謀論は、一定の人気を獲得しているようです。例えば、こうしたツイート。1000以上のいいねが付いています。 他にも、「厚生労働省はコロナを風邪の一種と発表しているのにマスコミは取り上げない。報道に騙されるな」といった投稿もよく見かけます。 こうした言説を一切信じていない人からす

          陰謀論は「小さな真実」から始まる。

          新型コロナを分かりやすく伝えるために。JX通信社が挑戦する「情報デザイン」。

          あふれかえるデマ、不正確な情報…SNS上のさまざまな投稿を見ると、たまにウンザリしませんか? 誤った知識を振りかざして他人を批判する人。超楽観論に飛びついてしまう人。良かれと思ってデマ情報を他の人に教える人。はっきり言ってカオスです。 このように情報が錯綜するなか、何が正しく何が間違いなのかを判断できない人の多さがよく目に付きます。 「正解」を求めるかのごとく、多くの人たちがイソジンを求めてドラッグストアに駆け込んだ現象はその最たる例でしょう。正解なんてないのに。 正

          新型コロナを分かりやすく伝えるために。JX通信社が挑戦する「情報デザイン」。

          Jクラブのツイートは誰に見られるか? 情報デザインと解釈の話

          先日、きょんもりさんのnoteがバズっているのを拝見しました。 このnoteでは、僕がアドバイザーを務める湘南ベルマーレを1位に選出いただいています(純粋に嬉しかった笑)。 湘南ベルマーレの試合戦況コンテンツは、いろいろと情報設計を練り込んであるので、その工夫がうまく伝わってよかったなぁと。 で、そのnote内で言及があった 「スタメン選手名の表記は日本語にすべき?」 についてツイートしたところ、 思ったより多く反響をいただいたので、考えをまとめておこうと思います。

          Jクラブのツイートは誰に見られるか? 情報デザインと解釈の話

          リモートワークで職場のコミュニケーションはどう変わったか。どう変えるべきか。

          この密集した社会、特に都心部がなぜ人口が密集してるかって、人と対面で会いやすい社会を設計したからじゃないですか。 人は、直接会って話すコミュニケーションに最適化してコミュニケーションの仕方を学んできたし、また社会のシステムや職場も、それに沿って設計された経緯があります。 だから、遠隔でのコミュニケーションについてトレーニングを受けていない人たちが「コロナが蔓延しちゃったので、今日からリモートです!」と突然言われても、簡単に適応できるわけがないんです。水中で生息する生物が、

          リモートワークで職場のコミュニケーションはどう変わったか。どう変えるべきか。

          SaaSベンチャーが“真の顧客志向”を目指してUX局を立ち上げた話

          この記事はJX通信社アドベントカレンダー2019のエントリーです! FASTALERTなどのSaaSを提供するJX通信社では、会社のバリューに「顧客志向」を掲げています。 でも「顧客志向」って、いざ実践しようとなると難しくないですか? まず何をどうしたら顧客志向なのか分かりづらいし、顧客のために仕事していますか?と聞くとそう答える人も多いかもしれないけれど、実際のところ本当にそうなんでしょうか? 「私は顧客を大事にしています!」って言えば、顧客志向なんでしょうか? こ

          SaaSベンチャーが“真の顧客志向”を目指してUX局を立ち上げた話

          カッコイイだけでは意味がない JリーグSNSクリエイティブ設計論 #Jリーグ

          有料設定になっていますが、全文公開しています。もしよろしければ、投げ銭をお願いします! 「Jリーグのソーシャルメディアはダサい!」という言説を最近よく見るけれど、目的もなく「とりあえずクールな感じにすればいい」ではダメ。「何のためにかっこよくすべきなのか」を明らかにした上で、クリエイティブを設計する必要があります。なぜかっこよくあるべきなのか。かっこよさを追求することで、何が得られるのか。 「いや、カッコいいほうがいいに決まってるでしょ」と思うかもしれませんが、台所事情が

          カッコイイだけでは意味がない JリーグSNSクリエイティブ設計論 #Jリーグ