皆は一つのために

破天荒フェニックス、読了しました。

いやぁ、痛快でドキドキで、駆け抜けてしまった。
読んでいて、ページをめくる手が止まらなかった。
読み切るまで一日かからなかったもの(笑)。

これは、ダメダメな部分ありの経営陣が残した莫大な負債を抱えつつ、眼鏡業界を飛び回りながら、会社を再生させた不死鳥たちのお話。

社長の田中さん、これほど破天荒フェニックスが似合う男はいない！！

資金ショート寸前を繰り返しながら、銀行の援助なしでその足で信頼を勝ち取り、実績を出し、死にかけのゾンビを真人間に戻してしまった。
そんなこと、不死鳥の羽がないとできないじゃないか。（RPG並感）

もちろん田中さんは凄い。臆することなく前へ前へと進み続けた。
障害物には真っ向から立ち向かい、そして奇跡を起こして乗り越え、ぶち壊しながらさらに前へ前へと止まることはなかった。

田中さんだけがオンデーズの再生に全力だったから、この奇跡の流星群が起きたわけではない。奥野さん、高橋部長、マサルさん、海山さん、民谷さん、藤田社長、濵地さん、福丸部長、AKI、YUNA、フローラ、スティーブンetc・・・・・。

生活が懸かっていると踏まえても、
本当に多くの社員たちが
その周りを支える人たちが
オンデーズという会社を愛し、立て直したいと
前へ前へと進んでいったからこそ、
彼ら全員が不死鳥へと変わったのである。

田中さんほど破天荒フェニックスが似合う男はいないといった。
だが、フェニックスは一羽のみではなかった。
ヴァンパイアかのように、どんどんとその数を増やし
組織を組織たらしめていったのだ。

「社員はまだ死んじゃいない」

見抜く田中社長の眼は素晴らしすぎる。

数々の挑戦に対し、応えていった社員たちのポテンシャル、そして何よりその思いが、オンデーズには詰まっている。

「男なら荒れる海を越えていけ。そして自分を試してみろ。広い大海原で思うがままに舵をとれ。迷子になればまた港に帰ってくればいい。若いうちにしかできないことをやらなきゃダメだ。」

田中社長の父上の言葉です。この通りに、田中社長は自分の意志で挑戦を続け、周りの仲間という港に背中を預けて、導のない真っ暗な海を、真っ青な海求めてこぎ続けたのだ。

倒れるなら前向きに

死ぬ気でやらなければ挑戦なんてするもんじゃない。

先頭に立つ怖さを、少しながら自分も知っている。
強豪校ではないが、某国立大学の硬式テニス部で主将をやっていた。
しんどかった。本当に。

自分より強い奴らをまとめ、スキルが足りていない奴らをできるだけ蔑ろにしないように。その努力を褒める人は片手で足りる。でもその人たちがいたから頑張れた。
どれだけ陰口を言われただろうか。不満を持たれただろうか。
言ってはくれない、おそらく言っても無駄だと思われてしまったから。
なんてへたくそな主将だっただろう。それでもやりきった。
チームとして、最高の結果を出した。

自分はその試合に出るメンバーには一度も入りはしなかった。
実力が足りなかったから。
言葉で表現できないくらい、恥ずかしいし情けない、悔しかった。
途中で自分に甘くし、さぼったこともあった。情けない。

破天荒フェニックスを読んで、挑戦しなかったこと、周りに頼り切れなかった自分の弱さを突き付けられたようだった。

彼ら不死鳥は、ただ一つのことのために、人生を注ぎ込み、文字通り恥も見分も捨て去り、血と汗を流しながら尽力し続けた。
人それぞれ個人差はあれど、全員がその気持ちを持ち続けた。

なんて羨ましい。自分もその気持ちでやらなければいけなかった。
本当にテニスが好きならば。
最後は自分がかわいかった、なんて情けない。
涙が出た。

こんな環境で働いてみたい。きっと自分にもできるかもしれない。
人に影響を与えられる、自分の納得のいく人生を歩むには挑戦が不可欠だ。

オンデーズに行きたいとは思わなかった。自分のやりたい業界ではないから。でもこんな会社で働いてみたいと思った。

自分の努力した結果が、拾ってもらえる日が来ると信じられるから。

負債在りまくりなのは、申し訳ないが御免だけど・・・(笑)。

遠くへ行きたいなら皆んなで行け。
倒れるなら前向きに。

挑戦に迷ったとき、オンデーズ社員たち全員の声が聞こえる。
巻き込め、迷惑をかけろ、そして変えていけ、と。

本当にいい経験をさせていただいた。
最初、厚さに躊躇した自分に言ってやりたい。
恐れるなと。

これから先、就活で迷うとき、挑戦を目の前に立ち尽くしたとき
心の中の不死鳥にケツをたたいてもらおう。

立ち止まるな、進み続けろ、
倒れるなら前向きにだ！！！！

2018　11/07 10:43