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#20 ストレスって何?

stand.fm『瞑想Cafe』の20回目の放送です。
『瞑想Cafe』では、ストレスを手放し、苦しみから解放されるをメインテーマにしています。
このストレスとは、いったい何なのでしょうか?
今回は、ストレスとは何か、なぜ生じるのかをお話したいと思います。

『瞑想Cafe』では、瞑想に関するさまざまなこと、マインドフルネス、ヴィパッサナー瞑想、「ブッダの教え」、アーユルヴェーダなど、気軽に誰でも分かるようにお話しています。

この記事では第20回の放送内容を要約して、お伝えしたいと思います。

1.うつ病の原因のニュース

“うつ病の原因となる物質を作るウイルスの遺伝子が発見された。
心の弱さや自分の責任でなる訳ではない事が判明!”
というニュースが10月3日に流れていました。

自殺との関連が高いといわれているうつ病。
最近、芸能人の自殺が続いて、より関心が高まっていますね。

このうつ病の原因となる物質を作るウイルスの遺伝子を発見された
のは

東京慈恵会医科大学・ウイルス学講座
教授 近藤一博 先生

●日本語解説
http://jikeivirus.jp/wp-content/uploads/2020/06/2b5442c6724af0b997f15463558a52c9.pdf

●マンガ解説
http://jikeivirus.jp/episode14/

私たちのほぼ全員、子供のころにヒトヘルペスウイルス6に感染します。

その後、ヒトヘルペスウイルス6の遺伝子が、そのまま私たちの細胞の中に潜伏感染し、休眠しています

ところが、疲労や強いストレスなどにより、この潜伏して休んでいたヒトヘルペスウイルス6が再活性化を始めます。

そして、うつ病の原因となる「SITH-1(シスワン)」というたんぱく質を生成します

SITH-1陽性者は、陰性者に比べて12・2倍もうつ病になりやすく
SITH-1の影響でうつ病になった人は、うつ病患者全体の79・8%、
このような研究結果があります。

今後は、血液検査でSITH1の抗体を調べることができるようになっていくようです。

うつ病は心の弱さからくる病気ではないということです。

そして、うつ病は生涯で、15人に1人が経験するという「国民病」であるということはビックリです。

2.どのくらいの人がストレスを感じているか?

ヒトヘルペスウイルス6が再活性化する要因は、疲労や強いストレスです。

からだの疲労と心の強いストレスなどが要因になります。

いったいどのくらいの人が、ストレスを感じているのでしょうか。

2018年の厚生労働省「労働者健康状況調査」
強いストレスを感じている
均 58%
◇20代 38%
◇30代 57.6%
◇40代 59.4%
◇50代 57.0%
◇60代以上 39.2%

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/h30-46-50b.html User Link

今年はコロナの影響で、もっと高くなっていると思われます。

ストレスを減らしたい
ストレスを手放したい

そう考えている人が、すごく多いと思います。


3. ストレスとは

ストレスとは、もともと物理学の分野で使われている用語です。

物体の外側からかけられた圧力によって歪みが生じた状態

を言います。

ストレスを柔らかいゴムボールに例えると、指で押さえる力を「ストレッサー」といい、ストレッサーによってボールが歪んだ状態を「ストレス反応」といいます。

私たちの心におけるストレスとは、

外からの刺激に適応しようとして、
心や体に生じたさまざまな反応を「ストレス反応」といい
外からの刺激に耐えられない『心の歪み』の反応のこと

を言います。

 私たちのこころや体に影響を及ぼすストレッサーには4種類あります。

◇物理的ストレッサー:暑さや寒さ、騒音や混雑など
◇化学的ストレッサー:公害物質、薬物、酸素欠乏・過剰など
◇生物学的ストレッサー:細菌やウイルスへの感染
◇心理・社会的ストレッサー:人間関係や仕事上の問題、家庭の問題など

普段私たちが「ストレス」と言っているものの多くは、この「心理・社会的ストレッサー」のことです。

この ストレッサーによって引き起こされるストレス反応は、3つに分けることができます。

◇心理面でのストレス反応
活気の低下、イライラ、不安、抑うつ(気分の落ち込み、興味・関心の低下)など

◇身体面でのストレス反応
体のふしぶしの痛み、頭痛、肩こり、腰痛、目の疲れ、動悸や息切れ、胃痛、食欲低下、便秘や下痢、不眠など

◇行動面でのストレス反応
飲酒量や喫煙量の増加、仕事でのミスや事故、ヒヤリハットの増加など


心のストレスを、柔らかいゴムボールで例えてみます。

◇適度なストレス状態の場合

指で押さえて、ボールが歪んでも、
指を離すと、すぐ元の状態に戻ります。

この状態であれば、ストレスは蓄積されずに、すぐに元の状態に戻れて、
何も問題はありません。

適度なストレスは、健康に良いとされていたりします。

◇過度なストレス状態・ストレスが蓄積された状態の場合

強い刺激があったり、ずっと強い力で押されていると、
柔らかいゴムボールが変形して、
固くなって固まり、弾力もなくなり、
元に戻れなくなり、歪んだままの状態になってしまいます。

心は押しつぶされた状態になってしまっています。

4.一般的によくあるストレス発散、ストレス解消法

私たちは、ストレスがたまったと自覚したときに、どのようにしてストレスを発散しますか。

カラオケに行く
旅に出る
スポーツをする
ヨガやスポーツクラブに行く
おいしいものを食べる
人に悩みを聞いてもらう
とにかく寝る
夕日に向かって大声で叫ぶ 
など

適度なストレスを発散する方法は、人ぞれぞれに持っていると思います。

これですべてのストレスが解消されればいいのですが、、、

私の場合は、以前はとにかく指圧・マッサージに行くことでした。
その他は、1人でカラオケに行って、3時間以上歌いまくることでしたね。

その時はスッキリしても、翌日にはすぐに元に戻ってしまっていました。

今は、朝夕の1時間の瞑想です。
特に強いストレスを感じたときは、それ以外にも時間をとって瞑想を行います。
瞑想を継続していることで、ストレスは軽くなっていると実感しています。


5.なぜ心の歪みは生じるのか?


心の歪みを生じさせるものは、「心理・社会的ストレッサー」です。

人間関係や仕事上の問題、家庭の問題など、さまざまな要因があります。

自分で変えられるものもあれば、自分では変えられないものもあります。


私は、すごいストレスを抱えていたときがあります。

私のnoteの自己紹介をご覧いただきとよくわかるのですが、私はサラリーマン時代を経て、独立し長く小さいな会社を経営していました。

自分が動かなければ何も進みませんし、収入にも結び付きません。
今は良くても、先への不安感や恐怖感が常にありました。
経営者は孤独といいますが、誰も頼れませんし、助けてもらえません。

そして、いったん転げ落ちると、なかなか這い上がれません。

今までの信用や信頼は、一瞬で崩れ去り、協力企業、取引先、仲間、家族などの関係も、何もうまくいかなくなり、どん底の状態になりました。

電話が鳴るだけ、メールの着信音がするだけで、恐怖感がこみ上げてきて、脈拍が高まり、じっとしていられなくなります。

ちょっとしたことで大声で叫びたくなり、常にイライラした状態です。
そして、家族や仲間など、周りにあたってしまいます。

心が押しつぶされて、小さく固く、凝り固まった状態のときがありました。

このような状態を経験してみて、『心の歪み』はなぜ生じるのかが分かってきたように思います。

これでなければ、こうあるべきだ、こうでないと自分ではない
などとうプライドのようなもの
自分の思い込みやこだわり
自分が思い描いた理想のイメージ
幸せや成功とはこういうものだという価値観
今までの成功体験や幸せだったときの記憶

このようなものに執着して、素直になれなかったり、周りが見えなくなって、結果うまくいかなくなります。

自分の理想や想いと現実にギャップが生じて、自分の思いどおりにいかずに、心に歪みが生じてしまいます。

自分が求めているものが手に入らない、思い通りにならないため、心の中に苦しみが生じます

怒りや恐怖、不安などの強い負の感情が生まれます。

負の感情に心は占領され、飲み込まれていきます。

それに心と体が反応して、心や体、行動にいろいろな症状として現れてきます。

思い通りにならないことが生じたときに、『心の歪み』が生まれ、苦しみが生じます。

『心の歪み』は、心の働き方、感情の処理の仕方、すなわち『心の反応の癖』に原因があるのです。


最高の幸福とはなんでしょうか?

自分の望むものがすべて手に入ったときでしょうか。

望むものが手に入ったときは、幸せですよね。

でも、望みが叶うと、それに満足しないで、もっともっとと、今度は、、
とより高い欲求を求め始めてしまいます。

欲求は尽きることがありません。

その欲求が満足されないと、不満になります。

そして、その思いが強くなり、渇望が生じて、それに執着して、逆に苦しみが生まれてします。

この世の中自分の想い通りにいくことのほうが少ないのではないでしょうか。


人生の浮き沈みに直面しても、
心が動揺することなく、
嘆くことも、悪意をいだくこともなく、
いつもやすらいでいる。
これが最大の幸福である。

この言葉は、私が好きな言葉です。
これは、お釈迦様・ブッダの言葉です。

このような状態に常にいれたら、日々このように過ごすことができたら、すごく幸せではないかと思います。

この『瞑想Cafe』の最大のテーマは、ストレスを手放し、苦しみから解放されることです。

そのためには、

どうすればストレスを手放せるのか?
どうすればストレスを生み出さないでいられるのか?
どうすれば蓄積されたストレスを消滅させることができるのか?
そして、苦しみから解放させるためにどうすればよいか?

『瞑想Cafe』では、このようなお話をしていきたいと考えています。


※【図解】ブッダメソッドも参考にしてください。



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