11 【お庭編】カフェ板でポタジェガーデン作り<ホームセンターが福岡の人気エリア・糸島で、空き家をリノベしてみる>
春を迎えた糸島は可也山の木々に新緑が芽吹き、グッデイハウスの隣の畑では麦穂がすくすくと育っています。
そんな4月中旬の日曜日、近隣の住民の方と一緒にグッデイハウスで『カフェ板でポタジェガーデン作り』ワークショップを行いました。
内装の作業を少しお休みをしていた冬の間に、敷地内を花壇ブロックで仕切ったガーデンスペースと、アスファルト舗装した駐車スペースを作りました。そのガーデンスペースを『ポタジェガーデン』に仕上げていきます。
ポタジェガーデンとは?
ポタジェガーデンは野菜・花・ハーブなどを混植して育てるフランス式家庭菜園のこと。収穫して食べるだけでなく見た目も楽しめる菜園です。おしゃれな見た目を実現するために今回はカフェ板でレイズドベッドを作ります。
板やレンガなどで囲って作る、高さのある花壇をレイズドベッドといい、メリハリがつきオシャレな庭になるだけでなく、作業時の腰への負担も軽減できます。
なんと今回はカフェ板DIYとガーデン作りを2時間に詰め込んだ『一粒で二度おいしい』ワークショップ!
講師は、園芸とDIYのワークショップなどでそれぞれ活躍している、グッデイのスペシャリストのスタッフ2名。グッデイハウスの塗装にも来てくださった方など数名の住民の方に参加いただき、さっそく庭づくりのスタートです。
カフェ板で作るレイズドベッドと腐食対策
まずはポタジェガーデンの空間を仕切る、レイズドベッドの木枠作りから。
今回は、2m×1mの長方形を1つ、1mの正方形の高さ違いを2つ、全部で3種のレイズドベッドを作ります。
サイズに合わせてカットしたカフェ板(カフェ板について、詳しくはこちらの記事)には、事前にキシラデコールという塗料を塗っています。塗ることで表面に被膜を作り、木が腐ったり虫から食われることを予防できます。
「キシラデコールを塗っておけば、最低5年は腐らないと思います。いい塗料だと長持ちしますよ」と講師。エクステリア用の緑缶がおススメだそう。
塗装したカフェ板を四角に組み合わせたら、部材が動かないようにクランプで固定。クランプを使うことで、手で部材を押さえる必要がなくなるので作業がやりやすくなります。
まずは講師がお手本。インパクトドライバーでビスを打っていきます。
「使ったことないんだけどできるかな…なんか怖い…」
講師の手によって、ガガガッ!と音を立て、瞬時に木にビスが打ち込まれる様子を見て参加者はちょっと不安げな様子。
「初心者はトリガ(回転が始まるスイッチ)を一気に引いてしまいがちなですが、上手にやるコツは『一気にやらない』こと。2、3回にわけてゆっくりトリガーを引くと上手にビスを打てます。
そして大事なことは…インパクトは怖くない!ということです!」
笑顔の講師の言葉に背中を押され、恐る恐るトリガを引きます。
「こんなに一気にできるの!?便利ね~!」
怖がりながら初めて使った参加者も、数回打ってみると感覚がつかめ、力いらずで打てる簡単さに歓喜の声が上がります。
1枚目の板を貫通して2枚目の板にビスが当たるときにズレやすいので、特にそこはゆっくりトリガーを引くとうまくいきます。
交代しながらビスを打って木枠が完成したら花壇に配置していきます。
じゃあさっそく土を入れ…と思いきや、
「土の前にちょっとひと手間加えます」と講師がなにやら黒いシートを広げ始めました。
この黒いシートは『防草シート』。土の上に敷いて雑草が生えてくるのを予防する目的の商品です。木枠の中にはまだ土も入れていないのに…?
「土を入れる前に、防草シートを木枠の内側に貼ってあげると、土が木枠に直接触れないため、土の中の微生物が木を分解するのを防いでくれ、木枠が痛みにくくなります。また、このシートは空気も水も通すため、土に悪影響がないんですよ。」
枠に合わせてカットして、張り付け位置を確認したら、タッカー(木材などに打ち込めるホッチキスのような道具)で木枠に固定します。
正方形の木枠のうち一つはそのまま、もう一つは縦に2段重ねて高さのあるレイズドベッドに。木枠を重ねると、カフェ板の側面の凹凸がはまって安定します。
”ひと手間”を終えたら土を木枠の高さまで入れていきます。
種類や値段が様々ある畑や花壇用の土。購入するときは『だいたいお値段が上がるほど、栄養となる肥料が多く入っている』と考えたらよいそう。今回は元肥としてマグアンプKも混ぜておきます。
水やり軽減をかなえるマルチング
実は今日のポタジェガーデン作りには裏テーマがあります。
それは『水やり軽減』!
夏に向けて水やりの負担を減らすため、土の表面をマルチシート(ポリエチレンフィルムなど)で覆う「マルチング」を行います。
マルチングは土にしっかり水分を含ませるところからスタート。
ホースで表面からたっぷりお水をかけていきます。
「実はこうやって水をかけても、意外と土の中の方には水はいきわたっていないんです。」
そういって、講師が土を掘り起こしてみると確かに中の方は土が乾いています!
「本当ね~、けっこう水をかけたつもりなのにね!」意外な真実に驚く参加者に、講師が続けます。
「しっかりと水分を含ませるには、ホースを直接土の中に差して、2、3分水を注ぎます。土に下から水がしみ出てきたら行き渡ったサイン。レイズドベッドは余分な水は下に流れ出るので、とにかくたっぷり水をあげることが大事です。」
水を含ませたら、雨が降ったときにシートに水が溜まってしまうのを防ぐため、土の表面を平らに整えます。
マルチシートを広げ、めくれないように端っこに土を被せてシート張りは完了です。
今回植えるのは、トマト、なす、ピーマンなどの夏野菜と、ペチュニアなどの数種類の花。どれもグッデイ選りすぐりの野菜と花苗ですが、中でもイチオシはこちらの記事でも紹介している、カゴメのトマト農園でも栽培されているトマト「ぷるるん」。皮が薄く、甘みが強くその名の通り触感は「ぷるるん」としたトマトです。
ピースサインした指で苗の茎の部分を挟んでひっくり返して、ポット(売られているときの黒いビニールの容器)を外します。外した時に、周囲に白い根っこが回っていたら、根の成長を促すためにポットの底穴があったあたりに指を入れて、根っこをほぐします。下の方だけをほぐすだけでOKです。マルチシートに穴開け器で穴を開けて苗を植え、土をかけて表面をならします。
「知らなかった~!」「この苗(最寄りの)グッデイにある?家でも植えてみよう~!」
講師の口から語られる、苗の特徴から細かい植え方まで、様々な知識に参加者も興味津々であっという間に植え付けは終了しました。
DIYと園芸のコツがふんだんに詰まった2時間のワークショップ。参加者が自分の住まいに持ち帰っていただける学びがあったようです。
夏野菜の植え付けは今がシーズン、ぜひみなさんも夏野菜を育ててみてくださいね。
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