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08 OSB合板で吹き抜け天井部の壁作り<ホームセンターが福岡の人気エリア・糸島で、空き家をリノベしてみる>

 GooDayHouseに新しく設けたコミュニティスペース。天井板をはがして、吹き抜けにしたことでより広さを感じられる空間になっています。
部屋と部屋の境界を分けている仕切りは”壁”ですが、天井板をはがした天井裏にはその仕切りがありません。
そのままにしておくと、空気が流れるため冷暖房の効率が落ちてしまったり、もしかすると屋根裏の隙間から小動物が入ってくることも!?(そばには森もある自然豊かな地域です)
そこで、天井裏部分にも部屋の境界となる壁を作っていきます。

黄色の部分に壁を作っていきます

OSBボード、ベニヤ、合板とは?

 壁材に使うのは「OSBボード」。「Oriented Strand Board(配向性ストランドボード)」の略で木材を削って作った薄い木片を、熱を加えて接着剤で圧縮して作られています。断熱性・機密性・防虫性に優れており、割れやそりが起きにくいため、加工性が高い合板です。
木片が独特な模様となっているため、その見た目からインテリア材としても人気。表面には刻印があり、その刻印もあえて見せることで”オシャレ”に使われていたりします。

 

ちょっとここでマメ知識。合板ってなあに?

・ベニヤ板
英語のVeneerは「単板」を意味する単語で、木を「大根のカツラむき」のように切り出して作る一枚の薄い板。

・合板
薄い単板を多層に接着した板(英語だとplywood)。積層するときに、木の繊維方向を互い違いに直交させることで強度を高めています。
標準規格の大きさがあり 「サブロク」といわれているものは「910×1820mm=3尺×6尺」の大きさ。「シハチ」は「1220×2430mm=4尺×8尺」。
尺(しゃく)はm(メートル)が導入される前に使われていた「尺貫法」の長さの単位で、板の呼び名は尺の大きさから来ている略称です。 建築の分野では間取りや面積など、現在でも尺貫法の単位が使われています。

多くのDIYerは合板のことをベニヤ板と呼んでいるようです。

 

うまくハマる?切り欠き作業

まずは、天井裏部分に作る壁と部屋の壁との境界部分から。

 

天井裏には梁や野縁と呼ばれる家の骨格となる木材があり、天井部分の壁はその木材に固定していくので、部屋の壁よりも少し手前に出っ張ります。下から見上げると段差部分がわかるので、見えるところにOSBボードを貼っていきます。
OSBボードは裏表で風合いが異なるので、刻印を確認して裏表を間違えないように注意し、丸鋸で段差の幅に細長くカットしています。

手前がカットしたOSBボード。ちなみに作業台の脚もOSBボードでできています

 全ての段差下部分の作業が終わったら、続いては壁面の計測。屋根の骨格となる木材の凹凸に当てはまる様に壁材を切り欠きする必要があるため、一か所ずつ実寸を測ってOSBボードのカット図面を起こしていきます。
(グッデイスタッフ3名によるチームプレイをご覧ください♪)

「ここの460は下から?」「260引いて?」「ここはそれ引いたあまりでいいんじゃない?」…
「こんがらがってくるね(笑)」

OSBボードは骨組みの木材に固定していくため、ビスが打ちこめる位置を考えてOSBボードのサイズを決定。また、梁などの屋根の骨組みがまっすぐではない場合もあるので、切り欠きは10mmほどの余裕を持たせるようにしています。

書き起こした切り欠きパーツの図面。屋根の斜め面の箇所は角度も考慮が必要
OSBボードにサイズを間違えないようにトレース

長い直線は丸鋸で一気にカットしていきますが、切り欠きはカフェ板同様(05記事)に、ドリルで穴をあけノコギリや引き回し鋸、ジグソーなどを使ってカット。

 

カット、切り欠きしたOSBボードをはめ込みます。

「あってる?」「もうちょっと右…」「ストップ、あってる!OK!」 

「凹凸を一つ一つ測って切り欠いて、の作業は手間もかかるので、きれいにはめ込むことができるとスカッとしますね!」とスタッフ。

位置が決まったらビスで固定します。この時、固定する下地の木材が、きれいに平らになっていることも重要なポイント。平らでないときはカンナで削って調整します。

天井裏部分の壁が部屋の壁より手前に出ているのがわかりますか?OSBボードを貼っています

骨組みにピッタリ合った壁が完成!…ではなく、これはまだ部屋の一角!
この時点で作業開始から2日目が終了、引き続き部屋の周囲すべてに同じ作業を繰り返し行います。

コツコツ作業とスタッフの『一日一学び』

”師匠”細川さんから教わる、グッデイスタッフの『一日一学び(二学び以上の日もあります)』とともに作業の様子をご紹介します♪

◆作業3日目
カットする際は、隣の板との接合部分がきれいに仕上がるよう、直角を意識してカットします。断面をきれいに削るコツを教えてもらいました。
「断面はカンナで直角に削るのは削りにくい。気持ち下に傾き目に削ると削りやすい。表面見える側を削りすぎないようにして、あとはヤスリ掛けで対応しましょう。」

円の切り欠きはパイプ用。ここもお手製のヤスリが活躍
【Day3】測る→トレース→切り欠き→ビス打ち

◆作業4日目
細かい切り欠きにジグソー(曲線加工にも適した電動のこぎりの一種)を使います。「最初に少し刃を入れてスピードを上げて押しながら切っていくとうまくまっすぐに切れますよ。」

 

OSBボードを固定する際は、脚立に乗ってインパクトドライバーを使います。「反動で脚立が倒れる可能性があるので、一人では行わないように。工具を使う時には緊張感をもって、安全に配慮しケガがないように」

 

キッチン上部は土壁。凹凸があるので、きれいに平らになるように下地になる木材を調整していきます。

 
【Day4】測る→トレース→切り欠き→ビス打ち

いよいよ終盤、細かい仕上げ

◆作業5日目
いよいよ作業も終盤。屋根の傾斜や配線用の穴など、注意が必要な切り欠きを含んだ大きめのOSBボードをはめ込みます(動画でご覧ください)。

OSBボードを貼り終えたら、最後の細かい仕上げです!
部屋と天井の壁のすき間部分を埋めていきます。合板を20mm幅にカットしてボンドをつけてすき間に叩き込みます。
その上に、部屋の壁面のケイカル板(ケイ酸カルシウムを主材料とした建材。石膏ボードよりも耐水性に優れている)に面が合うように、同じケイカル板を15mmにカットして、固定。すべて貼り終えたら完成!

ケイカル板は細長くカットすると折れやすいため慎重に…

開始から5日。コツコツと作業を繰り返して、すべての天井部分にOSBボードを貼り終えました!
OSBボードの木の質感がスッキリした空間の中にいいアクセントになっています。

 

写真左側のもともと和室だった箇所の砂壁や、キッチンのタイル箇所などは今後作業していきます。こちらもお楽しみに♪

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