Ha-Chan

読むと書く。色々なことが変化していく時代にどのようなスタンスで生きれば良いのかという問…

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読むと書く。色々なことが変化していく時代にどのようなスタンスで生きれば良いのかという問いに自分なりの答えを考えるためのエッセイ。

マガジン

  • 物を買わずに豊かに生きる

    物を買ったり、お金を貯めたりしてどんどん増やしていくことに疑問を持ちだして。物買わずにそれでいて心は豊かに生きられないかな?と思って、色々と考え始めました。連載のように書いてます。

  • 日々の徒然なること

    日々感じたことを自由に書いたエッセイ

  • 仏教について考える

    全く素人ではありますが独学で仏教について考えています。中沢新一、蓑輪顕量、竹村牧男、清水高志などを読んでいます。密教、華厳、禅などに興味があります。

  • 徒然日記  

    2020年7月21日〜2021年5月14日まで毎日書いた徒然日記

  • ユング心理学と占い

    私が大師と仰いでいる河合隼雄の専門のユング心理学、その中でのキーワードである共時性(シンクロニシティー)と布置(コンステレーション)などについて占いとの親和性も高く、色々と考えてきました。それについてのマガジンです。

最近の記事

  • 固定された記事

聖と俗の境界線:金比羅山、ジャズクラブ、そして堕落の美学

## 1. 金比羅山への旅:現成公案との出会い 僕は、ある夏の終わりに金比羅山に登った。そこで見た光景は、どこか現実離れしていて、でも確かにそこにあった。まるで、誰かが僕の記憶の中にそっと滑り込ませた夢のような一篇のシーンだった。 朝もやの中を歩き始めた時、僕の頭の中には「聖なるもの」についての漠然とした期待があった。神社、お参り、厳かな空気。そんなものを想像していた。でも、実際に目にしたのは、もっとずっと複雑で、矛盾に満ちた世界だった。 参道を上がっていく人々の中に、

    • アスカの人生相談室:暗闇の中で見つけた光

      ## 相談者Kさん(48歳、男性)からの悲痛な叫び アスカさん、もう限界です。今朝、目が覚めた瞬間、世界が真っ暗に感じられました。会社に行く気力が完全に消え失せています。 管理職として重責を担っているのに、全てを投げ出したいんです。妻と2人の子供の顔を見る勇気さえありません。数ヶ月前から少しずつ気分が沈んでいき、今では毎日が地獄のようです。 仕事のプレッシャー、部下の面倒、会社の将来...考えれば考えるほど、息ができなくなります。人生に意味なんてあるのでしょうか。正直、

      • アスカの心の相談室:人生の岐路に立つあなたへ - 新たな視点からの一歩

        こんばんは、アスカです。今日は32歳の女性、Mさんからご相談をいただきました。大手企業の経理部門で働くMさんは、月曜日の朝、突然会社に行けなくなってしまったそうです。夜になって少し落ち着いたところで、お話を聞かせていただきました。 ## Mさんの状況:人生の岐路に立って Mさん、まずは勇気を出して相談してくださり、ありがとうございます。結婚5年目で子供のことも考え始めているなか、仕事の負担が増え、人間関係のストレスで気持ちが沈んでいるとのこと。さらに、環境問題にも関心があ

        • 制作論的転回と瞬間の永遠 - 現代人の実存を問い直す

          ## はじめに 現代社会に生きる私たちは、絶え間ない変化と不確実性の中で、自己の存在意義や時間の本質について深い問いを抱えています。本稿では、人類学の新しいパラダイムである「制作論的転回」の視点を起点に、ミルチャ・エリアーデの「聖と俗」の概念、そしてアンリ・ベルクソンとマルセル・プルーストの時間論を交錯させながら、現代人の実存と「瞬間の永遠」について考察します。 ## 1. 制作論的転回 - 実存の多元性へ 人類学における制作論的転回は、単一の客観的現実という前提を覆し

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        聖と俗の境界線:金比羅山、ジャズクラブ、そして堕落の美学

        • アスカの人生相談室:暗闇の中で見つけた光

        • アスカの心の相談室:人生の岐路に立つあなたへ - 新たな視点からの一歩

        • 制作論的転回と瞬間の永遠 - 現代人の実存を問い直す

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        • 日々の徒然なること
          13本
        • 物を買わずに豊かに生きる
          12本
        • 仏教について考える
          31本
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          299本
        • ユング心理学と占い
          11本
        • 私的映画鑑賞録
          2本

        記事

          さくらの哲学カフェ:日常という名の冒険、始まります!

          こんにちは、哲学エッセイストのさくらです。今日は、みなさんと一緒に「日常」という不思議な冒険について考えてみたいと思います。 最近、こんなことを感じませんか? 「毎日が同じで、何か物足りない」 「SNSを見ると、みんな充実してるのに、自分だけ取り残されている気がする」 「もっと自由に生きたいけど、どうしていいかわからない」 実は、私もそんな気持ちになることがあるんです。でも、ある日気づいたんです。私たちの日常って、実はものすごくワクワクする冒険なんじゃないかって。 坂口

          さくらの哲学カフェ:日常という名の冒険、始まります!

          「そしあの」現象:デジタル時代が生んだ新たな文化的シンボル

          予期せぬ出会いから文化現象へ2022年8月27日、音楽フェス「a-nation」。この日、お笑い芸人の粗品と歌手のあのちゃんの出会いが、「そしあの」と呼ばれる現代の文化現象の起点となりました。当初は単なる芸能人同士の交流に過ぎなかったこの関係性が、やがて社会に大きな影響を与える存在へと発展していく過程は、現代のメディア環境と人々の心理を如実に反映しています。 メディアクロスオーバーの象徴的存在「そしあの」の特筆すべき点は、その多層的なメディア展開にあります。 2022年9月

          「そしあの」現象:デジタル時代が生んだ新たな文化的シンボル

          霜降り明星の笑いの解剖学:現代と過去の交差点

          笑いの重層性と現代性:霜降り明星の芸風に見る伝統と革新序論:霜降り明星と現代のお笑い 霜降り明星は、2016年に結成されたお笑いコンビで、メンバーはせいや(石井誠一)と粗品(佐々木直人)。彼らの独特な芸風は、伝統と革新が見事に融合しており、現代のエンターテイメントシーンで際立った存在感を放っています。M-1グランプリ2018での優勝を経て、一躍注目を浴び、テレビやYouTubeを中心に多岐にわたるメディアで活躍しています。本稿では、彼らの芸風を江戸時代の女衒や歌舞伎役者と比

          霜降り明星の笑いの解剖学:現代と過去の交差点

          志村けんの笑いで紐解く:バタイユの過剰、安吾の破壊、そして日常の再構築

          はじめに:笑いの奥に潜む思想の海みなさん、こんにちは。今日は志村けんさんの笑いを通じて、ちょっと変わった世界の見方について考えてみましょう。バタイユの「過剰」、安吾の「破壊」、そして「制作論的転回」という3つの概念を紐解きながら、志村けんの笑いの深層に迫ります。 1. バタイユの過剰:「アイ~ン」の哲学まずは、フランスの思想家ジョルジュ・バタイユの「過剰」の概念から見ていきましょう。バタイユは、社会には常に「使い切れないエネルギー」が存在し、それを消費することが重要だと考え

          志村けんの笑いで紐解く:バタイユの過剰、安吾の破壊、そして日常の再構築

          さくらの日常再発見:私たちの人生という作品

          皆さま、こんにちは。さくらです。 先日の奥三河の花祭体験から帰ってきて、私はある大切なことに気づきました。それは、私たち一人一人が、日々の生活の中で素晴らしい「作品」を生み出しているということです。今日は、この気づきについて皆さまとお話ししたいと思います。 ## 私たちの日常は「作品」 「えっ、作品?私は別に絵を描いているわけでも、小説を書いているわけでもないよ」とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。でも、実はそうではないんです。 私たちの日常生活そのものが、か

          さくらの日常再発見:私たちの人生という作品

          さくらの奥三河花祭巡礼:マレビトの訪れる夜

          皆様、こんにちは。さくらです。 今回、私は奥三河の花祭を訪ねる機会に恵まれました。この古式ゆかしい祭りは、かつて民俗学者の折口信夫が注目し、「マレビト」という概念を生み出すきっかけとなった行事です。その地を訪れ、自らの目で見、体験することで、日本の伝統文化の深層に触れる貴重な経験となりました。 ## 花祭前夜:マレビトを待つ村 豊根村に到着したのは、花祭の前日でした。村全体が、何か特別なものの到来を待ちわびているような空気に包まれていました。 宿の女将さんが教えてくれ

          さくらの奥三河花祭巡礼:マレビトの訪れる夜

          さくらのスコットランド紀行:村上春樹とウイスキーに導かれる制作の哲学

          ## 29日目:ロンドン - 村上春樹の『ノルウェイの森』を追体験 予定を変更し、村上春樹の足跡を追うためロンドンへ。ハムステッド・ヒースを散策しながら、『ノルウェイの森』の世界に浸る。 「僕らはみんな自分の内なる森を持っている」という言葉が響く。 ピエール教授との新たな対話。「村上の作品は、日常と非日常の境界線上にあるんですね」 ロンドンの喧騒と公園の静寂のコントラストに、現実と物語の世界の重なりを感じる。 ## 31日目:エディンバラ - 『海辺のカフカ』と異世

          さくらのスコットランド紀行:村上春樹とウイスキーに導かれる制作の哲学

          さくらの深化する哲学紀行:構造と超越から制作へ

          ## 15日目:パリ - レヴィ=ストロースの構造主義との出会い 予定を変更し、レヴィ=ストロースの足跡を追うことに。コレージュ・ド・フランスを訪れる。 「野生の思考は、驚くほど論理的で体系的だ」というレヴィ=ストロースの言葉が響く。 ピエール教授と議論。「構造主義は、文化の多様性の中に普遍的なパターンを見出そうとしたのです」 パリの街並みを眺めながら、都市の構造と人々の行動パターンの関係性を考察。日常の中に潜む「構造」を意識し始める。 ## 18日目:ニーム -

          さくらの深化する哲学紀行:構造と超越から制作へ

          さくらのフランス哲学紀行:深化する思索と広がる地平

          ## 8日目:ストラスブール - リクールの「物語的自己同一性」を探って アルザス地方の中心、ストラスブールへ。半木造の家々が立ち並ぶ旧市街を歩きながら、ポール・リクールの「物語的自己同一性」について考える。 「私たちは自分の人生を物語ることで、自己を理解し、作り上げていく」 ピエール教授と共に、ライン川沿いを散策。 「さくらさん、この街の歴史そのものが、フランスとドイツの間で揺れ動いた一つの物語なのです」 夕暮れ時、大聖堂の尖塔を眺めながら、私たち一人一人の人生もま

          さくらのフランス哲学紀行:深化する思索と広がる地平

          さくらのフランス哲学紀行:永遠の追求と日常の発見

          ## 1日目:パリ到着 - デカルトの足跡を追って パリの喧騒に包まれながら、私とピエール教授はリュクサンブール公園へと足を運んだ。ここでデカルトが瞑想したという噂を聞いて。 「我思う、ゆえに我あり」 この言葉を口にしながら、ふと立ち止まる。 思考と存在の関係。私たちの存在の本質とは何なのか。 夕暮れ時のパリの街を歩きながら、ピエール教授と議論を交わす。 「さくらさん、デカルトの懐疑は、実は最大の肯定なのかもしれませんね」 確かに。すべてを疑うことで、逆説的に確かな

          さくらのフランス哲学紀行:永遠の追求と日常の発見

          さくらのモーニングルーティン:日々の制作を通じて紡ぐ永遠の瞬間

          朝5時25分、さくらの部屋はまだ夜の静寂に包まれている。 ## 5:30 - 意識の幕開け 目覚まし時計が鳴る前に、さくらはゆっくりと目を開ける。 数秒間、じっと天井を見つめ、意識を現実世界に引き寄せる。 「今この瞬間、私は新しい自分を制作し始めている」 ベッドから起き上がる動作そのものを、一日の幕開けを告げる儀式として意識的に行う。 足が床に触れる瞬間、世界との新たな関係が始まることを感じ取る。 ## 5:35 - 生命の波動を感じる時間 畳の上に正座し、背筋を

          さくらのモーニングルーティン:日々の制作を通じて紡ぐ永遠の瞬間

          さくらの深夜の語りかけ:君の中にある無限の可能性

          こんばんは、さくらだよ。まだ目が冴えてる? さっきのメッセージを送ってから、もう一つ大切なことを思い出したんだ。 それは、君の中にある「変わる力」のことだよ。 知ってる?私たちの脳は、とってもすごいんだ。 常に新しいつながりを作り出して、自分を変化させていくの。 これを「可塑性」って言うんだけど、難しい言葉はおいといて、要するに「形を変える力」のことだね。 例えば、君が新しい言葉を覚えるとき。 脳の中で新しいつながりができて、少しずつ君は変わっていくんだ。 勉強が苦手

          さくらの深夜の語りかけ:君の中にある無限の可能性