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牛乳か相談だ

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牛乳ができるまでの十勝の牧場のとある日常をご紹介。牧場で働く前に読むと、どんな仕事なのか、牛乳の選び方等もわかります。
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#農業

マニュアル作る?→ヤダ。

マニュアル作る?→ヤダ。

牧場の仕事、人によって微妙なところで違いがある。
普段は、そこ、口出ししないんだけど、今日、たまたま目の前で道具の置き場所が変わったので話をしたら、普段話さないちょっとした違いが滝のように噴出(笑)。

まあ、お互いに気づいてることなんだけど、改めて話してみるといろいろ出てきます。

「マニュアル作るか?」と言われて、僕はスルー。

返事せずに、流しちゃいました。

マニュアルは最低限守るべき部分

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常に、過搾乳との戦いが続く。

常に、過搾乳との戦いが続く。

ちょっと硬いタイトルになりましたが、搾乳のたびに必ず注意していること。

今使っているこのミルカーは、多くの牧場で使われているような自動着脱装置がついていません。 その分、機械も軽いし動きやすいのですが、気を抜いていると、搾乳が終わった牛にずっと機械がついたままなので、過搾乳の状態になってしまい、乳房炎等の病気を誘発してしまいます。

毎回、いかに過搾乳を防ぐかが勝負4台の機械を一人で担当するので

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僕はこれで酪農を学んでます

僕はこれで酪農を学んでます

月に1回(?)届く業界紙。

北海道の生乳を買い入れる指定団体(ホクレン)の報告書みたいなもの。

ニュースだけじゃ伝わってこないようなかなり細かな話が数字・金額で確認できる。

今回はバター騒動に関してわかりやすくまとめてあった。

以前書いた通りの内容だけど、いまは随分と需給改善してきたみたいですね。

鹿追町が道内でも10本の指に入る生産量だというのも統計資料から読み取れたり、乳価に

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牧場では想像力がものをいいます

牧場では想像力がものをいいます

普段どおりの仕事をしていればいい、という訳でないのが、農業の深いところ。

今朝は突如、育成牛舎の大掃除が始まりました。

堆肥をショベルで取り除き、おがくずを散布し、その上に寝藁をドーンと落として、あとは手作業と牛達が勝手に走り回るのを利用して散らします。

上司からの断片的な指示をどう受け止めるか?サラリーマンの頃だったら、上司の指示が曖昧だったら文句言ってたら良かったんですが、農家ではそうは

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良くも悪くも、毎日同じがいい

良くも悪くも、毎日同じがいい

写真は、牛を繋いでいる金具(=スタンチョン)の壊れた直後の1枚。
朝、仕事に入ると牛があっちこっちへ歩いた形跡を見つけて、残念な気持ちになる瞬間です。

牛は習慣性が強い“いつもと同じ”
牛にはとにかくこの感覚を持ってもらう事が大切。それが、いいことであっても悪いことであっても。
いや、わるいことは改善した方がいいけど、それでも、牛は文句言わないし・・・^^;。
とにかく変わる事に対してストレスを

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おいしい牛乳・農業と、馬頭観音

おいしい牛乳・農業と、馬頭観音

毎年開催される春祭り農村地区に住んでいる僕は、農家さんの春祭りに毎年参加しています。
地域に小さな祠(神社)があって、そこに神主さんを呼んで来て一年間の農業の安全と豊作を願って農家全員で参詣します。

馬頭観音は家畜と共に生きた人達の感謝の証そんな神社の横にひっそりと、小さな祠があって中に馬頭観音が祀られています。農村地区にはこうした馬頭観音が祀られている事が多いのですが、その理由わかりますか?

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