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葡萄をパンチしてダウンさせるワイン作り|ワイン醸造体験記③
人生初のワイン醸造体験の3話目だ。
一昨日、昨日とタイトルを見るにワイン作りのあれこれを綴っているのかと思わせ、中身はただのStark condeの宣伝と家族の話になってしまっていたので申し訳ありません。今日こそは、まともな体験記を語ります。
1日の流れ
ぼくは現在、名だけは個人事業主という形で、日本の会社のマーケティングをお助けさせていただいている。
(お仕事、ご相談承ります。結構頑張ります。)
この期間中の1日のスケジュールは、時差の関係もあるので、朝6,7時くらいから12時頃までがっつり日本の仕事をする。
その後、昼食をワイン作りの仲間達とし、そこから19時くらいまでひたすら収穫された葡萄を発酵させるまでの手伝いをしていた。
そして、晩餐と共にワインを飲み酔っ払うか、英語のオンラインレッスンを受ける。というルーティンを丸2週間行っていた。
で。
その初日に、大きな仕事を任された。モデルだ。
初日に抜擢 モデル活動
彼らのサイトや宣伝用に使う素材用にと、初日早々にまさかのお仕事オファーをされた。
手
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のだ。
ちなみに、対して、綺麗な手ではない。
指も短いしずんぐりむっくりとした手だ。
しかし、現場にいる男性は、毎日肉体労働メインのため、手を酷使する環境だ。おまけに葡萄を扱う。
初日のぼくの手はまだそれによって、変色をしておらず、浅黒いほどの日焼けもしていなかった。あと、脱毛もしているので毛の量も少なかったのでよかったのかもしれない。というか、消去法として選ばれた。
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葡萄を育てるうえで大事な要素に、「土」がある。
Stark Condeでは、赤と白合わせて8種類以上の葡萄を育てており、その葡萄の品種により育てる土が異なる。
どのような土を使って葡萄を育てているかを伝えるために、今回の撮影が必要だった。
(ただただ、土を手にとって撮影を頂いただけだが。)
そしてそして、これがその成果だ。(笑)
彼らのワイナリーは、このようなこだわりはもちろん、マリさんがデザインの知見が深く、美しく見せることを大切にしている。
それもありHPやインスタグラムの投稿が、どれも非常に上手だ。
今回のこの撮影で、PR動画も撮っているので、それらがHPに掲載されている。
ぼくの目で見たものが映像や写真によって、美しく表現されていてとても嬉しい。
醸造過程の重要作業 パンチダウン
次に、ぼくは葡萄の発酵タンクが並ぶところに連れて行かれた。
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このタンクには、その日収穫された葡萄の皮と種子、それから果肉が入っている。ここに酵母をいれて糖分を二酸化炭素とアルコールに化学変化するのを待つのだ。
そして、パンチダウン(Punch Down)という作業を1日に数回行う。回数は、作りたいワインの味や香りのゴールから逆算して決める。そのため葡萄の品種によっても異なる。
パンチダウンとは、発酵過程に形成される固形物の層(果帽(かぼう))と葡萄の果汁や皮や種子を混ぜる作業のことだ。
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これによって、タンク内の温度を均一化させたり、発酵を促進させることができる。
この作業は、1日に何度もするが、数が多いのとタンク内は果肉と果汁と酸素などで重量感があり、ワンパンチ繰り出すのにハイパワーを出さなくてはならなくてかなり大変。
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この作業を多い時で1回に10個を、4,5回やった。
しかも葡萄果汁のせいで、手が濡れて力でない状態にもなる。これを発酵期間中の約2週間は毎日行うのだ。
クラッシュされた葡萄がこのタンクに入り、2,3日は発酵があまり進んでいないので、ただの葡萄500%ジュースだ。スーパーに売られている100ジュースの5倍くらいの濃度の葡萄ジュースで、新鮮だった。
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そして、これが1週間も経つと発酵が進み酸味が増す。ものによってはすでにアルコールを感じることができる。
ワイン作りとは、"chemistry(化学)"である。
全て、計算された式に基づき、
「どんな味を作りたいか」というゴールから逆算して、全ての工程が行われる。
この味を出したいから、この破砕で果汁や果肉を出す。
この香りを出したいから、この量のパンチダウンを。
というようにして、ワインは作られる。
でもやはり重要なのは、葡萄作りである。
日当たりや、土壌、水分、気温、風通しなど、当然ながら自然要因がかなり重要である。
南アフリカのStellenbosch (ステレンボッシュ)地域は、その自然環境が非常に優れているので、ポテンシャルでいえば、主要国ワインの質と大差がないともいえるのではないか。
まだまだ市場の認知度やブランド力、伝統などの部分から高単価がつきにくく、あまり浸透していないのが南アフリカのワインだ。
葡萄の品種もオリジナルのものもある。
フランスの質とは少し異なるのかもしれない。
それでも、例えばこのnote読んだ人でも、南アフリカに行ってワイナリーに行った人でも、少しでも多くの人が南アフリカのワインを手にすることができれば良いなぁと感じたのであった。
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