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心のチカラ

ツカサは、モミジの手を離して、電車でお勤め先まで向かって行った。
モミジは、「お父さんは、早く帰ってくるの?」と涙目でこちらを見てぐずっていた。
カエデは「そうだね。モミジが良い子にしていたら、きっとお父さん、すぐに帰ってくるよ」と慰めて居た。
カエデは、モミジを連れて保育園へとモミジを送りに行った。
母親のキクエは、昔から身体が弱くて寝たきりだった。
心臓が悪かったのか、昔はお薬もなくて亡くなった人も多かったが、今では薬があって生きられる世の中になっていた。
そんなキクエは、モミジがまだ小さい頃に亡くなってしまった。
若い45で他界をして、モミジは、淋しがりやで人一倍甘やかしてしまったのかあまり人に自分の気持ちを伝えたり、話したりすることが出来なかった。
いつしか、モミジはいじめられていて「お前は母ちゃん居ないだろう?みなしごなんじゃ無いのか?」と笑われて、石を投げつけられてはあまり自分の気持ちを表現しないので泣いてばかり居たのだ。

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