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自閉スペクトラム症とオキシトシン
みなさん、こんにちは。
発達支援×作業療法士です。
本日は自閉スペクトラム症のコミュニケーション障害の改善に寄与する可能性のあるオキシトシンについてお話していきます。
では、早速本題に入っていきます。
1.オキシトシンとは?
オキシトシンは「愛情ホルモン」「幸福ホルモン」と呼ばれ、オキシトシンが身体で分泌されると…
・幸せな気分になる
・不安や恐怖心が減少する
・他者と関わりたいという好奇心が強まる
・ストレスが緩和する
・記憶力が向上する
・他者への信頼感が高まる
などと報告されています。
そのため、オキシトシンが自閉スペクトラム症に好影響を与える可能性が示唆されています。
では、実際に研究で報告されていることについて触れていきます。
2.自閉スペクトラム症とオキシトシンの研究
1つ目は自閉スペクトラム症の脳活動についての研究です。
この研究で重要な点は…
自閉スペクトラム症の方は、コミュニケーションをとる際に表情・ジェスチャーなどから相手の感情を予測をたてにくいという可能性がある
という点です。
そのため、結果的にコミュニケーションが苦手になる、視線を合わせないなどの症状につながるかと思われます。
また、脳の前頭前野という部位の働きが定型発達者と比較して、乏しいという点においても重要な点になるかと思います。
前頭前野については最後に触れていきますね。
2つ目は自閉スペクトラム症の方を対象にオキシトシン(オキシトシンを鼻剤スプレーにして使用)を使用した研究です。
この研究で重要な点は、オキシトシンを使用することで…
・自閉スペクトラム症の方の脳活動で乏しい脳部位である前頭前野が活発になったこと
・コミュニケーション能力が向上する可能性がある
という点かと思います。
しかし、現状ではオキシトシン鼻剤スプレーは有効性・安全性の研究段階であり、私達が使用することはできない状況です。
ただ、関わりの中でオキシトシンの活動を活発にすることはできると考えます。
今回はその内容には触れませんが、次回はどのようなことをするとオキシトシンの活動が活発になるか?
をお伝えできたらと思いますので、楽しみにしていてください!
では、最後の章にいきます。
3.前頭前野の役割
自閉スペクトラム症の方では前頭前野の活動が低下しやすく、オキシトシンにより前頭前野の活動が向上する可能性があることをお伝えしてきました。
では、その前頭前野がどのような機能があり、前頭前野の活動が低下するとどのような症状がでやすいか…
をお伝えしていきます。
前頭前野の役割はこのようにいわれています。なので、自閉スペクトラム症の方は…
・意欲がなくなる
・落ち着きがない
・我慢できなくなる
・コミュニケーションが苦手
・計画的に行動することが苦手
などの症状がでる可能性が高くなります。
このようなことを知ることで、どのような対応をするとよいかもわかりやすくなりますよね。
例えば
・注意がそれないような環境を整える(個室を使うなど)
・我慢しなくてもよい環境を整える(安全に遊べる工夫をする)
・直接的なコミュニケーションが苦手な可能性が高いため、スマホ・PCなどを介したコミュニケーションを使う
などなど。
そして、オキシトシンの活動を活発にすることによってこれらの症状が軽減する可能性があります。
次回はどのようなことをオキシトシンが活動的になるか?
をお伝えしていきます。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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自閉スペクトラム症に関わる過去記事
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