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わが名はキケロ ナチス最悪のスパイ[キャスト,ネタバレ,実話,要約,あらすじ,感想]


トルコの障害児とナチスドイツのT4作戦

 ナチスドイツはユダヤ人の絶滅以外にも、障碍者を生きるに値しない命と定義して、絶滅の対象にした。T4作戦は障碍者絶滅作戦を指す。
 「わが名はキケロ ナチス最悪のスパイ」は戦争映画であり、ナチス映画であり、福祉を扱った映画であり、スパイ映画であり、汚い大人の恋愛映画である。退屈はしないが、ひとつの映画で扱いきれないほど筋があり、詰め込みすぎているように感じた。メインの筋になりそうな話題であるT4作戦は、トルコ国のスパイであるキケロの活躍の陰に隠れてしまっている


ナチスの罪 T4作戦のリスト作成を命じられるダウン症の息子を持った母

 キケロが恋愛感情を持った同僚の女性の、息子がダウン症であり。T4作戦の対象になってしまう。キケロとダウン症児の母は、ダウン症児が収容所に行かないで済むように手を尽くす
 ナチスの罪のひとつであるT4作戦を、家族の心理とともに写した映画でもある


歴史的背景を知らずとも楽しめる

 この映画の面白い部分は、キケロの活躍である。キケロはあの手この手でスパイ活動をする。そして最後には悪のナチスドイツをぎゃふんといわせるので、映画を観ている誰もが望むような結果になる。


スパイファミリーとの関係性

 「スパイファミリー」と「わが名はキケロ ナチス最悪のスパイ」の関連はスパイ映画であるという点である。直接的な関係はないが、間接的には似ている。「スパイファミリー」は子供向けのアニメ作品なのでキャラクターの面白さや、かわいさを押し出しているが、深いテーマとしては戦争回避や国同士の対立が描かれている。深いテーマの部分で「わが名はキケロ ナチス最悪のスパイ」と関わってくる。主人公であるキケロのスパイとして任された役割は、戦争回避である。イギリスの大使から機密文書のデータををナチスドイツに提供していたのは、トルコ国を第二次世界大戦の戦火に巻き込ませないためである。トルコが中立国であれたのはキケロのようなスパイの暗躍があったからなのかもしれない


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