麦倉尚

映画(戦争映画)の感想や、本の要約と感想、自分で書いた小説を載せています 哲学、歴史、…

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映画(戦争映画)の感想や、本の要約と感想、自分で書いた小説を載せています 哲学、歴史、映画、純文学が好きです 7回、8回、11回金魚屋新人賞最終候補

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ピータールの虐殺[映画,感想,要約]

選挙権を得るための演説 地主のハントが民衆の心を惹きつける  政府、地主と労働者の選挙権を得るための戦いが描かれた映画である。フランスではフランス革命が起きたので、イギリス政府は市民が団結して革命が起きてしまうのを避けたい  政府は暴徒を病魔に侵されている、悪党と呼んだ  市民は演説の天才であるハントという地主に頼み、選挙権獲得を試みる。演説の日、市民は広場に集まった。政府は演説を聞きに来た大衆を散らすために軍隊を導入した。軍隊が民衆を刺してしまう 軍隊が演説を聞きに集ま

    • 二世部隊 映画[あらすじ,キャスト,概要,要約,感想]

      日系アメリカ人達の第二次世界大戦  日系アメリカ人は両親が日本人なので、見た目は完全に日本人である。そうなれば第二次世界大戦中のアメリカ内では、その者たちがスパイなのではと疑われることになってしまう  アメリカはアメリカ国籍をもつ日系アメリカ人のアメリカ軍への志願を認める。日系アメリカ人達はアメリカへの忠誠心を見せるために、アメリカ軍へ志願する者がいた  この映画では、第442連隊戦闘団、第100歩兵大隊に配属された志願兵たちの話がメインになっている。彼らは収容所内での窮

      • 鳶/古川真人[感想,批評]

        感想  稔が親戚の結婚式に参加する。式場の上空に飛ぶ鳶を見て、ある日に父と散歩した日も、同じように空に鳶が飛んでいたと思い出す  脳には物事を連想ゲームのように思い出す仕組みがある。例えば散歩中に雨が降ってきたならば、あなたの脳は雨に関連した出来事を思い出すだろう。この作品はその仕組みと小説の攻勢が関連付いている  具体的な内容には触れないが、この作品のポイントは父と稔の関係ということになるだろう。多くの日本人家庭では、父と息子がべったりくっついて、一緒に行動するということ

        • バトル・オブ・ブリテン 史上最大の航空作戦[勝っていたら,戦闘機,分かりやすく,敗因,要約,感想]

          ナチスの支配から逃れたポーランド空軍の兵士がイギリス軍に参加する  第二次世界大戦時、ポーランドは真っ先にナチスドイツに侵略を受けた。ドイツ軍や武装SS親衛隊が得意とした電撃戦という新しい戦法になすすべもなく、あっという間にナチスドイツの支配下に置かれてしまう  ナチスが政権を取った1933年に、ヨーロッパにいる経済的に豊かであったり、国際的なつながりを持っているユダヤ人は、住んでいた土地を捨て、イスラエル、アメリカ、その他のできるだけドイツから遠い地に、亡命したその数はヨ

        ピータールの虐殺[映画,感想,要約]

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          コレクター 暴かれたナチスの真実 映画[ネタバレ,メンテン事件,感想]

          ナチスに加担した者よる美術品の略奪とポーランド系ユダヤ人の虐殺  出版社にイスラエルのユダヤ人から、ある美術商の戦争犯罪について告発がある。戦争が終わって何年もして告発されたユダヤ人虐殺を蒸し返されるSS親衛隊協力者である富豪のメンテンが裁判を受ける  メンテン事件という本当にあった事件を基に物語が作られており、SS親衛隊員に協力した者はドイツ人以外にもいたとわかる SS親衛隊と関係者の戦争犯罪  ナチスに虐殺や加害を受けるポーランド系ユダヤ人という構図に、ソ連が加わっ

          コレクター 暴かれたナチスの真実 映画[ネタバレ,メンテン事件,感想]

          ホロコーストの罪人 映画[ネタバレ,結末,なぜ,要約,感想]

          幸せに暮らしていたノルウェーのユダヤ人にナチスの影 ナチスに幸せを奪われたユダヤ人  ボクサーのチャールズ・ブラウデはノルウェーのユダヤ人である。ナチスがノルウェーを侵略する前にアーリア人の女性と結婚した。ノルウェーがナチスに降伏して、ノルウェー国内のユダヤ人もナチスのイデオロギーである反ユダヤ主義を基に弾圧を受けるようになり、ブラウデ家の男性は逮捕されベルグ収容所へ連行される  ベルグ収容所でユダヤ人はドイツ人に虐待を受ける  ホロコーストは進み、アーリア人の妻であるチ

          ホロコーストの罪人 映画[ネタバレ,結末,なぜ,要約,感想]

          わが名はキケロ ナチス最悪のスパイ[キャスト,ネタバレ,実話,要約,あらすじ,感想]

          トルコの障害児とナチスドイツのT4作戦  ナチスドイツはユダヤ人の絶滅以外にも、障碍者を生きるに値しない命と定義して、絶滅の対象にした。T4作戦は障碍者絶滅作戦を指す。  「わが名はキケロ ナチス最悪のスパイ」は戦争映画であり、ナチス映画であり、福祉を扱った映画であり、スパイ映画であり、汚い大人の恋愛映画である。退屈はしないが、ひとつの映画で扱いきれないほど筋があり、詰め込みすぎているように感じた。メインの筋になりそうな話題であるT4作戦は、トルコ国のスパイであるキケロの

          わが名はキケロ ナチス最悪のスパイ[キャスト,ネタバレ,実話,要約,あらすじ,感想]

          ちいさな独裁者[気づいてる,ネタバレ,エンドロール,考察,要約,感想]

          脱走した上等兵の度胸 ヘロルトの話術の才能と大尉の権力  服装には機能面や過ごしやすさ、自己表現や以外にも、社会的地位の表現なるという。仮に国会議員が部屋着で議会に出ていたら、見ている側としては拍子抜けるだろう。背広を着ているから社会的地位があると周囲に認められる面もあるということだ  今回記事にする映画、「ちいさな独裁者」では上等兵であるヘロルトは軍隊から逃げ出して、戦場をさまよっていると大尉の軍服を手に入れるという導入から始まる  大尉の軍服を着ていたところに隊とはぐ

          ちいさな独裁者[気づいてる,ネタバレ,エンドロール,考察,要約,感想]

          ザ・ロック[映画,意味,ネタバレ,要約,感想]

          あらすじ ベトナム戦争の英雄が、軍やアメリカ政府への怒っている理由  アルカトラズ島より、大量の市民を〇せる薬品(VXガス)が入ったロケットがアメリカの市街地に向けられている。そのテロの首謀者はベトナム戦争の英雄であるハメル准将だ。テロに加担している者たちもベトナム戦争から帰還した兵士を含んでいる。ハメル准将はベトナム戦争中に、部下を見捨てたアメリカ軍に対して怒りを持っている。なのでVXガスでアメリカ軍を脅して高額のお金をもらい、ベトナム戦争犠牲者の遺族の保証金等にする

          ザ・ロック[映画,意味,ネタバレ,要約,感想]

          わたしで最後にして: ナチスの障害者虐殺と優生思想/(著)藤井 克徳[要約,感想]

          注意 虐〇、障碍者差別に関する内容を含んでいます . . . . . . . . . T4作戦 ナチスの障害者虐殺はホロコーストに比べて知名度が低い  ホロコーストと聞くとナチスのユダヤ人虐◯、と答えられる人がほとんどだろう。しかし、同じナチスの虐◯の作戦でも、T4作戦は知名度が低い。T4作戦について聞いて、なんのことなのか答えられる人は少ないだろう。ドイツ市民でさえホロコーストは知っていても、T4作戦は知らない、という人が多いとこの本には載っていた  ナチスはホロコース

          わたしで最後にして: ナチスの障害者虐殺と優生思想/(著)藤井 克徳[要約,感想]

          コン・エアー[映画,意味,ネタバレ,要約,感想]

          飛行機が凶悪犯に乗っ取られる   キャメロン・ポー(演ニコラス・ケイジ)は戦場から帰還後、婚約者と一緒に酒場に居た。そこで酔っ払いからまれ、喧嘩になる。キャメロン・ポーは酔っ払いを〇してしまい、刑務所行く。懲役を終えて刑務所から帰ることができるようになったキャメロン・ポーは、凶悪犯罪を犯した囚人の乗る飛行機に一緒に乗ることになる  キャメロン・ポーはその飛行機内で様々なピンチを乗り越える ピンチの連続で面白い  映画が面白い理由は、ピンチを連続で乗り越えている点、アク

          コン・エアー[映画,意味,ネタバレ,要約,感想]

          [part2]現代思想入門/千葉雅也 (著)

          3.フーコー 権力によって上から支配されているのではなく、無数の力関係により支配されている 社会は多数のためにある。少数派の人間は、多数派に合わせて暮らさなければならない。少数派は異常者として扱われ、監獄に入れら、世間をクリーン化する。これが近代化である。権力者からして、社会を当時しやすいように社会の仕組みができている 監獄の理論 自分で逸脱行動しない仕組みを作る 独房に人を入れ見られているのか分からない仕組みにする すると中の人はいつ監視されているのかわからないのて

          [part2]現代思想入門/千葉雅也 (著)

          [part1]現代思想入門/千葉雅也 (著)[要約]

          はじめに 現代は近代(17-18世紀)の後。近代は現代の基礎ができた時代で、ポストモダン、相対主義とよばれる。大きな物語(共通の理想)が失われ、相対主義(価値観が多様化)化した社会は生きづらくなっている。なぜなら他者の価値観を無視して、自分の価値観を正義としているからだ 構造主義は物事のパターンを分解し解釈するという考え方。ポスト構造主義はパターンの変化やパターンか外れるものを問題にして世界を論じようとした 2項対立の脱構築 デルタ、トゥルーズ、フーコーは3人に共通す

          [part1]現代思想入門/千葉雅也 (著)[要約]

          風呂の順番(文學界2024年07月号)/(著)古川真人[小説,あらすじ,感想,要約]

          実家に集まった親戚が風呂を待つ間の会話  家族の誰かが風呂から出てくるまで待つ時間を経験した人は多いだろう。「風呂の順番」ではその時間に、家族が交わす会話する場面と、回想シーン等で構成された小説である  小説の説明としてはそれだけになる。留意点は、登場人物が多すぎてよくわからなくなるということである。以前より古川真人さんの小説を読んでいる人なら問題ないが、この作品より古川真人さんの小説を読むなら、メモ書きに登場人物の名前とそれぞれを書き留めながら読めば、より話が楽しめるだ

          風呂の順番(文學界2024年07月号)/(著)古川真人[小説,あらすじ,感想,要約]

          テイキング・サイド ヒトラーに翻弄された指揮者[映画,あらすじ,要約,感想]

          ナチス党と芸術 ベルリン・フィルの指揮者 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー  ナチス党が力をつけ、政権を取っていた時代のナチスでは、ナチス党関係者のお気に入りにならなければ、国内での出世は阻まれた。映画界のスターはナチスのプロパガンダに利用されて、中には出世のためにナチスに自らすり寄った者もいたようである  その時代の後、ナチス幹部はそれぞれ罪への追求を受けた。そしてナチス党員でなかったとしても、ナチスに協力した者も追求を受け、裁判等にかけられた。元プロイセン枢密顧問官の

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          [要約,感想]ワルキューレ 映画 あらすじ

          第二次世界大戦中のドイツにいたドイツ人全員がナチスだったわけではない  第二次世界大戦中のドイツといえばナチスである。戦争加害者、反ユダヤ主義による民族浄化(虐殺)のためのホロコースト、悪いイメージが先行する  そのイメージを覆すのがこの映画である。ナチスドイツ時代の上層部の中にもヒトラーをはじめとしたナチスドイツのイデオロギー等に賛成できない者たちのクーデターが映画になっている。SS親衛隊員ではない、ドイツ国防軍には反ナチスの考え方を持った軍人や役人が、ヒトラーにどう対

          [要約,感想]ワルキューレ 映画 あらすじ