「騎士団長殺し」〜村上 春樹
再読。ふんだんに盛り込まれている様々なセックスだけれど、物語にはとても大事な栄養素。全体を通底するテーマは遺伝子のルーツを父と母に向けた無自覚な希求なのかもしれない。男と女の行為、つまり性行為とは新たな命を創造する神聖なものとして昇華している(伊豆高原の施設からの「穴」への事柄は全国各地にある胎内めぐり※を連想させる)。
小説としてはとてもファンタージで現実と夢の間がとてもグラデーションで快い。現実というものが怪しくはなるが。
脳内で描写しながら読めたので物語の世界がいつま