マガジンのカバー画像

読書

12
枕元に本を置く。物語の続きを夢想し寝るのが好き。だから、とても遅読。
運営しているクリエイター

記事一覧

「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」〜丸山 正樹

子どもがろう児で日本手話が母語となるよう育ててきたので、ろう社会には多少の知識がある。ろ…

はと
6か月前
6

「街とその不確かな壁」〜村上春樹

読了後、心が混沌としてなかなかまとまらない。「結局なところ」生きることはカオス。酸素の希…

はと
6か月前
6

「光のとこにいてね」〜一穂 ミチ

「パッヘルヘブンのカノン」。 追いかけるように輪唱。家庭環境の違う二人の少女の物語が、そ…

はと
7か月前
5

「手話を生きる」

もともと遅読な私ですが、さらにじっくりと時間をかけけて読みました。プロローグから胸が高ま…

はと
2年前
1

「1973年のピンボール 」〜村上 春樹

70年のしめった夏が終わり、73年の乾いて冷めた秋にはなにも残っていない。想い出を遡ってもそ…

はと
10か月前
20

「風の歌を聴け」〜村上 春樹

眠れない夜にふと思い出す遠い過去の友人に再会したような作品。全体にしめった夏の風のなかで…

はと
10か月前
18

「スタンド・バイ・ミー —恐怖の四季 秋冬編」〜スティーヴン・キング

ギャングエイジのルール(おきて)と無意味なこだわり。下品な”ファック動詞”でつながった友情は切なくはかない。真夏の数日が生涯にわたって心を温め、また、締め付けることになる。「ことばは有害なもの」話すことで失われてしまう大切な心持ちが記録された半私小説だろう。内容はとてもアメリカン。しゃれたレトリックが映画的で愉快。ただ、この小説の面白みは女性でもシェアできるものなのかわからない。 原文の英語では読めないのでなんともいえないが、山田順子氏の訳がとてもよかったと思う。解説も。

「ノルウェイの森」 〜村上 春樹

小説って読む歳によってこんなに味わいが変わるかってちょっとビックリしている。 -- 結局のと…

はと
10か月前
6

「クララとお日さま」〜カズオ・イシグロ

モザイク(ボックス)にぼやけた描写のなかでも「貧富」「知能」「機能」「身分」「時間」と明…

はと
10か月前
4

「騎士団長殺し」〜村上 春樹

再読。ふんだんに盛り込まれている様々なセックスだけれど、物語にはとても大事な栄養素。全体…

はと
11か月前
3

「流浪の月」(Kindle版)〜凪良 ゆう

「関係を表す適切な、世間が納得する名前はなにもない。」これはパラドックスで一緒にいたいと…

はと
11か月前

「わたしを離さないで」 (ハヤカワepi文庫)〜カズオ イシグロ

私たちは都合のわるい「事実」を都合のよい「妄想と思い込み」で差し替えて生きている。丁寧で…

はと
11か月前
2