見出し画像

「生産性向上と心身ともに健康な働き方」を検討したらゆるキャラが爆誕した話【ヒラ社員の働き方改革その4】

おはようございます!組織なし・予算なし・知識なし【人とのご縁で働き方改革】を実現した現役サラリーマン、はたらくオクノです。

人事部でも総務部でも、まして管理職でもなくヒラ社員の私が、
仕事は会社でやるもんだ!肝臓壊して1人前!文化だった1,500人規模の企業を
志ある同僚たちと共に働き方改革した軌跡を綴る、記事の第4弾です。
その1その2その3はこちら)

今回は、2016年10月に発足した「健康経営推進ワーキンググループ(WG)」が、半年間計4回のワイガヤを実施して働き方の課題を洗い出し、解決策を整理した結果、最高のゆるキャラが爆誕した話を書かせていただきます。

(1)ワイガヤの構成:会場設営とアジェンダ、役割分担

ワイガヤとは、あるテーマについて、気楽に、意見を出し合うことそのものを尊重する場として設計された、ワイワイガヤガヤ話し合う会合です。(詳しくはその2↓をご参照ください!)

健康経営推進WGでは、根底テーマを「生産性向上と心身ともに健康な働き方」に設定し、月1回合計4回のワイガヤを実施しました。ワイガヤは、各回のテーマについての情報インプットセッションと、三つのグループに分かれて①グループワークで意見を出す→②グループの意見をまとめる→③全体にシェアする、というアウトプットセッションの二部構成で実施しました。

WGメンバーは、ファシリテータ(進行役)と議事録作成者として、それぞれのテーブルに1名づつ付きます。会場構成のイメージは、こんな感じです。

図4

WGメンバーと参加者を合わせて1グループ5〜6人ほどの構成で、ワイワイガヤガヤと忌憚のない意見を出し合うことを目的に話し合います。各回のテーマは、次の通りでした。

第1回テーマ 「テレワーク」について
第2回テーマ 「はたらく環境」について
第3回テーマ 「仕事の見える化」について
第4回テーマ 「残業」について

(2)ワイガヤの実行:3STEP

まずは、STEP1 現状の把握からスタートします。第1回テーマは「テレワーク」でしたので、「テレワークについて、実際のところどうですか?使えてます?」みたいなところから始めます。

結構、グチっぽくなったり、ネガティブな意見が出やすいところなので、ファシリテータが適宜軌道修正します。20分ほどワイガヤしたら、出た意見をなんとなくまとめて、参加者より全体にシェアしてもらいます。

次に、STEP2 理想の姿についてのブレスト(ブレインストーミング:とにかく沢山のアイデア・意見を出しまくる時間)です。現状についての共通理解をつくった後、「本当はこうありたいよね」「実は◯◯で困ってるから運用を◯◯に変えたいんだよ」などを出していきます。

1年後(短期)と3〜5年後(中長期)の両方のありたい姿を妄想します。だいたいの方が「考えたこともない!」という状況だったので、ここが結構大変でした。事前のインプット・セッションで、精度高い情報提供ができることがキモだと感じました。

図5

最後に、STEP3 改善策の検討です。現状も理想もわかった。では、現状から理想に辿り着くためにできることって何だろう?個人の視点、チーム・組織の視点、会社の視点で、自分からできること・やってほしいことについて意見を出していきます。大切なことは、予算が付かない・・・文化が邪魔する・・・デメリットは・・・などの制約条件は一旦、度外視すること。ワイワイ話していると、結構まとまってくるものなので、質より量!!の勢いで、とにかく沢山の意見を出し合いました。

グループでワイガヤした結果は、STEPごとに全体にシェアすることで、シェアされた意見からシナプスがどんどん繋がっていきます。WGメンバーは、ファシリテータと議事録作成者なので、「まとめる」ことを意識して参加していますが、参加者の社員はとにかく言葉を発することがお仕事です。

だからこそ、喋ったことはその場限り!個人が特定されることはありませんので安心してしゃべってください〜!という心理的安全性を確保する場づくりが重要でした。

(3)できるところからやってみよう!ゆるキャラコンテストの開催

4回のワイガヤの結果、経営が投資・制度化について意思決定すれば「すぐに対応可能な施策」と、意思決定したとしてもありたい姿までに時間を要する施策が整理できました。

整理した結果については、経営層に報告・提案です。でも、、、いきなり財政出動を伴う提案を打ち出しても、絶対承認いただけないだろうな・・・(WGメンバーの共通認識)。じゃあどうする?せっかくなら、一つでもできることやりたいよね。。。

4回のワイガヤを通じて、一番出てきた意見は、

「どんなに理想的な制度を作っても、それを現場で使ってみよう、という機運や風土がないと絵に描いた餅になってしまう」

というものでした。カチコチの地面にタネを蒔いても、なかなか芽吹かない。柔らかい土壌にするため、毎日畑を耕すようなことができないだろうか。

これが出てきたら、健康経営・働き方改革とパッとわかるようなものがないか・・・ロゴ?・・・文章?(カタいかな)・・・音楽?(職場にふさわしくないかな)・・・ゆるキャラだ!!

ちょうど、くまモンが一世を風靡している頃でした。どうせなら、社員に限定せず、ご家族、ご友人と、当社に勤める人を経由して誰でも応募OKにしよう!

【ゆるキャラコンテスト概要】
 ・1社員2作品まで応募OK(申込者は当社従業員であること)
 ・「健康」をテーマにしたゆるキャラであること
 ・ゆるキャラの名前・特徴・作成にかけた想い・作者(続柄)を応募用紙に記載
 ・参加賞は「鏡のウロコ取り」(100円)を進呈
 ・優勝賞金は3万円!!

コンテストを開催したところ、なんと32作品28名からのご応募をいただきました!!特にお子さんと奥様が参加してくださり、お父さん(当社従業員)が応募する、という形が一番多かったですね。中には、姪っ子の作品や、友人との共同制作物を提出してくださった方も。

そしていよいよ、ゆるキャラ総選挙です。

2週間の投票期間に500票近くの投票を集め、映えある従業員投票で1位になったのは、、、当社従業員のシステム・エンジニアKさん(女性)の鳥をモチーフにした作品でした(著作権の関係で、ゆるキャラが載せられなくてすみません😅💦トップ画像はイメージです笑)

コーポレートカラーをしっかり取り入れた「幸せの青い鳥」は、最も多くの支持を集めました。やはり、個性やオリジナリティにも増して、ストーリーがあり王道を感じさせるキャラクターが勝ち上がってくるんだな、と感じました。

その後、健康経営公式ゆるキャラに認定し、健康経営の提案資料や掲示板など、「健康経営・働き方改革」についての発信の際は、必ずゆるキャラがいるという状態なりました。

ゆるキャラを通じた「健康経営・働き方改革」を受け入れる文化の形成を目指して、マーケティングで言うところのセブンヒッツ効果(情報に3回接触で対象を認知し、7回接触でフォローなど具体的行動に結びつく可能性が高まる)を狙った施策でした。

【その4 まとめ】

2017年4月に爆誕したゆるキャラは、「当社・健康経営の公式キャラクター」として活躍し続けてくれました。結果、2021年10月現在、「グループ全体の公式キャラクター」に格上げされ、名刺、クリアファイル、WEB、パワーポイント資料、チャットスタンプ、カレンダー、アメニティなどなど、さまざまな場所で活躍する人気者になりました!

働き方改革だから、健康経営だからって、制度設計や、お金がかかることだけが重要な施策ではないと思います。小よく大を制す。経営層にとって心理的ハードルが低くてOK出しやすい企画「ゆるキャラコンテスト」から、新しい価値観・働き方を受け入れる、柔らかい土壌をつくる象徴・ゆるキャラが爆誕しました!

アイデアとひらめきで、前進できることはきっとあります。今日も、今いる場所から一歩一歩、イノベーションを起こしていきましょう。読んでくださって、ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?