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ジョイのボーイズクラブ|MITメディアラボ所長の辞任騒動をめぐる覚書 【若林恵】

TEXT BY KEI WAKABAYASHI

【まえがき】

下記に掲載したテキストの骨子は、伊藤穰一さんがMITメディアラボ所長を退任した直後に書いたもので、どこかに出そうかどうしようか迷っているうちに思わぬ時間が経ってしまった。

騒動の顛末については、特に終盤になってからかなり熱心に追いかけていたので、新しい情報が出てくるたびにSNSで大騒ぎになるのをリアルタイムで、こういうと大変失礼だ

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黒鳥社より年始のご挨拶|blkswn CEO土屋繼

今からちょうど2年前(正確には3年前の年末)のことだ。
しばらく音沙汰がなかった若林から1通のメールが届いた。

「WIREDクビになった。色々あるんだけど、俺のために会社つくってくんない?」

何だそれは・・・・・・苦笑。

これまでも現実世界の実務的な話になると、この男は僕に連絡してくる。
これで社会人になってからは3回目だ。
もちろん即答で「了解」と返した。

それから諸々の準備と調整を

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「五〇〇書店」Vol.03|〈チーム『文化人類学の思考法』〉が選ぶ「これから読む500冊」

蔦屋書店と若林恵率いるコンテンツレーベル黒鳥社が贈るポップアップブックストア「五〇〇書店」(2019年11月23日(土)〜12月14日(土)、代官山 蔦屋書店にて開催)の第3回。今回は店主に、松村圭一郎さんをはじめ、話題の本『文化人類学の思考法』(世界思想社)に参画された13人の文化人類学者のみなさんを〈チーム『文化人類学の思考法』〉としてお迎えして開催します!文化人類学者は、旅の達人でもあります

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ジョニー・キャッシュの中指:ある愛国者の肖像

TEXT BY KEI WAKABAYASHI

アメリカにおいて最も保守的で愛国的な音楽とされる「カントリーミュージック」。そのなかでリベラル層からも若者からも、あらゆるジャンルの後続のアーティストたちからも絶大な支持を集める伝説的な音楽家がいた。ジョニー・キャッシュ。人呼んで「ザ・マン・イン・ブラック」。そのキャリアのターニングポイントとなった歴史的コンサート。

政治的分断によって国が二分さ

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だらだら仕事はもうやめよう──ハリウッド・官僚制・フリーランサー |【鼎談】田島光二・篠田真貴子・若林恵

ハリウッドが誇るVFXスタジオ「ILM」にコンセプトアーティストとして所属する田島光二が語る、ハリウッド型の業務システムに、いま日本の社会はなにを学ぶことができるのか? 国内外の企業を内側から見てきた篠田真貴子をゲストに、若林恵を交えて行われた議論は、「時給制」にはじまり「官僚主義」「組合」「見積もり」「統制経済」「ジェンダーバイアス」「自己責任」などをめぐる予想外なものとなった。ハリウッドスタイ

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いま音楽を「聴く」理由はない?:新しい音楽の学校 受講生が感じる「業界の課題」

音楽業界に留まらず、弁護士、ITから都市開発まで、多様なフィールドで活躍する受講生約50人を迎え、2019年7月3日に開校した「新しい音楽の学校」。岡田一男(エンタメブートキャンプ)、ジェイ・コウガミ(All Digital Music)、柳樂光隆(Jazz The New Chapter)、若林恵(黒鳥社)らがボードメンバーとして講師を務め、受講生とともに音楽の未来を考える半年間の長期プログラム

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エンタメではない音楽の価値を実装せよ:「新しい音楽の学校」説明会ハイライト

岡田一男(エンタメブートキャンプ)、ジェイ・コウガミ(All Digital Music)、柳樂光隆(Jazz The New Chapter)、若林恵(黒鳥社)らボードメンバーが率いる「新しい音楽の学校」。7月3日の開校に先駆けて、プログラム説明会が6月21日の夜に開催された。音楽業界の未来を憂う50名以上の参加者があつまるなか、プログラムの内容とその意義について、4人それぞれが熱弁をふるった。

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次世代ガバメントをデザインする:デンマークデザインセンターCEOとの対話

まだ肌寒い2月末のとある朝。東京大学公共政策大学院が主催する「仮想政府セミナー」にてレクチャーを行うために来日したデンマーク・デザイン・センターCEOのクリスチャン・ベイソン氏と話をする機会を得た。

行政システムが、いつしか十全たる機能を果たし得なくなっているのは、なにも日本に限った話ではない。行政府を含めた社会システムをいかにイノベイトしうるのかは、イデオロギーや政治形態に関わらず、いま世界中

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【受講生募集中】新しい音楽の学校 年間講座(2019年度)

New School of Music Lecture Series 2019
新しい音楽の学校 年間講座(2019年度)
プログラム概要

■期間  |2019/7/3(水)- 2020年3月末
■講座回数|全16回
■講座時間|1回2時間 19:30-21:30(19:15受付開始)
■場所  |株式会社ピースオブケイク イベントスペース
     (東京都港区北青山3-1-2 青山セント・シ

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カルチャー・ビジネスの新しいルール

新しい音楽の学校 開校に寄せて
若林恵|NSOMボードメンバー代表/黒鳥社

デジタルテクノロジーが旧来の音楽産業をディスラプトしていった際、「これからは音楽家とリスナーが直接やりとりするようになるからミドルマンはいらなくなる」といったことが盛んに言われたものですが、じゃあほんとにアーティストだけで、より健全でエキサイティングな音楽環境ができるのかと言えば、そう簡単な話でもない、ということが近年に

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