貫之集

『貫之集』にみる平安の世界 巻一・一から三二迄の選

『貫之集』にみる平安の世界 巻一・一から三二迄の選

執筆:ラボラトリオ研究員 七沢 嶺 紀貫之は平安時代に活躍した歌人である。身分は決して恵まれているとはいえないものであったが、歌人として卓越した才能を発揮した。天皇より古今和歌集の撰者に任命され、和歌のみならず序文の執筆も担当し、また多くの貴族より屏風絵の歌を依頼される等、職業歌人としての生涯は輝かしいものであった。 私が数ある歌人のなかで、紀貫之を選び執筆している理由は好みの問題だけではない。短詩型文学は、論理的な説明からもっとも遠いところに成り立つ文学形式であるのだが

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