古語訳

古語訳『春よ来い』

春来《きた》れ 早う寄れ
 歩《あゆ》み始めし 美衣《みい》姫が
 赤き鼻緒《はなを》の 足駄《あいだ》履き
 世界に出《い》でばやと 待ち居《を》れぬ

 春来《きた》れ 早う寄れ
 御館《みたち》の前の 桃の木の
 蕾《つぼみ》も悉《ことごと》 綻《ほころ》びて
 疾《と》く疾《と》く笑《え》まむと 待ち居《を》れぬ

【 原文(作詞:相馬御風) 】
 春よ来い 早く来い
 あるきはじめた み

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古語訳『こぼれたジュースで滲むこの日に』(ななみつき)

『こぼれたジュースで滲むこの日に』(ななみつき)
  https://www.nicovideo.jp/watch/sm30978054
  https://youtu.be/7hNjgb_LSp8

【 古語訳 】

零《こぼ》れし甘露《かんろ》も知らで 仰《あふ》ぎし空は霞《かす》みぬ
浮き立つ雲の境《さかひ》 漂《ただよ》ふ常《つね》の日々継《つな》ぎたり

今、立て違ひにいきたる 昨日《き

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古語訳『僕は、まだ』(ななみつき)

『僕は、まだ』(作詞:ななみつき)

  https://www.nicovideo.jp/watch/sm35893923
  https://youtu.be/pAcn6-Qv764

【 古語訳 】

懸《か》きたる夢に置き処《どころ》なきこと
思ひ寄りしは暁《あかつき》の市中《いちなか》で
一の車に揺られ見放《みさ》きたるまま
玻璃《はり》の窓を伝ふ雨に触れぬ

止まりしままの沙漏《さろう

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古語訳『待ちぼうけ』

待ち呆《ほ》れ 待ち呆《ほ》れ
一日《ひとひ》 営み畠《はた》稼ぎ
そこに にはかに兎《うさぎ》出《い》で
ころり 転《まろ》びぬ 木の株《くひぜ》

待ち呆《ほ》れ 待ち呆《ほ》れ
得たり これより寝て待たむ
待てば 山幸《やまさち》馳《は》せ出《い》でむ
兎《うさぎ》よ当たれ 木の株《くひぜ》

待ち呆《ほ》れ 待ち呆《ほ》れ
昨日《きのふ》鍬《くは》取り 畠《はた》仕事
今日《けふ》は頬杖《

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古語訳『振動』(ゴールデンボンバー)

消え失せし由《よし》ぞそこはかとなく知りたる
 小《せう》なる諍《いさか》ひ 大《だい》なる悔やみ
 守《まぼ》らんと歌ひし郷原《きやうげん》の果てに
 遂に身を破りぬ 憎き我《われ》頼み

 汝《いまし》の廠《しやう》に行けば会はざらめやも
 相《あひ》見ずといふ思ひは
 汝の腹据ゑなるべし

 汝なき閨《ねや》に吾《わ》の嘆き
 如何《いか》に汝を思ひて喚《をめ》きても
 此の歌は及ばず 更に

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古語訳『一寸法師』

指より短き一寸法師《ほふし》
程無き躯《むくろ》に風雲の思ひ
御器《ごき》の舟に箸《はし》の櫂《かい》
京へ遥々《はろばろ》上りたり

京の三条の大臣《おとど》殿に
抱《かか》へられたる一寸法師
法師法師と心付き給ふ
姫の供奉《ぐぶ》で清水へ

さても帰りの清水坂に
鬼ぞ一匹出《い》で来《き》たる
立ち向かひてその口へ
法師即《すなは》ち躍り入ぬ

針の太刀をば逆手に持ちて
しくしくと腹内突けば

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古語訳『宵待草』

思ひ暮らせど来ぬ人を
宵待草のわびしさよ
夜さりは月も出《い》でずらむ

【 原文(作詩:竹久夢二) 】
 待てど暮らせど 来ぬ人を
 宵待草の やるせなさ
 今宵は月も 出ぬそうな

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古語訳『桃太郎』

桃太郎殿、桃太郎殿。
御腰に結ひたる黍《きび》団子、一つ奴《やっこ》に譲り給へ。
下さん、下さん。
今々、鬼の征罰《せいばつ》に行き連《つ》るならば下さん。
罷《まか》らん、罷らん。
御身と諸共《もろとも》に何処《いづく》までも冠者《くゎんじゃ》になりて罷らん。

【 原文 】
桃太郎さん 桃太郎さん
お腰につけた きび団子 一つわたしに 下さいな
あげましょう あげましょう
これから鬼の 征伐に

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創作古語『諏訪国風土記』

郡四所。伊奈郡、諏方郡、筑摩郡、安曇郡。郷廿一所。
 神社九座。
 寺二所。僧寺、尼寺。
 厩十一所。牧九所。
 南は三濃・参河・遠江・駿河四國の境界、西は飛騨國の境界、東は信濃・甲斐二國の境界、北は越中・越後二國の境界。
 國の大形、南を首とし、北を尾とす。南北四十五里、東西十里。翠峰四面に萬重し、澗渓四方に奔流す。國の最中に諏方海有り、荒霊河と成りて遠江國へ流る。
 諏方と號くる所以は、古老曰

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古語訳『ほたるこい』

ほう、ほう、蛍寄れ。
彼方《あなた》の水ぞ苦からむ。
此方《こなた》の水ぞ甘からむ。
ほう、ほう、蛍寄れ。

【 原文 】
ほ ほ ほたる こい
あっちのみずは にがいぞ
こっちのみずは あまいぞ
ほ ほ ほたる こい

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