長生きの吉兆に見え冬の蚊を許す血圧高めの我は
右腕にとまる蚊の軽く儚きに 「あはれ」という語はこのためにあるか (たまには文語っぽく短歌) お前…刺す力も吸う力も、ないんじゃないか
おはやう! と威勢だけは良いが 心はまだ夜明けを逡巡してゐる もう暗いのだ朝が 季と 云ふめぐり合はせ、 何より俳諧精神には大事。 〈一句せぬ朝は偽物冬浅し くにを〉 なんてな。冬の蚊がゐたよ、 どうやつて生き延びたのか 蟲に言葉あれば訊きたい その想定日は?焉.. ©都築郷士