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シネマ詠 参拾七 『タクシードライバー』無言にて切なさ背負い捨て身にて抗う怒り誰がためにある
シネマ詠 参拾六 『ショコラ』 ショコラに秘めたる愛の清廉味わい尽くせこゝろの儘に
シネマ詠 参拾参 『未来世紀ブラジル』 虫の死で綻ぶ世界極まりて劇はまぐあい哮え狂う後世
シネマ詠 参拾四『かくも長き不在』 伏せられた記憶の闇に行き交いて愛は揺るがず信を真へ
シネマ詠 参拾弐 『ガタカ』遺伝子は血の贖いと誰が言う意志と意識が世界を変える
シネマ詠 参拾壱 『橋の上の娘』 あだやかにおそれをこえてあいのもだえ 光芒一閃よじる軆󠄁
シネマ詠 弐拾九 『火まつり』は熟れた自然が魔を呼びて一日の齟齬に供犠を求めん
シネマ詠 弐拾八 さはれとて闇のまにまに疼きては『愛の嵐』をほふりてならん
シネマ詠 弐拾弐 まなざしは時空を超えて地上へと結ばれていくこまやかな愛
シネマ詠 弐拾壱 言われ無き差別に耐える『グリーンブック』結いとなる友垣の調べ
シネマ詠 弐拾参 海辺にて美に殉ず『ベニスに死す』るは秘かなる魂の飢えか『ベニスに死す』
シネマ詠 弐拾 生と死のあわいに賭けるルーレット 触れるトリガー打懸ける信
シネマ詠 十八 衝動奔る魔に囚われて『昼顔』に辱め突き抜ける愉楽
シネマ詠 十九 土着の魔通過儀礼を打ち克ちて『祭りの準備』仕舞え東へ
シネマ詠 参拾五『殯（もがり）の森』 死者よ眠むれよ透明に骨が風にて運ばれるその刻までも
シネマ詠 参拾 碧い目にこゝろの秘匿映されて焔は覚醒 燐光放つ
シネマ詠 弐拾七 その一瞬 愛憎は極みて『クローサー』密を求めて迷宮に墜ちる
シネマ詠 弐拾六 復讐はオマージュの万華鏡 修羅雪の魂魄一閃光る
シネマ詠 弐拾五 墜ちてゆく凄みと悲哀リターントゥ叶わず縺れ病みゆくこゝろ
シネマ詠 一七 遊動円木揺れる妻は愛憎を封じて送る『お葬式』
