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『桜東風また会えるって言い聞かす』 君のために言い聞かせているのか、俺のために言い聞かせているのか。ついにわからなかった。 (季語桜東風・三春)

『春の波やがて詩となるため生きる』 眠剤を飲みだしてから創作する気が大分失せた。眠らなければ生きてはいけぬ。けれども創作なくして生きている意味はない。詩人とは詩を作る者に与えられた呼称ではなく、詩と共に生きると決心した者たちへ与えられる総称である。 (季語春の波・三春)

『ゲイバーの店長綺麗春の夜』 たぶんその美しさは、信念ある生き方から来ているのだと思う。 (季語春の夜・三春)

『春風や俺らお似合いではないか』 そんなことないって言って笑う君。やはりお似合いではないか。 (季語春風・三春)

『ヒヤシンス二人一組大嫌い』 モノクロの学生時代。図書室のヒヤシンスだけが全てだった。 (季語ヒヤシンス・晩春)

『雁首を揃えバレンタインのバー』 悲しいと誰かが言う。違う、と俺は言う。チョコは形而上的な意味しか持たない。本質は愛の確認である。このバーに性愛はなくとも友情は溢れている。俺たちにチョコは不要なのだと力説をする。友情より恋人が欲しいと皆が言う。 (季語バレンタインの日・初春)

『冬山のあと一歩もう一歩かな』 「平凡な人生に意味なんてない」と主張するのは自由だし、君のその考えを尊重もするが、すまない。行けるとこまで俺は行くぞ。 (季語冬山・三冬)

『夜の梅の濃い口紅を目印に』 破滅の予感が漂う、血ほどの赤さに魅せられている。 (季語梅・三春)

『雪だるま後悔はゆっくり育つ』 忘れたと思ったら、忘れられていない。曖昧に生きてきた罰としての吐き気だけが、年々強くなる。 (季語雪だるま・三冬)

『だんだんと思い出せなくなって冬』 何よりも大事なものだったはずなんだけどな。 (季語冬・三冬)

『ゆりかごの二度とゆれない冬の底』 二番底三番底と続いていく。 (季語冬・三冬)

『天高く山手線の等しく来』 山手線の見えるカフェにいるけどマジですごいわ。 (季語天高し・三秋)

『寂しいと口をつく歌初紅葉』 習性として、心が弱っているときの俺はこの歌を口ずさむ。 (季語初紅葉・仲秋)

『名も知らぬ女の寝息夜長なり』 俳句やっている場合じゃないんだろうけれど...本当に誰? (季語夜長・三秋)

『秋澄むやバーテンダーの瓶磨き』 バーテンダーさんで姿勢が悪い人いないの、なーぜなーぜ。 (季語秋澄む・三秋)

『客引きのどれも気怠げ大西日』 ぼったくり遭遇率100%の友と飲む。不安でしかない。 (季語大西日・晩夏)

『夏の星負ける喧嘩に加勢をす』 しょうがないから一緒に負けてやるよ。 (季語夏の星・三夏)

『終戦日空映るまで磨く靴』 あの戦争以前と以後で日本人の夏に対するイメージは大きく変わってしまった。先人たちの俳句を見ていると如実にそのことを感じる。 (季語終戦日・初秋)

【俳句】鳴り止まぬ防犯ブザーか虫時雨 /今朝のつぶやきを俳句にしてみました。ド田舎!

『元カノの忘れたライター月鈴子』 月鈴子とは鈴虫の子季語。男は過去に生きていて、女は未来に生きているという偏見を持っています(笑) (季語鈴虫・初秋)