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マーケティングの仕事と年収のリアル #マーケリアル (書評と感想まとめ)

今週は、こちらの本をもとに、社会人17年目・39歳・転職3回の仕事人生の棚卸しに挑戦。

キャリアパスを考える若者の参考になればという視点で、うまく行ったこと、行かなかったことをなるべく主観を排除して客観的になるように書いてみました。

ちなみに、一言でいうとどういう本なのか?

「マーケティング」を軸にしたキャリアの全体像を俯瞰できる本。

本書で読者にお伝えしたいことは、大きく次の2点です。
・ マーケティングの仕事=キャリアの成長ステージを遠くまで俯瞰し、成長プランを考える視点
・自分の特性に合った成長機会と、年収を高めるのに最適な環境を選ぶ判断材料

個人的には、「目先の業務にひたむきに取り組んでいれば、そのうち報われるのでがんばれ」派、だったんですが、時々客観視して棚卸ししないと、のちのち、こんなはずじゃなかった、ってことに陥るリスクもあるかなと。

「実力を伸ばせば、年収も自然に高まる」と考え、 キャリアをつくる戦略に無頓着だと、自分の市場価値の見定めや、キャリアをつくるために不可欠な意思決定を忘れ、大きなロスが発生 します。それは「良い商品さえつくれば売れるはず」と過信して成果を出せないような、マーケティングが下手な会社と同じ過ちです。

どんな事が書いてある?(目次)

枠組みとして、「事業会社」と「支援企業」「スペシャリスト」と「マネジメント」という2つを提示している点が、「いままでなかったけど、確かにそのとおり」という本質的な視点だと感じました。

詳細な目次を引用しておきます。

■第1章 めざせ、年収1000万円超え! マーケティングの仕事と業界構造
~年収1000万円を超える人、超えない人の違いとは?
・「マーケティング」とは何か?
・マーケティングの仕事は幅広い組織・部門にまたがる
・給与水準の高い「ひと握りの企業」と「それ以外」
・事業会社とマーケティング支援会社の差は?
・事業会社は、マーケティング全体像を見渡せる
・支援会社では特定領域の専門性が深まる
・給与水準は1人当たりの粗利益額で決まる
コラム 就職・転職前に知っておきたいマーケティング業界8つの“流派”
■第2章 マーケティング職には6つの成長ステージがある
~6段階の成長ステージを俯瞰する
◇キャリアステージ1:マーケティング業務の見習い 専門用語や基礎概念を理解する
 ・議事録作成をあなどってはいけない
 ・古典に挫折しそうなら入門書から始めよう
◇キャリアステージ2:特定業務の担当者(ワーカー) 専門知識と業界トレンドを血肉化する
 ・自分ひとりで完遂できる業務を増やす
 ・日常のなかで本質を見極める訓練をしよう
 ・企画力と同じくらい重要な説明能力
 ・インプットすべき情報は、まず「量を担保」する
◇キャリアステージ3:特定領域の専門家 再現性のある深い専門知識をもつ
 ・専門領域で代替できない存在になる
 ・専門領域の知識と経験知を「見える化」する
 ・日々のニュースをネタに「仮説・検証」力を上げる
◇キャリアステージ4:ブランドマネジャー ひとつのブランドに責任をもつ
 ・長期的なブランド育成と、短期的な収益確保のバランス
 ・マーケティングを俯瞰した視座の情報インプットを増やす
◇キャリアステージ5:ブランド・マーケティング全体の責任者(CMO) 
~経営全体に最適な判断をする
 ・組織内の調整で苦労するブランド全体のポートフォリオ最適化
 ・業務の設計と、長期的な人材育成
 ・マーケティングスタッフの能力を開発する2つの要点
 ・マーケティングの周辺領域を学び応用する
◇キャリアステージ6:マーケティングに強い経営者(CEO) マーケティングの効用と限界を知る
 ・経営者とマーケティングの関わりを書いた専門書は存在しない!?
 コラム マーケターの必須科目、ブランド戦略の重要性
■第3章 スペシャリストのキャリアをつくるアラサーの決断
・ステージ3までに実績か独自スキルを磨く
・キャリア構築は、3年をメドに臨機応変に見直す
・事業会社では、知識やスキルは評価対象になりにくい
・支援会社で評価されるには、ビジネスモデルを見極めよ
・キャリアを高める最初のタイミングはアラサーでやってくる
・事業会社 ↔ 支援会社間のアラサー転職である落とし穴
・アラサーで高く売れる“スペシャリスト”のポイント
・専門領域のコモディティ化を察知する
・専門領域を突き詰めるだけでは評価は上がらない
・オーナー支援会社は組織の新陳代謝をみる
・支援会社で、事業会社に転職したほうがよい人とは?
・キャリア構築も、P/LとB/Sへの目配りが大切
・自分を冷静に見極めるためメンターをもとう
 コラム SNSによる個人PRの効用と副作用
■第4章 スペシャリストを極めるか、マネジメントに移行するか。それが問題だ
・スペシャリストが避けられない加齢というリスク
・マーケティングのマネジメント職は、ライバルが少ない
・アラフォー以降は、中途採用ニーズがマネジメント層へ
・メディア露出が増えたスターマーケターは、転職・起業が近い
■第5章 キャリアを築く具体的な7つのパターン
・キャリア構築をめざす代表的な7つのルート
・事業会社を軸としたキャリア構築
  A ─ 1■自社を愛するコミット型
  A ─ 2■王道キャリアアップ型
  A ─ 3■ヒット実績で渡り歩くブランド人型
・支援会社を軸としたキャリア構築
  B ─ 1■中小ベンチャー早期抜擢型
  B ─ 2■大手支援会社でじっくり昇進型
  B ─ 3■真理探求の職人スペシャリスト型
  B ─ 4■事業立ち上げ請負人型
・フリーランスをめざすなら、明確な実績を上げよう
・事業経営を目指す人はマネジメント経験が必須
・リスクは、ゼロにするのでなく、コントロールしよう
■おわりに ── 私自身のキャリアについて

目次で気になる箇所がある人は、読んどいたほうがよいです。

本書にカブせる形で言いたい!自分の意見は3つ

結論から言うと、本書に加えて、私の実体験から以下3つの意見を言いたいな、と思っております。

①部下を持つという意味での「マネジメント」はキャリアチェンジ
②投資段階の「スペシャリスト」の軸のずらし方
③「支援会社の自社マーケ・新規事業」は、いいとこ取り説

その前に、具体例として、私自身の17年と10ヶ月のキャリアを引き合いに出して見ていきたいと思います。

本書のフレームワークで自身のキャリアを棚卸ししてみた

実際には、私のキャリアはフレームワークでは割り切れない、人間くさい感情と、「運」や「縁」としか言いようのない事によって形作られている。

ベタな所では、「その時の上司とソリが合わなかった」とか、「学生時代の友人と久しぶりに飲んで楽しそうに仕事していたのに嫉妬」なんてことがきっかけになっていて、全く戦略的ではなく衝動的に動いただけだし、

レアな所では「新卒の最終面接で落とされた会社を中途で受けたら社長が覚えててくれて内定もらった」とか、「人材会社のクライアントを持つことになって、サービス理解のために面談受けたら、たまたま受けた企業から内定」とか、他の人から見たら再現性が全くないことで動いている。

誰もがそういう運命的で人間くさいドラマの中を生きてると思うんだけど、かといって、「ケース・バイ・ケース」で済ましてしまうほど特殊じゃなく。

抽象度を高めて客観視すれば、むしろかなり汎用的なフレームで説明できてしまうんだな、というのが本書を読んで振り返った時の学びの一つだったりします。

そんなわけで、「後知恵バイアス」が多分に含まれていると思いますが、私のキャリアの棚卸しをしていきます。

※本書の枠組みに準拠して書きますので、重ねてになりますが、本書読んでから見ていただけると理解しやすいかと。

※さすがに生々しすぎるということで、有料にします(2019/04/23)


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