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水は上から下にしか流れない!めちゃ重要と強調しても、強調しすぎにならないくらい大切な「戦況分析」について

世の中なんでこんな不条理な仕組みがまかり通っているのか?って思うことって結構あって。

だけど、「だったら、それを変えようぜ!」と、無邪気に「正しい」ビジネスモデルで突っ込もうとすると、おおむね事故るという話。

不条理に見える現状の構造には、それを正当化するロジックがあるはず

建前と表層的な一次情報を集めて導いた「不条理な仕組み」の裏には、本音と複雑な利害関係と感情、時代の要請、関わる人間の特性、いろんな慣性が働いて均衡した、ある意味美しい、なんらかのロジックがあるはずで、

その「不条理な仕組みがまかり通っていること」に、「たしかにそうなるね」と、理解、共感できるところがスタートだなと。

水は高いところから低いところに流れます。それが自然の摂理です。水を低いところから高いところに流すことは不可能ではありませんが、多くのエネルギーが必要です。同じく 市場構造に逆らうことも不可能ではありませんが、膨大な経営資源が必要になる のです。画期的に思えた戦略や戦術が、実行してみると 上手く行かない場合の典型的なパターンがこれです。

引用元は、こちらの本。

その上で、「戦況分析」の重要性を説いている。

戦況分析を本気でやる理由は、市場構造に逆らって確実に失敗する「地雷」を避けるためです。そしてできればその市場構造を自分の味方につけられるような戦略がないかを考えるため です。水の流れに逆らうより、水の流れを利用できないかを考える方が得だからです。

さらに、多くの人は戦況分析が激甘であると指摘。

それに比べて我々は、仕事に向きあうときにどのくらい必死でやっているでしょうか。どれだけ本気で勝ちに執着できているでしょうか。多くの人が本当に「必死」ならば、戦況分析に本気で力を入れるマーケターはもっと多くても良いはずです。しかし現実は市場構造を読み解く情報投資に対して甘い人(というか激甘)が多いと感じるのは、私の偏見でしょうか。

すっごく個人的な話ですが、環境分析でも、PEST分析でも、3C分析でも、SWOT分析でもなく、「戦況」分析、という単語になった瞬間に、いままでぼんやりしていた重要性、分析のための分析になりがち感があったのが、一気に払拭されました。言葉の力ってすごいなと。

余談だけど、毎週の業務報告とかも、「戦況」報告、と言葉を変えるだけで、自分の活動のみならず、取り巻く外部環境含めて報告するようになりそう。

「水が流れる」のと「水が流せる」だと、結構違う

ここからは自論ですが、、

なまじ対人接近戦が強いと、その場においては、水の流れを強引に変えることができてしまうこともあり、どうやれば自分の所に水を引っ張って来れるか?というロジックを無意識的に考えて、それを横展開させれば、スケールが取れる、と思ってしまいがち。

水をどう流すか?と、水がどう流れるか?は似ているようで違うんだけど、

新規事業開発で、顧客開発と称して、ヒアリング行ったり、β版を受注しているうちに、流れると流せる、自然の摂理で勝手に流れることと、力を加えればそっちに持っていける、を混同してしまう。

その背景には、自分はサービスの理念を正しいと思っているし、広めたいと思っているから、自分にとって都合のいい情報ばっかり集めてしまうバイアスがかかることもある。

そこをなんとか客観視して、流れると流せるを虚心坦懐に見極めないと、思ったとおりにいかないで、あとで困ることになりがち。ってか、今困ってる。

戦況分析は目的設定の前にやる

あともう一つ。最近、何でも目的設定が大事だよ、という結論になりがちで、いやいや、その目的設定がブレブレなんだけどな、、という状況だったんですが、本書を読んで、目的設定の前に戦況分析を徹底的にやる、と書いてあって、すごく納得というか、助かった感じ。

目的目的、ってなると迷いの森になりやすいので、まずは戦況分析。担当事業の方向性であっても、自分自身のキャリア方向性であっても、そもそも生きる目的って何なんだろうって話であっても、目的から考える、のではなく、戦況分析を先にやればよい、と考えると、いろいろとっかかりやすい。

戦況分析の方法は本書にて

で、実際に戦況分析をどうやるの?という話は本書に「5C分析」というフレームワークが紹介されています。

この本、みんな読んでると思うけど、ほとんど身についてないはずなので、4章と5章だけでも、100回くらい読み込んで自分の言葉で話せるようになるといいと思った。

森岡さんの著書5冊、何周も読むと、いろんな所がつながる感覚があって、立体的に理解できていくので、とてもよいです。

自分が関わっている事業について、自分なりに戦況分析して、戦略考えて、責任者にぶつけてみると、いろいろ学びになると思います。

※今回は、6月2日(日)~6月8日(土)分の週報になります。

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