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「ストレスの対処」になる4つの視点〜人生の転機シュロスバーグより〜

1.ストレスの要因

人に取ってストレスとなる要因に、

人生で起こる課題や出来事
予期していた転機と
予期していなかった転機
環境が要因で起こった出来事

このようなことがあります。

2.シュロスバーグの4つの視点

シュロスバーグは、
ストレスの要因を
4つに整理しました。

1.Contextual 文脈的

2.Developmental 発達的

3.Lif Span ライフ・スパン

4.Transition 転機

<参考資料>

まずは、
2.Developmental 発達的
を詳しく見ていきます。

 2-1.シュロスバーグ実際の問題

・シュロスバーグの成人の発達を捉える視点は?

〇文脈的
〇発達的
〇ライフ・スパン
〇トランジション

3.ライフ・サイクル

 3-1.エリクソンの8つの発達段階

エリクソンは、
人の8つの発達段階
明らかにしました。

アイデンティティ(自我同一性)の概念と
ライフ・ライクル理論

発達段階ごとの課題危機
を提唱しました。

エリクソンの8つの発達段階

1.乳児期(信頼)→希望を獲得
  →→出来ないと「基本的不信」の危機

2.幼児期(自律性)→意志を獲得
  →→出来ないと「恥・疑惑」の危機

3.遊戯期(自主性)→目的を獲得
  →→出来ないと「罪悪感」の危機

4.学童期(勤勉性)→有能感を獲得
  →→出来ないと「劣等感」の危機

5.青年期(アイデンティティ)→忠誠を獲得
  →→出来ないと「混乱」の危機

6.全成人期(親密性)→を獲得 ※結婚のイメージ
  →→出来ないと「孤立」の危機

7.成人期(世代性)→世話を獲得
  →→出来ないと「停滞」の危機

8.老年期(統合)→英知を獲得
  →→出来ないと「絶望」の危機

  3-1-1. エリクソン実際の問題

エリクソンの理論はどれか?


〇フロイトの精神分析の立場から、自我の統合的機能や子どもが社会的場面の中で発達していく側面を強調した。

〇青年期の危機を示す用語であるとともに、社会的な一個人の存在全体を示すものをして、アイデンティティ(自我同一性)の概念を提唱した。

〇アイデンティティを中核として人間生涯全体を捉えるライフサイクル論に基づき、心理社会的発達を「個人発達文化の図式(Epigenetic chart)」に示した。

〇自分の同一性と他者の同一性を融合し合う能力の獲得は成人前期の段階であり「親密性」が課題である。

〇成人期においては、「親密性」「世代性」が主たる発達課題であり、人生の最終的な発達課題を「統合性」であるとした。

・エリクソンの発達課題はどれか?

〇成人期においては「親密性」「世代性」が主たる発達課題であり、人生の最終的な発達課題を「統合性」であるとした。

 3-2.レビンソンの4つの発達段階

アメリカの心理学者レビンソンは、
エリクソンの発達理論を捉え直す
そんな試みとも言えます。

エリクソンと大きく違うのが、

「安定期」である発達段階を4つとしました。

次の発達段階に移行期間は
人生の節目であり、
過渡期(トランジション)」

「安定期」と「過渡期」は交互に現れて進みます。

レビンソンの4つの発達段階

1.前成人期(0~22歳)大人へ向かう時期

 成人への過渡期(17~22歳)

2.成人前期(17歳~45歳)

 人生半ばの過渡期(40~45歳)

3.成人中期(40~65歳)

 老年への過渡期(60~65歳)

4.成人後期(60~85歳)

  3-2-1. レビンソン実際の問題

・レビンソンが提唱した過渡期はどれか?

〇成人への過渡期は、未成年時代の世界から離れはじめ、そこで形成した自己を見直して修正すると同時に、おとなの世界の可能性を模索し、成人の生活のための暫定的選択を試してみる時期である。

〇30歳の過渡期は、成人期最初の生活構造を変える時期で、成人期に入って最初に築いた生活構造の持つ欠陥と限界を解決し、もっと満足のいく生活を築く土台を作り上げる機会を与える時期である。

〇人生半ばの過渡期はおよそ40~45歳をいう。①若さと老い、②破壊と創造、③男らしさと女らしさ、④愛着と分離の4つの両極性の解決が個性化の主要課題であるとした。

<参考資料>

〇老年への過渡期は、中年期の奮闘に終わりを告げ、来るべき時期を迎える準備をする時期である。

4.Transition(転機)

ストレスに対処するために重要なのは
シュロスバーグも、

「出来事」そのものではなく
それを「どう受け取るか」
それに「どう対処していくか」

を強調しています。

またシュロスバーグは、
このような転機を乗り越える
4つのSの提言が最も特徴的です。

転機を乗り越える4つのS

1.Situation(状況)

クライエントの環境の部分修正

2.Self(自己)

クライエントの長所や内的資源

3.Support(周囲の援助)

外部のサポート資源

4.Strategies(戦略)

計画の発展・実行へ発展


 4-1. 転機に関する実際の問題

・トランジション(転機)に関する記述はどれか?

〇発達段階の移行期としての考え方では、成人期には共通した移行期があるという前提に立ち、人生行路やライフ・サイクルなどの連続性の中でトランジションを捉えようとする。

〇人生上の出来事としての考え方では、転職、失業、結婚、離婚、引っ越し、本人や家族の病気などの、各個人におけるその人独自の出来事としてトランジションを捉えようとする。

〇ブリッジズは、トランジションが、古い状況から抜け出し、過渡期のどっちつかずの混乱を経験し、そこから新しい状況へ向かっていくプロセスであると考えた。

・シュロスバーグの転機を乗り切るための4つの資源は?

〇状況(Situation)
〇自己(Self)
〇周囲の援助(Support)
〇戦略(Strategies)

・シュロスバーグの転機の理論はどれ?

〇人は、生涯を通じて様々な転機や変化を経験する。

転機や変化は、必ずしも予測できるわけではない。

〇人それぞれが、その人独自の転機を経験している。


5.最後に

これらは正に、
子育てと仕事の
ワークライフ・バランス
を考えるための資質とも言えます。

実際のカウンセリングでは
ストレスの要因に向き合って
この4Sをクライエントと探索し
アセスメント、ゴール設定と
プロセスに関わっていきます。


参考文献:キャリアの心理学(渡辺先生)


サポートいただければ嬉しいです!よろしくお願いいたします。