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【モノローグエッセイ】涙腺ゆるゆる年末年始。中編

☆海とサウナとローマ人と。

「急転直下、元旦から大磯に泊まる事になりました。」

と、我が家の家族グループLINEに
メッセージが来たのが12月上旬あたり。

年末年始、家族全員が偶然何の仕事も予定もなく
全員のスケジュールが空いていたため、
新年早々家族団欒の小旅行が決まった。

うちの家族は旅行好きの家で
コロナ禍以前は毎年必ず家族旅行をしていた。
(今も親族間の送迎ついでのちょっとした遠出はたまにある。)


旅行先は知らぬ間にだいたい決まっている。
テレビの無人島企画バラエティーの
「ということで!明日から無人島いっきまーす!」
みたいな感覚で旅行が決まることが常だ。


今回もそんな感じで旅行先に決まったのが、大磯
私ははじめましての地だった。
日本初の海水浴場の地らしく、
宿泊先のホテルの目の前は一面の大海原だった。

私は海無し県育ちのため、
昔から海にはかなりの憧れがあった。
小学校低学年の頃の夢は人魚だったくらい。
ホテルの敷地内を一人散歩しながら、
海が近くに見えるところまで行って、海を眺めた。

久しぶりに見る、だだっぴろく果ての見えない海。

周りに誰もいなかったのと、
こういう海を見ながら歌う曲と言えば…
と、ぱっと頭に浮かんだモアナの「How Far I'll Go」
海を見ながら口ずさむ程度に歌ってみた。


劇中でも海を眺めながらこの歌を歌っていたので、
実際に歌ったら⁡どんな感じなんだろうと。


打ち寄せる波をずっとひとり 見つめてた 何も知らずに


のフレーズ歌っただけで、涙がボロッボロ出てきた。

理由は分からないけど、
歌詞のひとつひとつを言う度に涙が出た。
久しぶりに見る
海のだだっぴろさに圧倒されたのかもしれない。

そうよ 期待に応えたい でも気づけばいつも海に来てるの


海を目の前に歌うと、歌う自分のちっぽけさを感じた。
こんなに果てのない海の目の前では
人間はなんてちっぽけな存在なんだろうと、
期待に応えたい だなんてこんなに小さな存在なのに
そう切望するなんて…でもそれが本心なんだよなと。

本当に果ての見えない海。
空と海が出逢うところはどれほど遠いの?って言うけど
けっこうかなり遠いよ実際(笑)
でもその果てにモアナは希望を見出してるんだなあ

海を見ながら歌うと、
それまで思いつかなかった歌詞の解釈が出来た、
(あくまで私の解釈だけど。)

まさか海を見ながら泣く日が来るとは(笑)
でもとてもスッキリできた。

スッキリできたといえば、もうひとつ。
ホテル併設のスパが最高だった。⁡

これはスパ内のプールで撮った朝の空。
夜は満天の星空が見えた。
温泉旅館とかに泊まると
可能な限り入りに行くタイプなので、
朝と夜、チェックアウト時間ギリギリまでスパを満喫。

何が一番良かったというと、




サウナ!!

最近私の周りにも愛好者の方がかなり増えているサウナ。
そういう流れもあって、一定の興味があり

「ととのう」ってどんな感じなんだろう?体験してみたい!と思い立ち、さっそくサウナへ。


これが、"ととのう"か…!!!!


全身の細胞が活性化されるような、
独特な浮遊感といいますか、
目がバチバチな状態で身体がリラックスしてるような感じ
お肌はモチモチぷるっぷる!

とにかく身体も心も超リフレッシュ!
これは皆がハマるのも分かる!

特に私は「テピダリウム」という
古代ローマ発祥の約35〜40℃の低温サウナが気に入った。

ハーブの香りが心地よいあったか空間に
安らかな水の音が流れるという癒しのひととき。

シャセリオー作「テピダリウム」

「そうだ…私はローマ人だった」と気づいた。(違う)


朝サウナでスッキリ目覚め
夜サウナでぐっすり就寝。

そして、海を眺めて涙する元旦。
まさか海を見て泣いて自分のちっぽけさを感じるなんて
思いもしなかった。

また海を眺めながら歌ってみたい。
今度はどんな気持ちになるのだろうか。


後編につづく。



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