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植田晴人
2022年7月15日 16:00
第一章 学生生活周りを見ると真っ白な世界が広がっている。雪の冷たさと白さを感じながら立っている。地平線とまでは言わないが、この広大な土地に終わりがあるのか分からなくなりそうなくらいに広い田んぼが連なっている。ここは東北のとある田舎町。長いスカートを穿いているのに、膝から下が寒くて凍りそうになる。無意識に吐く息が白く染まる。その煙から父の吸っていたタバコを連想する。突然の風で長い髪がなびく。今日