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#50 社会人編 〜イヤホンと耳〜

イヤホンの進化というのは日々めざましいものだと思う。

かつて私が子供だった頃のイヤホンのイメージは、真っ黒で異様に太いコードで繋がっており、雑音だらけ…いってみればそんなイメージだ。

用途もラジオで競馬の中継を聞くような人か、はたまたパチンコをやりに行くおっちゃんがしているか、もしくはウォークマンなんて当時のおしゃれグッズを聞いている人、くらいのものだろうか。

そんなイヤホンも時代が経つにつれて、音楽を聴くことが携帯できるようになるのと並行して進化していったように思う。

CDプレイヤー、MDプレイヤー、iPodなどなど…2000年代頃から飛躍的な進化をしていき徐々にイヤホンや一般的なグッズとなり、カラフルになったり透明になったりとおしゃれな要素を増していった気がする。

そして今、イヤホンの主流はもはやワイヤレスなんてところにまで達している。iPhoneなんてしばらく前からイヤホンジャックが携帯から消え、もうワイヤレスで繋ぐことを前提にしているかのような仕様へと変わった。

ワイヤレス…まさかイヤホンまで、そんな時代の波に乗ってしまうなんて、子供の頃を私では到底想像できなかっただろう。

だが、私もいつまでも時代に取り残されているわけにはいかない。

時代の波に乗ってやろう。

ということで、先日ワイヤレスイヤホンを購入した。

初めてで、かなりびびっていたこともあって比較的安価なものから攻めてみることにした。

私御用達のネットショッピングで無事注文を済ませ、いざ届いた商品を見ると、結構心許なかった。

初めて手にしてみて、眺めてみるが、

「これで本当にうまく聴こえるのだろうか…?」

というのが本音。

そんな一抹の不安を抱えつつせっかくなので、自分の携帯に繋ぎ本当に音楽が聞こえるかを試す。

…意外や意外、しっかりと音楽は綺麗に聞こえるしある程度距離があっても使えるのだ。

これは便利だ。

素直にイヤホンの進歩に感動してしまった。

この20年くらいの年月は無駄じゃなかったんだな、よく頑張ったイヤホンよ。

と、多分頑張ったのはイヤホンではなく商品を開発した企業の人たちなのだろうが、まあ良い。

そうして新しい相棒を手にし、私も満足していた。

のだが、このワイヤレスイヤホンというやつは意外にも難点があることに気づいた。

まず、耳への収まりが悪いことだ。

これは商品が、というよりも私の耳が全面的に悪いのだが、耳自体が小さいのだ。小さい上に耳の穴も小さい。

これだけならうまくねじ込むこともできたかもしれないが、このワイヤレスイヤホンは、うまいこと“ワイヤレス”にするために、イヤホン(耳に突っ込む部分)が少しばかり厚くなっている。

多少厚いくらいなので一般的な大人であればそんなにきにするほどでもないかもしれないが、私は耳が極小なのでちょこちょこ収まりが悪く、耳内でイヤホンが動くのだ。

角度や位置でうまくハマれば良いのだが、今のところその部分は発見できていない。

そして、もう一つの難点が落ちた時がめんどくさいことだ。

先ほどの通り私は耳が小さいので収まりが悪く、ともするとイヤホンが落ちてしまうことがある。

もしイヤホンが落ちても、ワイヤレスでなければ首元にビヨーンと垂れるだけで済む。

またかけ直せば良い。

しかしワイヤレスイヤホンだとどうなるか。

答えは、おむすびころりん状態だ。

小さい上に丸っこいイヤホンは、まあ転がっていく。

うまいこと止まっててくれれば良いが、今までの確率でいくと、50%くらいでは転がっていく。

そんなわけで、街中でも平気で私はコロコロイヤホンを転がしているわけだ。

個人的な難点なので、多くの方は違うと思う。

しかし世の中には私のような少数派もいるのだと信じたい。そしてできたらこの地味な悩みを共有したいものである。

そんなわけで、ワイヤレスイヤホンの便利さには驚愕したものの、いまいちまだ使えるレベルには達していない。

まずは、自分の耳に合うようなイヤホンを再び探すことから初めてみようかと思う。

これからもっと進化したイヤホンが発明されるのかもしれないが、ひとまず現在の波において行かれないように、必死で食らい付いていこうと心に誓うのだった。

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