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犬を家族に迎えて半年。「とあること」を教えてもらっていたことに気づいた話。

2023年12月1日。
「二人暮らし」から「二人と一匹暮らし」になり、半年を迎えた。

2023年において私の転機を7つのテーマで書こうと決めた先月。書きたいテーマの一つに「犬を迎えて半年」と挙げたものの、いざnoteを書こうと真っ新な画面を目の前にすると、手が止まる。つい先日、手術を受けることになった話を書いたのも大きいが、「半年だから書きたい」と思うことがすぐには浮かんでこなかった。

それでも「なぜこのテーマをあげたのか」考えてみると、ふと浮かんだことがある。

これまでのささやかな日々において、間違いなく存在している気づきや感情の変化。noteに書くことは、日々を振り返るきっかけでもある。だからこそこれを機に振り返りながら、noteを書こうと決めた。

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彼女がきてから、私たち二人には恒例行事ができた。
二人と一匹で写真を撮ること、毎月の写真をアルバムに収めること。

実はこれまで、二人の間で「恒例」としていたものはほとんどない。いつも何か始めては、途中で何かしらの出来事が起き、いつの間にか無くなっていた。まだ半年だが、これだけ続くのはおそらく初めての出来事だ。

今はありがたい時代、スマホで撮った写真も簡単に安価でプリントすることができる。私はALBUSを利用し、毎月「彼女らしい」8枚をアルバムに残している。

実は以前にひっそりと、夫との日々を収めようと試みたが、写真を撮る習慣がないこともあり、月に8枚を集めることが難しく諦めていた。

二人と一匹で撮った写真やトリミング後の姿、日常でやんちゃをした時の様子。「8枚」はちょうどいい。私が写真の選定や依頼、アルバムにしまうところまで行い、夫はそのアルバムを片手に「顔が変わっているよね。大きくなったよね」と会話をする。

これまではお互いのやりたいことに向かって邁進していた私たち。邁進するが故、一つ屋根の下でそれぞれが独立独歩という表現が適切かもしれない。例え彼女がいなくても、この半年間はあっという間に過ぎ去っていったはず、とは優に想像がつく。それでも私たちの間には彼女がいてくれたから、二人で「協力する」との意識はまた少し芽生えたように思う

一日の始まりは早く、朝5時前に鳴き始めること。
勢いよく食べていたご飯も突如食べなくなること。
体重が思い通りに増えないこと。
ケーブルを噛み、テレビ・脱臭器・見守りカメラを買い替えたこと。

正直、想像していなかったことも多く、あまりの「やんちゃガール」ぶりに、先日、夫は「お金がかかる子だね〜(笑)」と犬に話しかけていた。笑

たかが半年、されど半年。
夫と二人で写真を撮る習慣がないこともあるが、スマホに入った二人の2023年の写真よりも、彼女を撮影した写真の方が優に超える枚数に。5ヶ月間の差があるにもかかわらず、だ。

私がこんなことをするのも、夫が家を留守にすることも多く、また私が日々些細な変化を見つけることが好きなのも大きい。

こう書きながら、もう一つ、先日、彼女からある大切なことを学んだことを思い出した。

仕事も頑張りたい私とやんちゃな犬との「一人と一匹暮らし」は、想像以上にハードだ。実はここ最近、会社のあるPJが佳境を迎え、私は家でも仕事部屋のパソコンに向かう日々。集中していると、犬がいるリビングから怪しい音が聞こえる。近づいてみると、犬がどこからとってきたのか分からないビニール袋や紙ゴミなどさまざまなモノを床に撒き散らし遊んでいたのだ。

慌てて取り上げながら、申し訳ない気持ちを抱きつつ、私に純粋な表現をする彼女を見て「自分にはない要素」を目の当たりにした気持ちになったのだ。

私は文章で表現することは好きだが、他者を目の前に表現をすることが苦手だ。32年間の人生、さまざまな環境のなかで、いつしかどんな人に対しても「諦めの心」が発動し「どうせ相手に言っても…」と自分の中で勝手に留める癖がついてしまっていたのだ。他者を信頼することもできず、求めること、頼ることなんてもっての他だった。

ここ最近、新たな人との出会いやそこからの出来事を経て、そんな自分を認め、少しずつだが乗り越えようとしている。まだ道のりは遠い、と感じることもあるが、長年「私に足りない要素」を明らかにできたこと、解消に向けた一歩を踏めたことは私にとって大きな出来事だった。そして、まだ自分の中で詰まった感覚を抱きながらも、そんな状態を乗り越えたいとも強く思っている。

そんななか、純粋無垢に私を求める彼女の姿を見て、「私も彼女のように他者に素直な表現をし、求めていこう」と思い始めたのだ。

時に困り、怒ることもある。それでも存在自体でその場が明るくなるし、彼女がいないどんな場面でも話題に挙がる。だからこそ、この半年の節目に「彼女に学んでみよう」と決めた。

帰宅時にゲージの中で「待ってましたー!」と言わんばかりに、迎えてくれる姿。尻尾をふりふりしながら近寄ってくる姿。散歩に行こうとすると、キャンキャン鳴きながら興奮する姿。構ってほしいけど、満たされない時には意地悪をする姿。

実は二人と一匹で写真を撮る時に、カメラ目線で収めることはそう簡単ではない。少し前までは前を向いた写真が撮れるまで粘ってみたが、いつしかそれも「彼女らしい」と二人で諦めるようになった。

言葉が通じなくても、彼女のどんな表現にも意味がある、と信じているが、私がまた変わるきっかけをもたらしてくれた彼女に感謝の気持ちでいっぱいだ。

写真を撮ることも大切だ。それでも、それ以上にカメラを通さず向き合う日々、瞬間をより大切にすること。これからどんなことがあったとしても、お互いにさらに楽しい時間を過ごしていきたい。

***過去の二人と一匹暮らしのnoteはこちら***

***Xもやってます***


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