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為政者は憎しみを生み続ける 庶民は花を植え続ける

なんとなく気付いていたけれど、全然解りたくもなかった。それでも、世界は上下2層に分かれているんだって思い知らされる。上層には為政者が、下層には庶民が暮らしている。さらに、その上層は2階建てになっていて、上階には大国の為政者が、下階には周辺国の為政者が鎮座している。


下層の庶民はみんな何となく世界は一つだなんて繋がった気分になったりできるけれど、上層の為政者たちは個々の譲れない正義を鼓舞して時に振りかざし合う。しかも、その2階の人たちが傲慢でうるさい。自己中心的で、睨み合ってばかり。


そんな世界構造がはっきりと見えるようになった。2022年の2月の暮れ、ロシアによるウクライナ侵攻。

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世界は2層と2階建て。ここ数日、そういう心持ちでニュースを見たりいろいろ調べたりしてた。ウクライナの歴史と地政学、ロシアとヨーロッパの資源依存関係、この戦争の始まりと所以、NATOとEU、東と西。そして今何が起きているか。

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侵略したり侵略されたりの繰り返し。その上に成り立っているのが今の平和ならば、その平和は長くは続かないのだと見せつけられる。殴られたら殴り返すという方法で守ってきたお互いの場所。だから、最後に負けた方に憎しみだけが残っていく。

僕が産まれてからだって、世界のどこかで戦争や紛争が起きていた。それをニュースで知りながら、菓子パンをかじっていただけなのが僕だったのかもしれない。その間も負けた方は憎しみ続けていたし、あるいは、我慢してそのままやり過ごそうとしていたのかもしれない。

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公園で遊ぶ子どもたちも、コンビニ前で一息ついてるサラリーマンも、シルクみたいにか弱い繭糸で緻密に織り成された世界に守られているだけで、そういう自分の手の届く範囲に見えている平和は全然頑丈じゃない。それは繊細で微妙なバランスで成り立っているだけだ。

今も日本で垣間見れる平和は、ちょうど歴史のひと時に、周りのすべてがバランスを保っているからだけなのかもしれない。そしてそんな時期は人類史上かなり稀なものなのかもしれない。

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大国の為政者によってたびたび作られては崩される平和の均衡に揺られながら生きることは、庶民の運命のようにも思える。そんな大地にも花を植え続ける人たちは美しいとも思える。けれど、それだけでは平和は続かないと毎日ニュースが言っている。

為政者が憎しみを生み続ける下でも、庶民が花を植え続けるための道標を。

為政者に心を喰われてはいけない。為政者をコントロールしながら暮らしていかなくてはならない。庶民の結束と意思表明をもって。それが、僕たちが穏やかに過ごすための一番基盤になる行為だと思った。いままだ目に見える愛すべき景色を守るための正対すべき努力を自覚する。

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