ベトナム女性のキャリアと子育て

おはようございます。
おび　はるです。

ベトナムの人は
若い時に結婚する人が多いです。

20代で順調に結婚して、
しっかり2人子供を産む、
というイメージです。

そして、結婚した後に留学したり、
子供を産んだ後に海外で
研修したり、出張したり。
割と普通にしています。

私は、MRワクチン製造の
プロジェクトで

品質管理の研修通訳を
数年間していました。

MR（はしか・風疹）の
ワクチンを製造しているのは、

当時アジアでは、
日本・インド・中国の3カ国のみ。

それ以外の国は
輸入するしかありません。

需要が多く、この3カ国だけでは
安定供給が難しいため、

アジアの第4の製造拠点として
ベトナムで製造できるよう

日本のワクチンメーカーが
支援していたのです。

・・・話を戻します。
その研修に、

5ヶ月の赤ちゃんを
国に置いて来ました、
という若い女性の研修員が
来てました。

えっ！！！
赤ちゃん今どうしてるの？
と尋ねると、

彼女のお姉さんが
見てくれているとのこと。

お姉さんは自営業で自宅で働いているし、
他にも子供がいるし、彼女の両親も近くにいるので、
面倒が見られるのだそうです。

・・・とはいえ、研修期間は2ヶ月です。
2ヶ月、赤ちゃんの面倒を
まるまる見るのは、大変なこと。

でも、当たり前のように
引き受けているのがすごい。

彼女が、休憩時にお姉さんに
電話しているのを
横で聞いてましたが、

当然！という感じで、
申し訳ない、ありがたや〜
という感じでもありません。

赤ちゃん元気？どうしてる？
食べてる？寝てる？

あ、元気なのね！
そう、よかった！

みんなも元気でね〜。
バイバイ！

おしまい。

・・・あっさりしたものです。

その分、お土産選びには
気合が入ってましたが。

研修中に、ベトナムではしかが
大流行しました。
赤ちゃんは感染のリスクがあります。

そんな時に、
彼女の赤ちゃんが熱を出した、
という知らせが来ました。

麻疹だろうか？？と心配した彼女。
お姉さんに様子を聞き、
電話を切った後に

「早く、ベトナムでワクチンを
作れるようにしないと」

と、つぶやいた横顔が、
忘れられません。

ベトナムは共働きが基本ですし、
若い時に子どもを産むと

子育て期とキャリア形成期が
当然重なるわけですが、

家族総出で、
工夫してやりくりするんですね。
みんなで協力する。

・・・ということを
自分の産後に改めて、
思い出していました。

超のつく高齢出産だった私には、

産後5ヶ月で、2ヶ月も海外で、
あんなハードな研修を受けるなんて、

体がとてもついていかない！
という感じでしたが、

若ければ産後の回復も早くて、
そんなこともできるのかな、

彼女はすごかったな〜と。
また、ご家族は偉大だったな、と。

そして、家族も職場の人も世間も、誰も

「赤ちゃんがかわいそう」
とか、

「お母さんがそばにいないと」
とか言わないで、

とにかく協力する、
というのは、

すごいことなんじゃないか、
と改めて思いました。

もし、産んだ後に

「お母さんはできるだけ
赤ちゃんと過ごすべき」
みたいな圧力がかかれば、

女性はキャリアを形成した後じゃないと
出産ができないことになる。

（しかし、キャリアって
いつ形成し終わるんだろう？）

或いは、若くして出産したら、
仕事を辞めた方が
望ましいとされてしまう。

でも、女性もそれぞれ個性がありますし、
一人の人間としての人生がある。

子供だって欲しいけれど、
仕事を続けたい人もいる。
勉強をしたい人もいる。

そういう中で、出張や研修、
留学などの機会があれば、
行きたいし、行く必要があるのは、
自然だし当たり前のことだと思います。

妊娠出産は母親しかできないけれど、
出した後の子育ては、
誰でも参加できるのだから、

呪いのような言葉を吐いて
圧力をかける暇があったら、

彼女の家族みたいに、
サポートする側に回りたい、
と、強く思います。

そのサポートがあって、
優秀な彼女のような人が

研修に参加したりして、
キャリアアップができる。

そして、そのおかげもあって、
今ではベトナムでも

MRワクチンの国内生産が
できているわけですから。

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今日のレッスン♪

ベトナムは、家族総出、なんなら
社会総出で子育てをしている。

だから、女性は若い時に出産して、
子育てしながらキャリアの形成ができている。

子育て中の人に必要なのは、
「子供がかわいそう」
のような言葉ではなく、
助けの手。

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いかがだったでしょうか？

また明日！
今日も素敵な一日を♪

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