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眠れない夜に、スマホのあかりを灯して


「危険なつらさ」

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連日、日本全国において「危険なつらさ」が広がっております。
物価高、電気料金、食料品の値上げ、高齢化社会に伴う税金の引き上げ、上がらない給与、週5勤務に加え、残業、休日出勤、上司による理不尽なパワハラ、不透明な老後、もらえない年金、、、、。今後も引き続き「危険なつらさ」の毎日が続きます。どうかみなさん、くれぐれも無理な労働、逃げ場のない環境に長時間いることを控え、「心の病」に十分に注意して、毎日をお過ごしください。

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こういった報道がもう少し増えてもいいのではないか。
連日報道されている「危険な暑さ」のニュースを見ながら、いつもそんなことを思う。
ひどいときには死に至ると言われている熱中症。
「心の病」だって同様だ。悪化すれば、自殺、過労死、、etc。死に至る。
その数だって、年々増加の一途をたどっている。


気づかない「心の病」

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連日、報道を続けている「危険なつらさ」についてですが、「私は大丈夫!」といった過信によって、「心の病」が悪化するケースが増加しております。「毎日十分な睡眠をとっているから。」「食事も3食食べているから。」そうやって、自分自身は健康であると思い込んでしまうことは非常に危険です。「心の病」は誰にでも起こりうる病気です。自分自身のことのみならず、「うちの会社の社員は大丈夫。」「うちの家族は大丈夫。」といった周りの人に対しても過信しすぎずに、適宜、会話の機会を設けて、少しでも違和感を感じたら、信頼できる人への相談、相談ダイヤル、医療機関への受診などを利用するように心がけましょう。

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ニュースでは報道が少ないだけで、日本全国において「心の病」に苦しんでいる人は多い。「心の病」は誰だってなりうる。私自身も、まさかあの友人が、あの同僚が、と思っていた大切な人たちの糸が目の前でプツンと切れた瞬間を、気づいたときにはもう手遅れになってしまった瞬間を何度も見てきた。自分自身もなりかけたことがある。というかなっていたのかもしれない。こうやって、自分の身の回りでも耳なじみ深い話なのに、なぜか、世間において、誰だってなりうるという意識が薄いように感じてしまう。別に悪いことでも、恥ずかしいことでもなんでもないのに。

「心の病」にかかるなんて、身体的にも精神的にも自分が弱いからなんだ。もっと強くなければならない。

みたいな固定概念が、さらに、この病の状況を、限界に到達してしまうまで気づかない事態を、悪化させているようにいつだって感じてしまう。
そういう状況が、はがゆくて、悲しい。

十分な栄養補給を

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続く「危険なつらさ」を少しでも和らげようと、さまざまな取り組みが行われております。本日はその一部をご紹介させていただきます。
A社では、普段、会議、面談の時間において、立場上、なかなか意見を言い出しずらい状況を緩和しようと、お酒の無料ドリンクコーナーを社内に設置する取り組みをはじめました。取り組みをはじめた同社の企画部によりますと「普段、緊張して言い出せなかった意見や、我慢していた本音を、お酒の力を借りることで、話しやすくなり、結果、社内でのコミュニケーションが活発になり、働いている上での精神状態も楽になった。」と言った声が多数上がり、効果は上々とのことです。ただし、一部の社員において、呑み過ぎて呂律が回らなくなってしまう事態も発生しているとのことで、「お酒は適量で!」という張り紙を設置することで、ほどよい飲酒の呼びかけを行っているとのことです。

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私が小学生くらいのころ、部活をしているときに「水分補給はこの練習終わるまで我慢しろ!」みたいな風潮がギリギリあったのを記憶している。汗っかきな私にとっては、それがとても苦痛だったことをよく覚えている。それから20年も経たないうちに、「水分補給=甘え」みたいなイメージはいつのまにか払しょくされ、「命を守るためにも水分補給を」みたいな真逆のキャッチコピーで、今日、水分補給を取ることはあたりまえになっている。客観的に俯瞰してみると、とてもすごい変化だなと思う。

こと、お酒に関しても考え方は、現代において多様化している。
少し古い考え方の人間なのかもしれないが、あくまで一意見として。

私はお酒を呑むことが好きだ。そこまで呑めるタイプの人間ではないけれど、誰かと一緒に楽しむお酒が好きだし、もっぱら、仕事で疲れて帰ってきた夜にぐびっと、喉に注ぎ込む感じの1人呑みも好きだ。
だからということもあるだろうが、人生で何度も、誰かと一緒にお酒を交わした時間というものに救われてきた。

送迎会とか、祝勝会とか、そういった大きなイベントでのお酒の席も好きだったけれど、どちらかというと、ちょっと仕事に行き詰ってしまっていた日の帰り際、「ちょっと1杯、息抜きしにいかない?」って急に誘ってくれた、今まで怖くて敬遠していた先輩からの誘いに乗ったときに、ハイボールを飲みながらポツポツと話しはじめた先輩の、はじめてわかった後輩の私への影での熱い想いとか仕事への向き合い方に触れたときとか、
20~40代、さまざまな年代の働く女性たちが集うお酒好きの先輩たちの女子会に誘われたときに、普段仕事中は見せない先輩たちの思いもよらなかったプライベートでの悩みを聞いているうちに、自分自身もなぜか安心感で包まれてしまって、急に誰にも話したことのないようなプライベートの悩みを、論点もなくべらべらと話して泣きじゃくってしまったときとか、そういう、一見意味のないように見えて、ものすごく人生において大切な瞬間だったみたいな、、そういう時間。

今現在、アフターコロナもあいまって、飲み会を強要するのはよくないとか、お酒は健康に悪いとか、よく知らない人との気の乗らない飲み会の時間は無駄だとか、そうやって、お酒を誰かと楽しむ時間って、省略されて、少なくなって、衰退していっているように感じることも多いけれど

けどそういう、誰かから見たらタイパ(タイムパフォーマンス)が悪いとか思われる無駄で意味のない、音楽でいうノイズみたいな時間の中に、どこかで置き去りにしていた自分の、足りなかったビタミンとか栄養を補給する要素があったりして、自然と自分が病んでしまったりしてしまうのを防いでたりもするんじゃないかって、そんなことを思ったりするときもよくある。


眠れない夜に、スマホのあかりを灯して

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「危険なつらさ」が続く中で、眠れない夜を過ごしている人たちが急増しています。布団に入ってもなかなか寝付けない、不安なことが多すぎて逆に目が冴えてしまう。そういった方々向けに、眠れない夜をお供しようと、インターネット上で、さまざまな取り組みが行われています。
眠れない夜の音楽、読書のおすすめ、眠れない夜に読みたいエッセイ、眠れない夜のラジオ、眠れない夜を過ごしている人たち同士をつなぐ通話アプリなど、幅広い分野で、あなたの眠れない夜をサポートするコンテンツが多数用意されています。
眠れない夜、無理に寝よう、我慢して目を閉じようとせずに、そんなときはぜひ一度、スマホにあかりを灯して、眠れない夜をとことん楽しむ一日を過ごしてみてください。 

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先日、祖母の家を訪れたとき、暑くて寝つきが悪いけれど、「エアコンをずっとつけっぱなしで寝るのも身体に悪いような気がして。」と、この猛暑の中、扇風機で乗り切ろうとしている様子を見て驚いた。「風量を調整したら、そこまで違和感なく眠れるよ。」と説明して、私自身も一緒に祖母とエアコンをつけたまま寝たら、「意外と快適なのね。」と言って、祖母はそれ以降、エアコンをつけて眠ることに違和感がなくなったようだ。

不安で眠れない夜にも同じことが言えると思う。
今現在、私自身無職であるという状況も影響していると思うが、普通に眠れない夜が結構な頻度で訪れる。今後の仕事とか、お金とか、結婚とか、老後とか、普通に独身の、私自身の一人のことを考えただけでも悩みはつきないのに、家族とか、パートナーとか、そういう誰かを巻き込んだ悩みなんて、想像しただけで吐き気がする。
普通に、不安で眠れないなんて、全然、あたりまえのことだと思っている。
自分が弱いわけでも、頑張ってないわけでもなんでもなくて。

最近は、そんな夜、無理に眠ろうとしなくてもいいのではないかと思っている。もちろん、「明日仕事があるから。」「明日朝早く起きないといけないから。」人には人のいろんな諸事情があると思う。けど、そうやって明日のことを考えれば考えるほど、眠れなくなるというのが、私が過ごした眠れない夜の悲しいけれど、どうしようもない経験論だ。

これからの未来のことは何もわからないけれど
そんな誰かの眠れない夜にお供できる人間でありたい。
そんなことを私は最近ずっと考えている。

眠れない夜にどうしようもなくて、誰かに話しを聞いてほしくて
そうやって、決死の思いで電話をかけようとスマホを開いて、LINEを開いて、通話ボタンを押した先に私がいて、「大丈夫?なんかあった?」って通話に出られるだけの身体と心の余裕を日々蓄えていたいと思っている。

でもなかなか電話もかけずらくて、でも眠れなくて
仕方がないから、開いたスマホで、ぽちぽちサーフィンしていくうちに
たどり着いた文章を読んで、「あぁ、眠れないのは私だけじゃないんだ。」
「あぁ、そんなに頑張りすぎなくていいんだ。」ってクスっと笑って、少しほっこりしたあとに、気づいたら眠ってた。
みたいな文章をずっと書いている人でありたい、そんなことを思っている。

正直、そんな余裕も、文章のセンスもまだまだすぎて途方もなく感じてしまう毎日だけれど、この無職のたっぷりと時間のある夏を使って、とりあえず書くことにしっかり向き合おう。そんなことを思って、私は今日も書いている。

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