シェア
碧月はる
2021年4月2日 17:16
波の音を聴きながら、ひたすらに沖の水平線を眺めていた。逆巻く感情の嵐が過ぎさるのをじっと待つには、それが一番いい。昨年11月に精神科の医師から障害年金の申請を勧められた。必要な診断書類を各病院から掻き集め、ようやくそれらが揃ったのは先月の終わりだった。自身で書く申立書が最難関だった。何せ、20年ぶんの既往や生活状況を記さねばならない。しかも申請を通すために、辛かったこと、苦しかったことにフォー