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『締め切り直前にならないと本気が出ない症候群』を治す第一歩

どんな人にも1日は等しく24時間しかない。どんなに忙しいときも、どんなに暇なときも。この24時間をどういう内訳で使うかは、人によってさまざまだろう。

私の場合、だいたい睡眠で7時間、3度の食事とお風呂などで4時間使うとして、残りは13時間になる。自宅で仕事をしているので、化粧や通勤の時間は必要ない。理想を言えば仕事は8時間くらいにおさめて、残り5時間は自由に好きなことに使いたい。ドラマや映画を観たり、本を読んだり、勉強したり、運動したり…。

会社勤めをやめてフリーランスになるとき、そんな理想を思い描いていた。でも1年やってみて、実際はどうか?なかなかそう上手くはいかない。オンとオフの区切りを自分の中でうまくつけられず、納品を終えるまではずっと「仕事モード」が解除できない。作業期間中、集中力が低下して作業の進みが遅い時も、とりあえず机に向かっている状態だ。仕事が進んでいないわりに、ほかに好きなことをしていたわけでもないとなると、かなりもったいない。完全に時間を潰してしまっている。

フリーランスになって、自分が『締め切り直前にならないと本気が出ない症候群』だと自覚してからも、改善せずに今日まできてしまった。でもいいかげんに何とかしたいと思って、今これを書いている。納品前日に徹夜で仕上げて苦しい思いをするのももうたくさんだし、ただ潰れていくだけの時間をこれ以上増やしたくない。冒頭でも触れたけど時間には限りがあり、本当にタイムイズマネーなのだ。

自己分析すると、私が『締め切り直前にならないと本気が出ない症候群』から抜け出せないのは「あとから本気で巻き返せば間に合う」ことを知ってしまっているからだと思う。でもこうして改めて言葉にしてみて、痛感した。この感覚はとても後ろ向きで、それ以上何も生み出さない働き方だ。せっかくフリーランスなんだから、もっと前向きな感覚で、何かを生み出せるような余白を持っていたい。

会社員時代は、仕事自体は好きではなかったけど、割り切って真面目に働き、就業時間中は常に集中していた。それはなぜかと考えたら、根底に「早く家に帰りたい」という気持ちがあり、残業しないために頭と手をフル回転させて仕事をさばいていたからだ。自宅で働くようになった今は、やりたい仕事ができているし、環境的にもストレスなく快適で、自分を動かす燃料となる「切実さ」が足りていなかったのかもしれない。締め切りが近づいて初めて「間に合わせなきゃ」と切実になるだけじゃ、あまりに弱い。

ということは、仕事に着手する段階で「切実さメーター」を意識的に満タンにしておけば、最初から頭も手もフル回転するはずだ。「切実さ」の中身は自分の願望なら何でもよくて、とにかく具体的に強く思い描くほど効果があると思う。私の問題の根っこは、今の仕事をしているだけで中途半端に満足した気になっていることだったんだ。


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