【さがたび DAY5】朝焼けから夕焼けまで

焼きものの産地を巡る度も終盤に差し掛かる。
今日は気球の世界大会「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」からスタート。
本当に欲張りな旅になったなと思う。

夢みたいな景色

東の空が薄赤くなってくる頃ホテルを出発し、大会中しか停まらない「バルーンさが」駅で下車。
朝焼けに照らされる幻の駅、それだけでワクワクした。

会場は司会が気球にまつわるエピソードや競技の説明をしている。
世界大会、どれだけの人混みだろうと覚悟していたが、会場が広いせいか、もしくは東京のイベントが異常なのか、電車も移動も場所取りも、競技スタート30分前でもまったく余裕でちょっと感動。

ぐんぐん昇る朝日と、静かに膨らみだす気球。
競技スタートに合わせて流れるボレロ。厳かで異空間。

曲の盛り上がりにぴったり沿うように、まるでつくられた映像作品のようななめらかさで。
司会のHave a nice flight!に送られ、気球はあっという間に空に上がっていく。

気づいたときには視界いっぱいの気球たち。
初めて見る幻想的な景色に、誰かと分けあえたらと、初めてこの旅を寂しく思ってしまった。

海の城唐津城

1時間に1本の電車が行ったばかりという洗礼を受けつつ、午後からは唐津に向け移動。
山間の景色を時々眺めながら、昨晩ギブアップしたnoteを書いた。

私はお城があれば必ず行く。
特別好きなわけではないが、行かなければと思う。
唐津城ほど海が近い城は見たことがなかったから、結構楽しみにしてた。

入り口付近で、私を見るなり一目散にすり寄ってきたネコチャン。
さてはいつも美味しいものもらってるな。


天守閣は海風で寒いけど潮のにおいがすごくよかったし、背面が海の城は攻め込まれにくくていいな、と思った。
山々の色合いが日本画すぎる。芸術的だ。

器といえばからつもん

思いがけない収穫は、お城の3Fが唐津焼の展示になっていたこと。
歴史や製法、絵付けの技法などが細かく説明されていて、とても参考になった。

江戸時代の関西地方では、陶器といえば唐津というほど有名で、からつもんと呼ばれていたこと。
茶器だけでなく、酒器や文房具にもなっていたこと。
江戸時代前期は宴会が多く、いち早く大皿の量産に着手したことで、唐津ブームが起こったこと。

有田で陶器がつくられ高級品になってから、急速に衰退してしまったこと。
でも将軍家へ献上用の「献上唐津」という高級品ができ、御用窯ができたこと。

鉄釉でさっと書いた絵唐津のイメージが強かったけど、それ以外のものも横並びで見れたのがよかったな。
写真撮りたかった…学者のフリしようかと思った。

最後、お城の下にあった佐志山窯で、粉引唐津や絵唐津、象嵌、黒唐津を手にとれたのも、最高だったな。
(かわいい象嵌のやつお迎えしました!!)

唐津駅からお城、大きい橋を2つも、全部歩いたらへとへと。
夕焼けバックのお城は、舞う鶴のようで優雅でした。
明日は手作り体験と、くんち。楽しみ〜〜

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?