Haru

NY在住のアーティスト。東京で何年も仕事をした後、自分の考えや感じたことを形で表現した…

Haru

NY在住のアーティスト。東京で何年も仕事をした後、自分の考えや感じたことを形で表現したいという思いから、美術学校にて インテリア、ディスプレイデザイン、建築を勉強しました。その後ニューヨークに移り住み、現在は人物の塑像を制作しています。

最近の記事

光源氏の住処

彫刻制作のための汚れ作業のできる小さなスペースを借りていたのだが、やむなく手放さなければならなくなり、決して広くはない自宅アパートのリビングルームの一角を作業スペースとして使うことにした。 片付けをし始めると、デッサンを勉強し始めた頃に描いた鉛筆画や、A+の採点をもらったパース画など懐かしい作品たちが出てきた。そして、今日出てきた作品は、建築の勉強をしていた頃に、一度だけ応募した設計デザインのコンペティションに提出した図面とコンセプトシートだった。 コンペティションのテー

    • 100年の歴史を持つ画材店 銀座 月光荘 

      5月の連休中、2年ぶりにやっと友人と銀座で会うことができた。情報通の友人が選んでくれた抽象画の展覧会を見に行き、その後、行ってみたい画材店があるというので友人について行った。 間口の狭い入口から店内に続く短い通路を数歩進むくと、こじんまりとした空間が視界に入って来た。右側の壁には、色鮮やかな絵具のチューブがまるで壁画のモザイクのように陳列されており、その中には画材店のオリジナルカラーがあるという話だった。たとえば、コバルト バイオレット ピンクの ”月光荘ピンク” がそれだ

      • ”溢れ出る音 - Waves of Sound" Pianist

        2020年の夏、作編曲家、ピアニスト、キーボーディストの岸田勇気さんのYouTuheチャンネル、きしだピアノCh. の登録者数が一万人達成した時、描きかけだった岸田さんの木炭画を、デザイナーの友人にイメージを伝え、デジタル加工してもらったものをnoteで公開した。それが、”溢れ出る音 - Waves of Sound" の初作となり、その後、その木炭画をもっと描き込み、完成させた作品がこちら。 "Waves of Sound" Series I: Pianist, Yuki

        • 銀ちゃんねるとクラシック音楽のレコードが入った思い出ある黒い箱

          私が幼少の頃は、音楽やアートは、野原に咲く草花のように、ごく自然な形で自分の身の回りにあった。 NHKの”みんのうた”というテレビ番組があり、番組で歌う歌の楽譜と歌詞が載った小冊子が、毎月一冊だったか、NHKから配られていたのを覚えている。楽譜も読めない年頃だったとはいえ、歌詞と楽譜が印刷された小冊子が定期的に届くことを、心待ちにしていた。姉たちと、これを歌おう、あれを歌おうと、溜まった小冊子の中からテレビで覚えた歌を選んでは、よく歌っていたものだった。 私が小学校四、五

        光源氏の住処

        • 100年の歴史を持つ画材店 銀座 月光荘 

        • ”溢れ出る音 - Waves of Sound" Pianist

        • 銀ちゃんねるとクラシック音楽のレコードが入った思い出ある黒い箱

          日本では写譜屋、米国ではMusic Copyist   一体、何をする人たち? <その2>

          プロのピアニスト、そして作編曲家としても活躍されている岸田勇気さんが、ニューヨーク育ちの名ドラマーFUYUさんを招いて行った対談の生配信を見たことが、ちょっとしたきっかけとなり、Music Copyist とアメリカでは呼ばれている職業を知ることになった。 Music Copyist 1988年5月15日付けのニューヨークタイムズに Music Copyist に関する記事があるのを見つけた。その記事によると、 アメリカでは ”Music Copyist” と呼ばれ、通

          日本では写譜屋、米国ではMusic Copyist   一体、何をする人たち? <その2>

          日本では写譜屋、米国ではMusic Copyist   一体、何をする人たち? <その1>

          音楽に関わりのある仕事をされている人たちには、馴染みのある職業かもしれないが、音楽を聴いて楽しむだけの自分には、初めて耳にする職業だったのと、たまたま、アメリカでいう Music Copyist について知る機会があり、とても興味深かったので、note に書くことにした。 きっかけはドラマーのFUYUさん プロのピアニスト、そして作編曲家としても活躍している岸田勇気さんが、ニューヨーク育ちの名ドラマー、FUYUさんを招いての対談を生配信されたのは6月12日のこと。 対談

          日本では写譜屋、米国ではMusic Copyist   一体、何をする人たち? <その1>

          自己紹介

          初めまして、ハルです。🙋🏻‍♀️ ニューヨークで人物の塑像を作っています。 東京で何年も働いた後、自分が感じたことや考えを形で表現したいと思いから、美術学校にて建築、インテリアデザイン、ディスプレイデザンなどのデザインを勉強しました。その後、ニューヨークに移り住み、現在では、人物の塑像を作っています。 彫塑は、マンハッタンにあるアート・ステューデンツ・リーグにてジョナサン・シャーン(1938年~2020年)のクラスで学び、同じくマンハッタンあるミネルヴァのドローイング・ス

          自己紹介

          ニューヨークジャズの鼓動を刻み続けるジャズクラブ ヴィレッジ・ヴァンガード

          ジャスクラブ ヴィレッジ・ヴァンガードは、1935年、マンハッタンのグリニッジヴィレッジにオープン。今年、85周年を迎える。今や、伝説的なジャズクラブ として広く知られ、ジャズファンのみならずジャズミュージシャンたちからも愛されているジャズクラブ。 ニューヨークで付き合いの長い友人、ケンが、ヴィレッジ・ヴァンガードの生みの親、マックス・ゴードンとの素敵なエピソードを話してくれたので、紹介したいと思う。 Live at the Village Vanguard 日本語訳本よ

          ニューヨークジャズの鼓動を刻み続けるジャズクラブ ヴィレッジ・ヴァンガード