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#64「4連戦に向けて」

胃袋にアルコールが残った身体を叩き起こし、気怠さと眠たい気持ちを押し殺し、午前中のトレーニングへ向かう。外はうなだれるような暑さであった。

昨夜は退勤後に同期会があった。同期会といっても私ともう一人しかいないので、二人でのサシ飲みである。同期でしか話せないことや同期だからこそ共感し合えることがある。入社して2年という月日が流れたいまだからこそ感じること、後輩たちが続々と入ってくる中で変わってくる自分たちの立ち位置。部署が異なるため、二人で共に行う仕事は少ないものの、向こうが頑張っているのをみるとこちらも負けていられないと刺激を受ける、そんな良い関係性を築けていると思っていて、すごく感謝している。

小さな会社で唯一の同期だが、最初の頃は異性ということもあり、なかなか話す機会もなかった。この同期会を初めて開催したのも入社してから10ヶ月くらい経ってからだった。別に仲が悪かったわけではなかったが、仕事も違い、関わりが薄く、単純に接点がなかったんだと思う。最近では3ヶ月に一回くらいの頻度で飲みにいく関係になり、かけがえのない存在になっている。そんなこともあり、昨日も終電ギリギリまで飲んでしまったのだった。

午前中のトレーニングを終え、昼食をたらふく食べる。久しぶりにミスチルのライブDVDを観る。その後昼寝をする。起きて夜ご飯を食べ、近所のスーパーへいく。最近の土曜日はこうして過ごすことが多い。明日が大切な試合である日は特にだ。

今日のトレーニングでは、久しぶりにコーナーキックのキッカーを担当した。ここ数試合、怪我人が出たり活動に参加できないメンバーが多いため、明日はキッカーを担当することになるという。子供の頃からキッカーというのは憧れの存在だった。チームの中で最も上手い奴が任されるイメージが強く、そんな存在になりたいと思ってたから純粋に嬉しいし、結果で示したい。

さて、いよいよ明日は、4週に渡って続く公式戦の第一線が幕を開ける。怪我の具合も良くなり、明日の試合に間に合わせることができたことにまずは安堵している。整骨院に通うことで、コンディションも上がっているので、自信を持って明日の試合に臨める。

明日はリーグ首位チームとの闘い。チーム事情もあって久しぶりのセンターバックでの起用だと監督に言われていて、楽しみと不安が半分ずつくらいだ。本職ではないが、何度か経験はある。首位のチームということもあり、攻撃力は高いだろう。だけど、負けるわけにはいかない。明日はホームでの試合で、孫氏のいう「地の利」は自分たちにある。粘るところは粘り、チャンスを伺いたい。

とにかく明日の試合が楽しみだ。厳しい試合になることは分かっているけれど、この年齢で熱くなれる週末があること、またその環境があることが嬉しい。こんなワクワクする週末は今後そう多くないだろう。ここから4週間、絶対に忘れられない期間になるだろう。最高の結果を掴めるように、最高の準備をして、フットボールを熱く楽しみたい。

最後、結果を決めるのは情熱だ。情熱は足りているか。自問自答し、気温よりも熱い気迫を持って挑め。

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