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OpenWorkリクルーティング 新卒採用機能を期間限定で無料開放する理由

0, 何をやっている会社・人か

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(※本noteは、読了に5分くらいかかると思います。)
OpenWork CEOの大澤と申します。社員クチコミをベースとした就職・転職プラットフォームOpenWorkを運営しています。'働く'に関して研究したり、記事を書いたりもしてます。文鳥とダイビングが好きです。トライアスロンとサウナも好きです。

1, 何をやるのか

昨日、プレスリリースを出し、驚くことに既に数十社より問い合わせや申込みを頂きましたが、OpenWorkではOpenWorkリクルーティングという求人掲載やスカウト送付ができる機能を無料で提供します。詳細はコチラをご覧頂ければと思いますが、従来費用がかかる'新卒採用'に関して2022年卒の学生に限りですが、無料で提供することに決めました。(通年採用も応援しているのに矛盾がありますが、第二新卒・21卒・23卒の採用にも引き続きミスマッチなく低コストでお使い頂けますので、担当に聞いてみてください!)

そもそも就職氷河期の再来といわれているなか、何故無料化をするのか。
ただでさえ経営が厳しいと言われている人材系企業であるのに、収益源を自ら断つようなことをするのか。

プレスリリースやこれからはじまる広告等では伝えられないことを、こちらで伝えたいと思います。


2, 何故やるのか

何故やるのか、いくつかの想いが重なったので、順を追って説明します。「いいから早く申込みさせて!」という方はコチラへお願いします!

2-1, きっかけはユーザーインタビュー

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OpenWorkでは、会社に対するクチコミだけではなく、OpenWorkに対するユーザーの声を常に集めています。ただ、もっとユーザーの皆さまのことを知りたいと思い、数ヶ月前にディープインタビュー(ひとり30-60分ほどお時間を頂いたオンラインインタビュー)を実施しました。

OpenWorkは就活生の約50%が使っているサービスです。
どんな活用をしているを聞いてみると、

「コロナでOB/OG訪問があまりできなかったので、その代替に」
「インターン先のクチコミチェック」
「面接対策(生々しい企業の強み・弱みが知れたり、同業他社との違いを理解できたり、職種ごとの働き方のイメージができるとのこと)」
「直接聞きにくいことの確認(とくに職種や年齢ごとのリアルな年収・残業時間など)」


が多くを占めていました。一般的にいう優良・人気企業の内定先を獲得している学生ほど、OpenWorkを早くから使い倒している傾向がわかりました。

インタビューでは22卒の学生や23卒の学生で早くからOpenWorkを活用している学生にも話を聞きました。すると、口を揃えてできたのが、新型コロナへの不安でした。
「志望していた業界が軒並み新卒採用をストップしてしまった」
「コロナ禍がどのように就職に影響するかわからないので、とにかく早くから活動している」

などなど。私自身もリーマン・ショック時の新卒入社だったので、採用人数が急激に絞られていく恐怖はよく覚えており、胸が締め付けられる想いでした。

2-2, 就職氷河期の再来?

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内定率はリーマンショック後につぐ下落幅となっていたり、多くの企業が採用を縮減していたりと、たしかに厳しい環境のように思えます。一方で、冷静に新卒学生(※大卒)の有効求人倍率をみると1.53倍と、決して厳しい環境ではありません。

全国でみれば有効求人倍率は思ったよりも低くないということ、一方で学生の皆さまは焦りを感じていること。このことによって焦りからくる納得感の薄い就職活動が増えてしまうのでは?という懸念がありました。

2-3, ミスマッチが多い

厚生労働省のデータによると、新卒入社で3年以内に会社を辞める人は3人に1人(新規高卒就職者39.2%、新規大卒就職者32.0%)いると言われています。

また、入社前後でギャップ(リアリティ・ショック)があったと感じる人は76.6%。

3年以内に会社を辞める人が3人に1人というのが決して多いとは感じませんが、少なくとも入社前後でギャップを感じている人が4人中3人もいるのは良くないと感じています。

手前味噌な話ですが、OpenWorkを通して就職した方は87%が入社後ギャップなしと回答しています。(自社調査。OpenWorkリクルーティング上でクチコミを活用し、就職した方を対象。100名へアンケート。)

ミスマッチ

情報が溢れている世の中において、しっかりと情報を調べ、良い面も悪い面も理解した上で就職すればミスマッチが少なくなるのは当然のことです(それでも突然の経営方針の変更、上司や同僚とのウマが合わないなど、防げないこともありますが。)

2-4, クチコミサイトから脱却することで、ミスマッチのない就職を増やしたい

OpenWorkは社員クチコミサイトとしてはNo.1の評価を頂いたり学術論文として学会で賞を頂いたり、様々なビジネス誌へ掲載頂いていますが、まだまだ就職・転職ができるサイトとしては認知を頂いていません。

論文

世の中にはコロナ禍でも採用を続けている企業があります。今は一次募集停止していても、来年復活させる企業があるかもしれません。有効求人倍率をみれば焦りすぎる必要はない。就活生の皆さまには焦らず、納得のいくミスマッチのない就職活動をしてほしい。

そのためにもOpenWorkのプラットフォームを一部無料で開放することで、企業の皆さまはコストもリスクもゼロで求人掲載やスカウト送付をできるようにし、多くのクチコミつき求人を増やしたい。

学生の皆様には、会社を多面的にみて焦らず就職することで、ミスマッチを減らしたい。

そんな想いから無料で開放することに決めました。

2-5, 採用に関わる人を応援したい

また採用に関わる人も応援したいです。私自身、人事として新卒採用もキャリア採用もやっていたので、強い思いがあります。とくに新卒採用は色々なルールがあり、やりづらいと感じることもたくさんあったから尚更です。

経団連が就活ルールの撤廃を宣言し、コロナ禍が訪れ、大臣からも卒業後3年間の間は新卒扱いしてほしいとの要請。採用マーケットには地殻変動が起きています。

多くの人事の方は、通年採用や職種別採用など、これまでの採用に加え、チャレンジしなくてはならないことが増えていると思います。私達はそういった人事の皆さまも応援したい。

OpenWorkリクルーティングは従来の一括採用・総合職採用にくわえ、通年採用やジョブ型雇用にも適応したサービスとなっています。なんとなく続いてきた採用慣例に縛られない挑戦を試みている経営者や人事の方とともにありたい、そうOpenWorkは考えています。


3, 新聞広告に込めた想い

今回はメディアとしては珍しい新聞広告を選びました。その理由やキャッチコピーに込めた想いを記載させてください。

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3-1, 何故新聞なのか

日本経済新聞の朝刊全国版で、広告を出しました。新聞以外にもプロモーションは打っていきますが、新聞にはこだわりがありました。

全国には多くの素敵な企業や経営者の方がいらっしゃいます。クチコミを見ても、まだまだ知名度はないが、社員や元社員から愛されてやまない会社がたくさんあります。そういった会社にこそOpenWorkを使ってもらいたい。既に700社近くがOpenWorkリクルーティングを活用いただいていますが、なかには知名度はなくても本当に素敵な企業様にお使い頂けている。そしてそういった会社に入社した方にインタビューをすると、本当には幸せそうだ。そんな会社と社会人がもっと増えたら、単純に楽しそうじゃない?と妄想してしまう。

知名度やブランドで人が集まる時代から、誠実なCEOや社員や元社員から愛されている企業に人が集まって欲しい。そのため、全国の経営者にリーチする可能性がある、新聞の朝刊一面広告を出稿することにしました。

3-2, ブラック企業という表現への抵抗

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ブラック企業という見出しを使うことには少し抵抗がありました。

一つは差別的な言葉としてとらわれることがあるからです。ただ、コチラに関しては語源を調べていくと、全くそのような意図はないことからわかりやすさ重視で使用をしました。(ただしくはブラックリスト企業で、ブラックリストの語源はピューリタン革命時の“黒い手帳”のようです。)

もう一つはブラック企業の定義の曖昧性。ものごとには多面性がありますので、その企業が良い会社かどうかなんていうのは、その人の価値観次第です。私は激務な会社だとしても、社会に影響を及ぼせるやりがいのある仕事だったら、ブラック企業だとは感じません。ただ、法令を守らないような会社は良くない会社ですし、言語道断ですので、そういった会社は少なくともブラック企業だろうと思い、そのような言葉を使いました。

3-3, デザインに込められた想い

カラフルで目を引く広告だと思いますが、ブラック以外の色々な色だったら、どんな色が企業にも個人にもあっていいよね、という意味合いをこめた広告になっています。

世の中がもっとカラフルになってほしい。一つの色に染まる必要なんかない、ということを表現しています。勿論人それぞれ修行の時代があっていいと思いますが、それでも自分の大事にしたいものや心まで捨てる必要はないと思っています。


4, ビジネスモデル

心配されるのがビジネス大丈夫なの?という声。大丈夫じゃなかったらやらないので大丈夫なんですが、公開できる範囲で公開しますね。ここまでの長文読んでくれる方、ほとんどいないと思いますしw

4-1, 無料にして大丈夫?

正直に言えば、事業上のダメージは一定受けます。人材系各社が苦戦しており、当然私達も例外ではありません。でも、短期的な売上を捨てたとしても、ジョブマーケットが少しでも良い方向に変わっていくことに価値がある、とくにこの前代未聞の環境下では誰かが一肌脱がなくてはならないと、強く感じています。

4-2, 意外に多角化している事業

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もっと生々しい話をいえば、OpenWorkは海外事業や金融事業など、他の事業も立ち上がっています。それ以外にもWorking Dataをベースとした事業の多角化が進んでいるため、リスクは軽減できていました。こればかしは早めに景気感応度の低い事業もポートフォリオに加えておいて良かったと思っています。

4-3, 世のため人のため

それでも、新卒向けサービスを継続していたほうが売上はあがるのですが、最後はなんのためにOpenWorkを経営しているか、ここに尽きます。本当に誰かが困っているときに手を差し伸べられずに、いつ誰かを助けることができるのか。

ジョブマーケットを変えるなんて大きなことを掲げる前に、目先で困っている学生さんや企業の方を助けられなくて、その先はない、そう強く思うのです。

何よりも嬉しかったのは、この決断をしたときにOpenWorkの経営ボード・マネジャー・メンバーのみんなが、ものすごいスピードでPJを立ち上げ、短期間でプロダクトやバリューチェーンの開発を進めてくれたこと。

OpenWorkは本当に多様なメンバーがいます。元お笑い芸人からシンガーソングライター、他企業の経営者まで。でもジョブマーケットを変えたいという想いだけはみんな一緒。

上司を向かって仕事をするのではなく、社会に向かって仕事をしているこのチームが誇らしかったです。前職も今の会社もそうですが、いつも周囲に恵まれていて、最高のチームで仕事ができていて運がよいなぁと思っています。


5, さいごに

広告やプレスリリースでは伝えられない想いや裏の考えでした。いかがでしたでしょうか?読んでみて少しでも共感いただけるという方は是非こちらからOpenWorkを使ってみてください。

--採用に携わる経営者・人事の皆さまはこちら
--就活や転職をする方はこちら

12月は露出も増える月になりますが、ひとつひとつの露出に想いをこめていますので、見かけた際は「またかよ」と思いながらも、最後までご覧いただけますと嬉しいです。

さいごに、ここまで読んでくれた方には感謝しかありません。OpenWorkのことがそもそも好きな方は、採用もこちらで全方位で募集していますよw

※挿入画像の一部はpixabayさんのフリー素材をお借りしています

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