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148. 打席に立つような瞬間をたくさん迎える人生を創りたい

緊張したい、といったらおかしいでしょうか。

いい緊張はいいパフォーマンスを生み出します。
ピリッとした空気、張り詰めた息……あの感覚は忘れがたい瞬間ばかりです。

例えば、受験の本番開始直前。
体育祭のリレーでスタートラインに向かっている途中。
本命企業の面接の順番待ち。
告白する、その口を開くまで。
そして、ネクストバッターズサークルから打席に立つまでの間。

いつも、その瞬間ではなく、そのほんの少し直前に訪れる無情な静寂。

まるで世界から音がなくなったように感じる、その空間が僕は好きなのです。

最近、緊張しているでしょうか。
緊張するような日々を過ごしているでしょうか。

よく思い出すのは、暑い夏の日、野球の試合中。
砂埃の舞う、白線で囲まれた小さな四角の中に、金属バットを持って立つ。

そのときのルーティン中に感じる、あの緊迫感なのです。

人生であと何回、こんな瞬間に立ち会えるのだろう

ずっと緊張していたら身体がもたないと思います。
ただ、人生において心から緊張する時間は貴重なものだなぁと思いもするのです。

打席に立つとどうなるかというと、まず音がなくなります。
不思議ですよね、応援歌なにがいいですかと吹奏楽部からオーダーがあって、ZARDの『負けないで』をリクエストしたにも関わらず、打席内では聴こえていない。

打つとどうなるか、打たないとどうなるか。
どこへ打てばいいのか、それとも最初は見逃すのか。

試合の流れはどうだろうか。どちらに傾いているだろうか。
空気はどうだろうか。勢いはどうなっていくだろうか。

様々な想定を本能的に行い、息を吐く。

呼吸を感じます。
相手投手の目を見ます。呼吸を感じ取ります。

意外と、繊細なんです。バッターボックス内では。

気を張り詰めます。
何かを考えたり、何も考えなかったりします。
セットプレーなのは、野球の大きな醍醐味の一つなのです。

ただそんな一瞬は、野球をやめてから減りました。

貴重な経験で、大切な思い出で、忘れられない記憶です。

そういった瞬間は、誰もが少しは持っているのではないでしょうか。

さて。
人生であと何回、こういった時を過ごすことができるでしょう。

かけがえのない瞬間を増やせるようにしよう。
そう思って生きるようになりました。

社会人だからって、野球みたいな勝負するときがないからって、諦めなくてもいいのです。

あの瞬間は、また創り出せます。

日々緊張感と共にいる

緊張している、というのは決してネガティブな状態ではありません。

時には力を発揮するため、コンフォートゾーンを抜け出すため、新たな挑戦に向かうために、必要なことだと思っています。

緊張したい、なんて今まで思ってこなかったのですが、今になって思うようになりました。

僕も変化してきたのだと思います。
一体、何をしてきたか。何をし続けているのか。
いたって、シンプルです。

たくさんの人に会ってきました。

新たな出会いは、新たな価値観を知り、新たな人間を知り、新たな自分を知ることのできる機会です。

たくさん学んできました。

到底即理解不可能なことを学ぶことによって、価値観考え方のギャップを感じ、自分を変えようと思うようになってきました。

教わったことはまずやってみました。

自分の脳みそなんかじゃ、それが何につながっているのか、何に効果的なのかわからないのです。だからこそ、やってみてからわかるという順番にシフトしてきました。

負荷をかけることを良しとしました。

保証があるからやるのではありません。
保証をつくるためにやるのです。
と聞いたのでそのままやってみました。
負荷やリスクは自分を想像以上に成長させてくれます。ちょっぴり怖いけど。
背水の陣、です。

失敗を悪いことと思うことをやめました。

「失敗最高!」と言ってくれる人たちが周りにたくさんできました。
僕は失敗しないように生きてきたので、ここは人間性を変えていくにあたり大きな鍵となっています。
もっと失敗しよう。そう言われ続けています。

優先順位をつけてきました。

今この瞬間を生きるだけでなく、未来志向になって、5年後10年後を考えるようになりました。
優先順位は、そこから自動的に割り振られて決まります。
そして僕は少しずつ、少しずつ、優先することを優先するように変えてきました。
これは結構タフなメンタルトレーニングです。

明確な夢や目標ができました。

精一杯考えました。
もう無理というほど書き出してみました。
アウトプットも何度もしました。
伝わらないときも、伝わったときもありました。


甲子園に行きたいから、必死になって取り組むのです。

ホームランを、ヒットを打ちたいから本気でバットを振るのです。

なんとしても試合に勝ちたいから、その一打席、そのたった一球に魂を込めるのです。

だからこそ、緊張するのです。

緊張は、大きな何かに突き進んでいる状態を指すと思っています。

緊張のない生活は、きっとなんの目標もなく、何にも向かっていない、少し無気力にも感じそうな日々なのでしょう。

良い悪いの話ではないのですが、僕は気力ある生き方がしたいな、と思っています。

なので、こうして緊張感のある瞬間を創り出し続けています。

緊張する状況を楽しめたら、人生もっと面白くなりそうですよね。

学生の頃は、打席に向かうときの自分や、得意な体育祭のリレー直前はそんなメンタル状態でした。

緊張感と共にいる日々を過ごしているとき。

きっと僕は僕の想像を超える成長の場に、いるのかもしれません。

より大きな舞台に向けて。

日々挑戦、日々精進。

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