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コクリコ坂から

鑑賞時の感想ツイートはこちら。

2011年のスタジオジブリ作品。原作は雑誌『なかよし』で1980年に連載されていた同名の少女マンガ作品。監督は『ゲド戦記』に続いてこれが2作目となる宮崎吾朗。

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タイトルの「コクリコ」とはフランス語の "coquelicot" で、ひなげし(ポピー)という意味。英題は "From Up On Poppy Hill"。

さて、どうしたものか。

いきなりですが、本作の監督を務めたのは "あの" 宮崎吾朗さんなんですよね……。世界的に有名な日本アニメーション界のレジェンドでありジブリの顔、宮崎駿さんのご長男ということは、みなさんご存じかと思います。

(きっと吾朗さんご本人も、ずっとずっとそう言われ続けてイヤになっちゃているんだろうなぁ。わたしも映画が大好きで、ジブリ作品も大好きだけれど、もし「予算とジブリの精鋭スタッフを使っていいから、面白い映画作って!」と言われたら、とても作れないと思う。お察しいたします……)

・・・

こちらの記事(借りぐらしのアリエッティ)にも書いた通り、わたしはジブリ作品が大好き! ざっと好きな作品を挙げておきますね。

好きなジブリ作品
○『となりのトトロ』(監督:宮崎駿)
○『千と千尋の神隠し』(監督:宮崎駿)
○『火垂るの墓』(監督:高畑勲)
○『耳をすませば』(監督:近藤喜文)
○『魔女の宅急便』(監督:宮崎駿)
○『平成狸合戦ぽんぽこ』(監督:高畑勲)
○『かぐや姫の物語』(監督:高畑勲)

宮崎吾朗さんの監督作品は、もちろん『ゲド戦記』も、本作『コクリコ坂から』も観たけれど…… ごめんなさい! 合わなかった。特に『ゲド戦記』の方は、悲しいくらいにまったく楽しめなかったです。涙

なので、今回こうして本作のことを書くにあたって「さて、どうしたものか」と、しばし考え込んでしまったのです。

良かった点

あの作品のアレがダメだった。
この作品のココがつまらなかった。

──なんて話をしても、書いてるわたしも、読んでくださる方も楽しくないですよね? だから「良かった点」を探そう!

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主人公たちの恋愛が "きゅんきゅん"
 原作は少女マンガ(作:佐山哲郎/画:高橋千鶴)。少女マンガを書く人は、ある意味 "きゅんきゅん" のスペシャリストだと思う。

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カルチェラタンの学生たち(モブ含め)のイキイキした描写
 ワヤワヤ、ガチャガチャ、にぎやかな動きのモブシーンを描かせたら、さすがのジブリ。観ていて楽しくなってしまう。

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背景がとにかく美しい!
 美しい背景画は、ジブリの宝! 新海誠作品など、日本のアニメーションは全体的にレベルが高いですが、やはりジブリの背景は格が違う。

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作中の建築物がワンダーランドで素敵
 男子学生たちの部室棟 "カルチェラタン" の建築が素敵。わたし、建築が好きなんです♩ 宮崎吾朗さんは、もともと建築や設計のお仕事をしていた人。

本作の内容やトリビアなど、もっと「ちゃんと作品のことを知りたい!」という方は、こちらのサイトが詳しい(ネタバレあり)です。どうぞ♩

ジブリ作品の「声」のこと

本作の主人公、松崎海(うみ)の声を担当したのが、長澤まさみ。わたし、個人的にこれがどうにもダメで……。

ジブリ作品といえば、初期の作品を除いて "プロの声優を使わず、俳優(または役者でない人)をキャスティングする" ことで知られていますよね。宮崎駿さんいわく、

映画は実際時間のないところで作りますから、声優さんの器用さに頼ってるんです。でもやっぱり、どっかで欲求不満になるときがある。存在感のなさみたいなところにね。特に女の子の声なんかみんな、「わたし、かわいいでしょ」みたいな声を出すでしょ。あれがたまらんのですよ。なんとかしたいといつも思っている。

とのことで、より自然でリアルなお芝居を求めてそうなっているらしいのですが。

この傾向には、かねてから「うーん……」と不満に思っていたわたし。プロの声優さんにも、素晴らしい演技力を持つ方はたくさんいらっしゃるのになぁ。

逆に、テレビや映画で活躍している俳優さんでも、お芝居が「え?」という人がジブリ作品にたくさん起用されていたり……。作品のキャラクターよりも、声を演じている俳優さんの顔がどうしてもチラチラ頭に浮かんでしまって、興ざめしてしまったりね。ああ、モヤモヤ……。

それでは、本業(声優/俳優/それ以外)を問わず、わたしが好きな「ジブリ作品の声」をまとめてみましょう!

天空の城ラピュタ
○「どこへ行こうというのかね?」のムスカ大佐(寺田農)
○「40秒で支度しな!」のドーラ(初井言榮)

となりのトトロ
○「いつも会えるとは限らない」の草壁タツオ(糸井重里)
○「メイちゃんはここで待ってなァ~」のおばあちゃん(北林谷栄)

火垂るの墓
○「滋養なんか、どこにあるんですか!」の清太(辰巳努)
○「いかんねえ、お医者さん呼んで注射してもらわな」の節子(白石綾乃)
○「そら、いけませんよ。通りません!」の親戚の叔母さん(山口朱美)

魔女の宅急便
○「黒は女を美しく見せるんだから」のおソノ(戸田恵子)
○「バーサ? バーサ!」の老婦人(加藤治子)

平成狸合戦ぽんぽこ
○「君の毛並もステキだもの」の正吉(野々村真)
○「あれ、やめてもらえません?」のぽん吉(林家こぶ平)

耳をすませば
○「人と違う生き方は、それなりにしんどいぞ」の月島靖也(立花隆)
○「ありがとう。楽しみに待ってますよ」の西司朗(小林桂樹)

もののけ姫
○「黙れ小僧!」の犬神モロ(美輪明宏)
○「私がついていたのにザマァなかった」のエボシ御前(田中裕子)

千と千尋の神隠し
○「おや、油断したね」の湯婆婆(夏木マリ)
○「千に何かしたら許さないからな」のリン(玉井夕海)

かぐや姫の物語
○「ひ~め! おいで! ひ~め! おいで!」の翁(地井武男)

渋めのチョイス多し。笑

意外にも、声優さんではなく俳優さんの方が多かった! ポイントは「きちんとお芝居の力があること」と「中の人の "顔" がチラつかず、キャラクターに合っていること」でしょうか。

長くなってしまったので、今回はこのへんで。
きょうも読んでくださって、ありがとうございます♩

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