見出し画像

ホーキング

鑑賞時の感想ツイートはこちら。

2004年のイギリスBBCのテレビ映画。ベネディクト・カンバーバッチが若き日のスティーヴン・ホーキング博士を演じています。難病ALSという困難に見舞われながらも、家族や恋人に支えられ、宇宙の起源を探究する姿を描いたヒューマン・ドラマ作品です。原題 "Hawking"。

画像1

ホーキング博士、若き日の実話。

あなたは スティーヴン・ホーキング博士という方をご存知でしょうか?

宇宙論の先端を切り拓いたイギリスの世界的研究者であり、また、その理論を一般向けにわかりやすく伝えることにも精力を注いだ方です。

画像2

ケンブリッジ大学院に在学中の21歳の時、ASL(筋萎縮性側索硬化症)を発症。「車椅子の天才物理学者」としても広く世界で知られています。難病のため余命わずかと診断されながらも、2018年に76歳で永眠するまで 50年以上にわたって研究を続けました。

・・・

ホーキング博士の業績で最も有名なのは、ロジャー・ペンローズ博士と共同で1965年に発表した、ブラックホールの特異点定理」と呼ばれるもの。

――と言っても、正直、理数系が苦手なわたしには、その1%も理解できていないと思います。笑

詳しい理論はわかりませんが、「宇宙の始まり」について当時の研究者たちの間で主力説とされていたのが「定常宇宙論」。それを根本からひっくり返すような「ビッグバン理論」を裏付ける証明が「特異点定理」なのだそうです。

「文系/美術系だけど宇宙好き♡」を自認するわたしとしては、これは実に興味をそそられる話!

▼ こんなマガジンも作っています。興味があったら見てみてね♩

・・・

わたしね、ホーキング博士が写っている写真の中でとっても好きな一枚があるんです。それがこちら♩

画像3

2007年、飛行機内で無重力を体験するホーキング博士。無重力体験を提供したのはアメリカの "Zero Gravity Corporation"(ZERO-G) という民間企業。

博士、すごぉーーーく嬉しそうでしょう?♡

重力とブラックホールの研究に生涯を捧げてきたホーキング博士。からだの自由を奪われてしまう難病と闘ってきたホーキング博士。その彼が念願を叶え、重力から解き放たれた4分間―― なんて素敵な瞬間なのでしょう!

見ていると、じんわり胸があたたかくなります。いいなぁ…… ほんとに大好きな写真

当時のニュース記事は、こちら。
○ 日本語:ホーキング博士、無重力を体験(AFP)
○ 英語:Hawking takes zero-gravity flight(BBC)

・・・

博士がやさしく噛み砕いて宇宙のしくみを解説してくださっても、さっぱりついてゆけない(笑)劣等生のわたしですが――

しっかりと “探求のワクワク” を受け取っています。感謝。

・・・

そんなホーキング博士の前半生を描いた映画が、本作『ホーキング』です。実話に基づいて、大学院で過ごした若き日の出来事が綴られてゆきます。

トレーラーはこちら。

カンババさんの繊細な演技が素敵♡

本作で主役のホーキング博士を演じたのが、ドラマ『SHERLOCK』(2010年~/BBC)でブレイクする前のベネディクト・カンバーバッチ

画像4

知性的な役柄が似合うのは、もう既にこの頃から。

「宇宙好き」であると同時に大の「英国好き」でもあるわたしは、カンバーバッチさんが大好き!♡(親しみを込めて、いつも「カンババさん」と呼んでいます♩笑)

先程のトレーラーをご覧いただくとわかるのですが、実在の人物であるホーキング博士に扮する本作では、いつもの低音の美声を封印して演じています。

天才物理学者の明晰さ、学問を探求してやまない純粋さ、自分の難病を知ったときの苦悩、(のちに妻となる)恋人ジェーンとの間に育まれる関係――など、演技力抜群のカンババさんが瑞々しく繊細に演じています。

画像5

ホーキング博士ご本人とのツーショット。

はるひ的、本作の「みどころ」

カンババさんのお芝居の他にも、本作の「みどころ」としてわたしが挙げておきたいのは、映像の美しさ

キャンパスの樹々、室内の設え、人物の服……など、シーンの中に必ず緑色が映っている。それがカンババさんのグリーンの瞳と合わせたかのようで、本当に綺麗。

と感想ツイートにも書いています。

シーン画像と一緒にご紹介したかったのですが、ぴったりのものが見つからなかったので、ぜひぜひ(!)本編でご覧いただきたいなぁ…… 本当に綺麗なの♩

・・・

それから、映画としての構成も巧み

冒頭、ペンジアス博士とウィルソン博士という、アメリカの二人の博士が出てくるんですよね。

彼らは ある発見により1978年にノーベル物理学賞を受賞し、インタビューを受けるのですが、この二人によって語られる「サブ的なエピソード」と、ホーキング博士の若き日を綴った「メインのストーリー」との絡め方が良かった!

これからご覧になる方は、そちらにも注目してみてください。

もうひとつのホーキング映画

ホーキング博士の伝記的な映画に、もうひとつ『博士と彼女のセオリー』(2014年/原題:The Theory of Everything)という作品があります。

画像6

こちらは『レ・ミゼラブル』(2012年)や『ファンタスティック・ビースト』シリーズ(2016年~)のエディ・レッドメインがホーキング博士役で出演しています。

画像7

うん。レッドメイン版も似てる!

『博士と彼女のセオリー』の方では、最初の奥様であるジェーンとの出会いから別れまでを中心に描いているとのこと。ラブストーリーなのかな? わたしはまだ未見なので、こちらも観てみたいです♩


▼ 宇宙好きがワクワクする映画まとめ(note マガジン)

▼ ベネディクト・カンバーバッチの関連作品

▼ 全作品インデックスはこちら


いただいたサポートは、大切にわたしの「しあわせ時間」に役立てます。いつもより多く映画館へ行けるかも♩