ベイマックス
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2014年のアメリカ映画。ディズニー製作。ある事故によって最愛の兄タダシを失った、天才少年ヒロ。兄の残した “傷ついた人の心と体を守る” ケア・ロボット「ベイマックス」と共に、兄の死の真相をつかもうとするヒロが、家族の絆や友情に気づいてゆく姿を描いたアニメーション作品です。原題 "Big Hero 6"。
製作総指揮は、『トイ・ストーリー』シリーズのジョン・ラセター。監督は、ドン・ホール、クリス・ウィリアムズ。
主な登場人物とあらすじ(ネタバレなし)
本作の舞台は、サンフランシスコと東京からインスパイアされた架空都市「サンフランソウキョウ」。主人公ヒロ(声:ライアン・ポッター/本城雄太郎)は、14歳で高校を飛び級卒業してしまうほどの天才少年です。
工科大学に通う兄タダシ(声:ダニエル・ヘニー/小泉孝太郎)とは大の仲良し。小さい頃に両親を亡くして以来、叔母のキャス(声マーヤ・ルドルフ/菅野美穂)の家で3人暮らし。
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せっかくの才能を持ちながら、目標を持たずに過ごしている主人公・ヒロ。そんな弟のことを心配した兄・タダシに誘われて、ヒロはタダシの通う工科大学へ遊びに行きます。そこで兄の友人である “科学オタク” たちと知り合い、ワクワクするような研究内容に刺激を受けるヒロ。
尊敬する教授との出会いもあり、同じ工科大学への進学を決意するヒロ。科学への夢を追い始め、張り切っていた矢先、 ある事故によって最愛の兄タダシを亡くしてしまい―― というのが本作の冒頭部分。ここから本作の物語が展開してゆきます。
ただひたすらにベイマックスが愛らしい♡
タダシの死に深く悲しみ、傷つき、心を閉ざすヒロ。そんな時、思わず発したヒロの言葉に反応して起動したのが、兄の残したケア・ロボット「ベイマックス」(声:スコット・アツィット/川島得愛)でした。
生前の兄が開発したベイマックスの使命は “傷ついた人の心と体を守る” こと。
ベイマックスの可愛らしさは、こちらの予告編をご覧いただくと、なんとなく伝わるのではないでしょうか?
真っ白なカラダ、ポヨポヨとした丸いフォルム、ペンギンや人間の赤ちゃんのようにヨチヨチ歩く姿―― とっても可愛い♩
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実は本作の原案は、『スパイダーマン』や『X-MEN』、『アイアンマン』などで知られる MARVEL のアメコミ『ビッグ・ヒーロー・シックス』(Big Hero 6)という作品。わたしも今日まで知りませんでした!
主な登場人物の6人「ビッグ・ヒーロー・シックス」(ヒロ、ベイマックス、フレッド、ハニー・レモン、ゴーゴー、ワサビ)こそ踏襲されていますが、MARVEL コミック本来の “闘うヒーローもの” といった感じ。
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これを原案としてアニメ化された本作『ベイマックス』では、ベイマックスの設定を「ケア・ロボット」に変え、戦わない、平和的で無垢な存在に。物語も、家族愛や仲間との友情に重点を置いたディズニーらしい仕上がりになっています。
ディズニーによる原作ものの改変については、巷でいろいろと賛否の意見があるようですが、どんな作品でも “夢や希望のある、明るいファンタジーの世界” として、しっかり再構築してしまうディズニーの手腕は、ある意味「お見事だなぁ」と感心していまいます。
「無垢なもの」に癒される
世知辛い世の中に身を置いて、日々頑張っている大人のみなさん。繊細で真面目なタイプの方ほど、心が少々お疲れ気味―― なんていう時があるのでは?
動画サイトなどで、可愛い動物たちの姿に癒しを求めること、ありますよね。子育て経験のある方なら、幼い子どもの無垢な発言に思わず心洗われて “うるっ……” ときてしまう瞬間、ありますよね。
それは彼らが “無垢” な優しさを持っている存在だから。“純粋さ” と言い換えても良いかもしれません。大人になったわたしたちも、その “無垢さ” や “純粋さ” をかつては持っていました。誰でも。全員そうだと思います。
持っていたのに、長い年月を生きるうちに出会う様々な経験によって―― たとえば、「無垢であったがゆえに傷ついてしまった経験」とか「無垢なままではいられなかった状況」とか、そういうものを重ねてゆくうちに、本来持っていたはずの “無垢” な心を忘れているだけなんですよね。
だから、もともと持っていた自分の心(=無垢さ)と再会して、癒される。
個人的な考えですが、わたしは常々、そんなふうに思っています。
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“純粋さ” に癒される映画といえば、この映画のことを思い出しました。
ピュアな心を思い出したい時、こちらの作品もおすすめです♩
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