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第1回「リモートワーク・カルチャーのつくり方」はじめます。

こんにちは。ナラティブベースのハルです。10年以上前から、オフィスを持たずにフルリモートワークでチームを組み、遠隔でプロジェクトメンバーをマネジメントする仕事を続けてきました。今では30名のメンバーが、常時10〜15くらいの様々な内容のプロジェクトをすべてリモートで回しています。

この連載ではナラティブベースがここまで培ってきた「リモートワーク・カルチャーのつくり方」、つまり、離れていても強いチームをつくる方法とそのベースになる考え方を、惜しみなくお伝えしていきたいと思います。

今回、新型コロナウイルスの感染予防対策として突如リモートワークが脚光を浴び、広く推奨されることとなりましたが、これが一過性の『対策』ではなくこれからの働き方を見直す流れとなり、リモートワークが組織の『カルチャー』として根付くことで、多様性をもった関わりを許容する「あたたかな強い組織」が世の中に増えるきっかけになればと願っています!

リモートワーク・カルチャーって?

まず、「リモートワーク・カルチャー」の定義ですが、ここでは「カルチャー」を「そのチーム(組織)が当たり前として意識し、意義をもって繰り返していること」と捉えたいと思います。「なんとなくそんな雰囲気でやっています」を超えて、どんな「当たり前」を共有しているのか、それを何のためにやっているのか、各メンバーがしっかりと認識している状態をつくる。そうすると、その習慣は意識的に繰り返され、自ずと新しい人に伝達される「カルチャー」になります。

さあ、リモートワークをはじめよう!となると、どうしてもセキュリティやツールなどのインフラ面や、業務時間の捉え方などのルール作りから始まります。目に見える仕組みや取り決めがあった方が、マネジメントも安心、、、でも、しばらくやってみるとその本質は中身であるコミュニケーションにあることに気がつくと思います。そして、そのコミュニケーションこそ、ルールではマネジメントできない、それぞれの価値観に基づくもの、つまりカルチャーでしかマネジメントできないものなのです。

「やっぱりリモートには限界がある」となるのか、「や、待てよ、リモートだからこそこうやっていったらいいのでは?」という新たなカルチャーをスクラッチで立ち上げるチャレンジを思いつくか、これは大げさに言えば未来の組織づくりの分かれ道です。なぜなら、今後、感染症のパンデミック対策だけでなく、地震や台風などの災害があっても、また、子育てや介護を行う社員が増えることになっても、「リモートワーク・カルチャー」の構築は企業にとって必ず中長期的に役に立つ取り組みだからです。

ということで、さあ、「リモーワーク・カルチャー」を今日から、や、今から、作りましょう^^

リモートワーク・カルチャーの構成要素は4つ

これからお伝えしていくことが、何のためのノウハウなのか?バラバラと体系立たないものにならないよう、ナラティブベースで構築したリモートワーク・カルチャーの構成要素を書き出してみました。すると、図解はこんな風になります↓

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小さな●が個人、大きな○がチームです。ここでは、ナラティブベースの組織を図解しているので、プロジェクトチームがメンバーをまたぎながら複数あり組織がフラットに構成されています。一般的な企業ではチーム(○)部分が(兼務でない限り)重なり合わず、マネジメントの階層があるかと思いますが、ここで解説していきたいカルチャーは仕事に関わる個人、仕事を回す単位のチーム、そしてチーム間で共有されるものなので、その違いは大きく影響しませんので説明を続けますね!(個人がチームをまたぐことやフラットであることの意義については、また別の記事で書きたいと思います。)

まず、リモートワークに限らず重要ですが、チーム内で目的が共有され、信頼のある関係性ができていること、この2つが仕事がスムーズに動いていくための要素です。リモートワークのカルチャーづくりでもこの2つは欠かせません。

■目的の共有:仕事の目的と背景となる情報の共有方法を工夫する
■関係性の構築:個人同士の関係性、チーム同士の関係性を意識してつくる

そして、そのさらにベースになるのが、個人とチームそれぞれの自律です。この部分はリモートワークだからこそ強く求められる要素かもしれません。ここで「自立」ではなく「自律」としているのには理由があります。人に決められた規範(ルール)に従うマインドセットでは、いくら自立して(人の手を借りずに)仕事ができても、「指示待ち」の状態や「情報を受け取る姿勢」が基本になります。自らの規範(ルール)を持ち、「自分から情報を取りに行く、出しにいく姿勢」を作るために、自分なら、今の状況なら、どんな工夫や行動をしたらよいのか、自ら判断できるようなマインドセットが、リモートワーク・カルチャーには必須となるのです。

個人の自律:個人が自分の規範にしたがって行動できる習慣をつくる 
チームの自律:チームが各々出し合った情報にチームの規範を適用し意思決定できる習慣をつくる

・・・汗。前置きがとっても長くなってしまいました。

次回から、この4つの要素について、それぞれ何を、どんなやり方で作っていくのか?について書いていきたいと思います。お楽しみに♪

※ナラティブベースでは、リモートワーク・カルチャー構築のコンサルティングや環境整備などもお引き受けしております。ぜひお問い合わせご相談ください。>お問い合わせ


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