見出し画像

好きな曲の好きな一節をぶわあっと書く #好きなうたの記録【11】


WeeklyどころかMonthlyですらなくなっとる。サムネ詐欺。タイトルに「好き」が3回も入っていますね。

書けていなくても好きな曲は増えていく一方。今回はテンポよく、感想は比較的短めに、「うっわあ何この歌詞、天才??」と感じた箇所を挙げていこうかな。アホっぽいのはご容赦ください。

🔻前回書いたアイビーカラー、聴いてます。
今のところやっぱり『short hair』が殿堂入りかも。


#好きなうたの記録 【11】

1.『ペルソナの記憶』 あいみょん

オムライスの返り血を受けて
私はようやく恋の終わりに気付いた

あ〜あいみょんてやっぱりすんげ〜な〜と、しみじみ思った最初の一文。どういう生活してたら「オムライスの返り血」とかいうワードが頭に生まれるの。何食べて生きてたら「オムライス」と「返り血」を助詞で結ぼうと思うの。馴染みがなくてもちゃんとケチャップが跳ね返ってほっぺとかに付いて、ウワッ、て声が出る様子が想像できるからすごい。ありそう、って思える。
この曲はサビの音階がかなりクセになる。口ずさむのはとても楽しいけど、採点機能付きのカラオケでは歌いたくないかも。音程ミス不可避だもの。


2.『強くなっちゃったんだ、ブルー』 あいみょん

逢瀬、明明後日にはきっと
無くなってしまう様な愛情だってことを

曲の世界への吸引力がカービィ並みと話題(適当)の最初の一文と迷ったけれど、こっちで。最新アルバム『瞳へ落ちるよレコード』で一番好きな曲。私はやっぱり少し翳りのある曲に心を掴まれるらしい。
明明後日〉っていうのが絶妙じゃないですか? 明日でも明後日でも来週でもなく、〈手の込んだことは一才ない一期一会〉(この表現にもまた唸る)のひとときだけでもなく、〈明明後日〉までは、愛情みたいなものがある。顔の輪郭とかホクロの位置とか、初対面の相手の細やかな情報を覚えていられる時間と同じくらいの長さじゃないかな。それを覚えている間は、なんとなく私のことが愛しいような、気がするよね?

この曲は「えっち」って感じがする。急にどうしたとか思わないでください。「エロ」でも「官能的」とかでもなく、いや官能的ではあるけれども、表すなら平仮名表記で「えっち」。ふふ。
MVのタイトルが渦巻いてる絵、好き。↓


3.『SKETCH』 秋山黄色

「居なくならないでね」
「君こそね」
能天気に約束して肩を叩く
きまってどちらかが破るのさ
今回もまた僕じゃなかっただけ

〈今回もまた僕じゃなかった〉。「もまた」のたった三文字、二語で背景にぐっと深みが増すところ、日本語の偉大なところだなと思う。

描かれている「君」に非現実的な美しさがあるなと思ったら、この曲はアニメ主題歌だったそうで、納得。今初めてMVを見て知りました。
ずっとリピートしている曲のMVを見たことがない、そんな事例がよくある。嫌いなわけではないのだけど、耳だけで満足してしまうというか。あと私はリリックビデオが大好き。フォント、文字の大きさや動き、背景の色彩で表される世界観を味わうのが好き。ということで、引用はリリックビデオをどうぞ。


4.『U.F.O』 春野

厭世の胎から
生まれい出てしまう
悲しいエイリアン

言葉での表現を磨きたいと思っていながら「なんか好き」で済ませるのは怠慢だよね。うん。そう言われるのも仕方ない。でもね、なんか好き、なのよ。

これもこれで、「厭世」を「胎」とする発想力と、曲全体との繋がりの巧妙さに、ホヘェ〜と意味のわからない感嘆のため息をついてしまう。〈ばっちくないよ〉とか、彼の曲は卑近な言葉遣いに愛を滲ませるのが上手いなと思う。春野について初めて書いたnoteから8ヶ月。すっかり追いかけてしまっています。ライブ行きたかったなぁ。次こそは必ず。


5.『Subtitle』 Official髭男dism

個人的にかなり致命傷なんだけど、意識しないとテレビを見ない。だからこの曲がドラマ『silent』の主題歌だというのも後から知った。もう歌詞全部書きたい。それでもこの仕掛けに気付いたとき、衝撃で思わず鳥肌が立ったので、こちらを。

かけた言葉で 割れたヒビを直そうとして
足しすぎた熱量で 引かれてしまったカーテン

〈火傷しそうなほどのポジティブの冷たさと残酷さ〉〈プライドの過剰包装〉もすごいよね。惚れ惚れするほど秀逸な言葉選びの中に、どこか親近感がある。自分の脳には絶対生まれないであろう文法なのに心当たりがあって、「わかる」の顔をしてしまう。ゴリゴリに感情移入。すごーい……(アホ)


6.『春を忘れても』 アイビーカラー

予感を溶かしたような風

美しすぎるんだってばよ。

サブスクになってから歌詞カードを読む行為がパッタリ無くなってしまった。そこで思うに、聞き取りやすさってとても大事だ。この曲は運転しながら何気なく聴いていて、この一節で、「エ〜〜〜ッ」となった。耳から言葉が入ってきて、ピタッと頭の奥でとどまったような感覚。綺麗。あまりにも綺麗
春、桜、君の笑顔、泣いてた。それらのイメージを全部ぎゅっと詰め込んだ〈予感を溶かしたような風〉。こういうワードセンスを研ぎ澄ます薬とかあるなら全然買うんだけどな。






テンポよく短めに、などと書いておきながら半分の時点で2000字を超えてしまった。後半は次回に回します。改めて、日本語っておもしろい。音と言葉の重なりを味わう時間はやっぱり楽しい。

読んでくれてありがとう! また!


🔻マガジンにまとめています


この記事が参加している募集

私のプレイリスト

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?