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今週の読書録

こんばんは。
今週は先週末に宣言していた1冊を含め、小説3冊と実用書2冊の計5冊です。

老虎残夢

今年の江戸川乱歩賞受賞作のひとつである桃野雑派さんの『老虎残夢』は、ミステリーと言いつつも、その設定であれば何でもありでは?!と思える作品です。
前半は勢いを感じスルスルと読み進めたものの、中盤から「急にその設定?!」と困惑する箇所も…とは言え、デビュー作でこれだけの作品を書き上げるとはこれからのご活躍が楽しみな作家さんです。

ミステリー、時代小説、武侠もの、様々な要素を凝縮した末に最後はその落ちですか?という予想を裏切る一冊。
出会いの場面で無銭飲食をしようとしていた登場人物が、人としては一番普通であったということもある意味ミステリーでしょうか。

江戸川乱歩賞の贈呈式で上映されたイメージPVも公開されていますが、映像化は確かにしやすい作品かもしれませんね。
また、江戸川乱歩賞の受賞作は、受賞公開後に出版されたため、巻末には贈呈式で配布された審査員の方々の講評も掲載されています。

第67回 江戸川乱歩賞受賞作。
最侠のヒロイン誕生!
湖上の楼閣で舞い、少女は大人になった。
彼女が求めるのは、復讐か恋か?
各選考委員絶賛!
綾辻行人「論理的に真相を解き明かしていくスタンスにはブレがなく、スリリングな謎解きの演出も◎」
京極夏彦「南宋の密室という蠱惑。武侠小説としての外連。特殊設定ミステリという挑戦。愉しい」

私は愛されていたのだろうか? 
問うべき師が息絶えたのは、圧倒的な密室だった。
碧い目をした武術の達人梁泰隆。その弟子で、決して癒えぬ傷をもつ蒼紫苑。料理上手な泰隆の養女梁恋華。三人慎ましく暮らしていければ、幸せだったのに。雪の降る夜、その平穏な暮らしは打ち破られた。
「館」×「孤島」×「特殊設定」×「百合」!
乱歩賞の逆襲が始まった!


凛として弓をひく

碧野圭さんの『凛として弓をひく』は、ご本人も弓道をたしなんでいらっしゃるだけあって、細かな描写が丁寧で、学生時代の弓道あるあるを思い出した作品です。
主人公が高校生ということでティーンズ小説のジャンルに分類されている本屋さんもありましたが、大人でも十分に楽しむことのできる内容かと思います。
碧野さんの『菜の花食堂のささやかな事件簿』や『書店ガール』がお好きな方、頑張る主人公がお好きな方、昔弓道をしたことがある方は、一度手に取られてはいかがでしょうか?

武道は奥深く、恋はまだほのか。弓と自分、あるのはそれだけ。
ドラマ化『書店ガール』著者の新シリーズ。
(あらすじ)高校入学目前、矢口楓がふと足を踏み入れた神社の片隅にみつけた弓道場。おとなたちに交じって弦音(つるね)を響かせる少年の凛々しい姿に魅せられ、そこの弓道会に入門することに。人見知りの女子高生が日本古来の弓道の奥深い魅力に目覚め、新しい世界の扉を開いていく青春エンタテインメント小説!【書き下ろし・講談社文庫50周年記念作品】
カバーイラストはアニメイターの新井陽次郎。


かすがい食堂2

伽古屋圭市さんの『かすがい食堂』に、早くも続編が発売されました。
一冊目のレギュラーメンバーに加えて、新たなキャラクターも加わり、かすがい食堂はさらに賑わいます。
貧困や摂食障害、多様性、日常に存在する社会問題を扱いながらも独善的にならない描写が秀逸。
編集者さんのコメントに第2弾のテーマは「多様性(ダイバーシティ)」と記載されていた通り、読後は何か自分にもできることはないものかという考えが頭をよぎりました。
短編集なので、移動中やバスタイムにも少しずつ読み進めることができ、社会問題に焦点をあてながらも重たくなり過ぎない表現なので、社会派小説がお好きな方にもいかがでしょうか?

下町の子ども食堂が世界と繋がる第2弾!
祖母から駄菓子屋「かすがい」を引き継いだ春日井楓子が、店の奥で子ども食堂を始めて1年が経った。
親のネグレクトが原因でまともなご飯を食べていなかった翔琉は大人しく感情もほとんどあわらにしなかったが、通い続けるうちに少しずつ打ち解けるようになった。摂食障害を患っていた夏蓮は元気を取り戻し、積極的に買い物や調理を手伝ってくれている。
中一になった亜香音が友人・彩希を連れてやって来た。髪を染めたことで教師や親に叱られ、家出中だと言うが──(第一話 少女と嘘と白黒パンダ)。日本語が流暢な黒い肌の少年、日本で働く母親と暮らすためベトナムからやってきた少女、新たなお客さまを迎え、差別や偏見など彼らの抱える問題に楓子は直面するが、かすがい食堂のみんなでごはんを作って食べながら、何が出来るかを考える。
幻のカレイ(?)のムニエル、自分でにぎるおにぎり、ライスペーパーの春巻き、お好みの具材をのせるビビンバなど、わくわくする献立も充実。下町の子ども食堂から世界を知る人気シリーズ第二弾。


年収200万円からの貯金生活

私の今年のテーマのひとつは節約と投資デビューでした。
実はこれまで現状の倍以上の給料を得ていた際にも貯金は0。
奨学金の返済はあったにせよ、恥ずかしながら貯金や節約は大の苦手で、そこそこ稼いでいるはずが、毎月どころかボーナス後にも手元に残ることはなかったのです。
とりたててブランド物が好きな訳ではないので、自分でも振り返ってみると一体、何に使っていたのか?不思議でしたが、浪費癖がありました。

今年後半からはついにNISAや定期預金で徐々に毎月積み立てをすることに成功!
不思議なものでかつての収入の2/5程度で、毎月の家賃が10万円を超えるものの、はじめれば何とか貯めることができるものです。
最近では、資産運用や身を入れて節約にも取り組み、フルリモートワークの環境もいかして断捨離も実践。

家計再生コンサルタントの横山光昭さんの著書である『年収200万円からの貯金生活』は、20万部突破ベストセラーになった一冊です。
当たり前と思うような内容も多いですが、節約方法の本もブログも成功されている方のものではさほど奇抜な内容は登場しません。
当たり前のことをコツコツ地道に継続することこそが王道の節約方法なのだと気づかされます。

今まで何となく面倒であった固定費や通信費の見直し、先取貯金、フリマサイトを使用した捨てない断捨離。
節約・節税の第一歩は身近なことからですよね。
前職を辞めて以降、身の丈に合わないものを処分し、徐々に生活空間や生活費もコンパクトになってきました。
できれば来年は家賃節約のためにも引っ越しを検討したいと思い、物件を定期的に検索中です。

こんな時代だから、やっぱり私たち、貯金します!
「貯金」があれば、不安も不況もだいじょうぶ。
3800人の貯金ゼロ家計を再生させてきた凄腕コンサルタントが、どんなに収入が少なくても、どんなにお金が貯められなくても、一生使える「貯金力」を伝授します。
100年に一度の大不況。リストラ・派遣切り……。
お給料アップどころかボーナス大幅カット……。
不景気な話ばかり続き、先の見えない毎日の中で、ふと不安になりませんか?
老後は年金もらえるのかな?病気になったらどうする?リストラされたらどうしよう……。
でも、どんな不況も不安も、すべて解消してくれるのが、「貯金」です。貯金さえあれば、確実に乗り越えられるのです。そうは言っても、収入も少ないし、お給料だって上がりそうもない、そもそも今だってムダづかいしていないんだから、貯金を増やすことなんてできない!!そうお思いの方も多いことでしょう。
そんなあなたに、本書では、どんなに収入が少ないときでも貯金する技術=貯金力を、伝授します。
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「貯金力」さえつければ、もう一生お金に困りません。
いっしょに貯金生活、はじめませんか?


ひとりでできる個人事業主の確定申告

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その他、「計算が合わない」、「まにあわない」等のトラブル解決も充実。
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