卵の玉座/ドイツを中心に欧米全般
卵-それは私の愛するもの。
目玉焼き、オムレツ、卵焼き、卵かけご飯、エッグベネディクト、エッグタルト、エッグカレー、卵サンド…
卵料理は一言では言い尽くせない。
今日はそんな卵にまつわる話を書く(※私の卵に対する愛が、乱雑に並べられているエッセイ)。
愛・ゆで卵(レシピ付き)
特にゆで卵は格別だ。
ゆで加減で、触感や味すら変わる。
私が好きなのは、箸で切れ目を入れた瞬間とろんと黄身が出てくるくらいのもの。
味付けをすれば「味玉」。ラーメン屋の味玉は格別だ。
日々の楽しみの一つとして、週末に味玉を製造して、冷蔵庫に常備するくらい、私の卵愛は強い。
以下、ここ半年以上繰り返しているレシピ。
味玉レシピ
①卵は水からゆで、沸騰したところから5分ゆでる
②5分沸騰した状態でゆでた後、流水で卵を冷やし、皮をむく
③卵6個の場合、めんつゆ50ml、水50ml、オイスターソース小さじ1、にんにく・しょうがチューブを2センチくらいずつ入れたタレに、剥いた卵を漬け込む。
このタレがこっくりしていておいしくて、
卵のトロっとした黄身にちょっとかけて食べたり、
納豆にかけて食べたりしてもおいしい。
卵の玉座
ドイツに行って驚いたことが、朝食の時、ホテルでも、多くの人の家でも、ゆで卵が出る(ドイツだけでなく欧米の多くの国で見られる)。
このゆで卵、それ専用のエッグスタンド(あるいはエッグカップ)という卵置き場が用意されている。
最初は使い方がわからなくて、エッグスタンドを使って卵にヒビを入れて、
剥いた殻をエッグスタンドにいれていた(苦笑)。
私はそれをしばらく卵割り器兼殻入れとして使っていた。
本来の使い方は、
エッグスタンドにに鎮座しているゆで卵を、
やさしくスプーンの裏側でこんこん、と叩いて上半分の殻を割り、
半分くらい殻を取り除いてから、スプーンで卵をすくって食べる。
下の受け皿になっている部分は、
卵がまとっていた、殻という衣の置き場になる。
なんと上品なのだろう。
卵をさらに置いたら、ころころと転がってしまうし、
半熟卵を手で割ると、運悪く中身が飛び出てしまう危険性もある。
剥いた殻を机の上に置いておくと汚いが、
このような問題もエッグスタンドは解決してくれる。
半熟気味の卵は、そのエッグスタンドを使って食べると、
まるでプリンを救っているような感じだ。
朝の至福の時。
まさに、卵の玉座だ。
エッグスタンドに込められた愛
↑東ドイツ時代にプラスチックで作られたエッグスタンド。デザインがレトロでかわいい。※ベルリンDDRミュージアムのお土産ショップにて
エッグスタンドは、古くはローマ時代に生まれ、ポンペイ遺跡でそれが見つかっている。
しかし、このエッグスタンド、卵を入れる以外、他の用途には使えない。
ただ、この一用途しか使えない食器からは、
古代の欧州の人々から受け継がれてきた、卵に対する敬意と愛が感じられる。
デリケートな卵をやさしく・おいしく食べるための愛。
そんな愛が様々な形のエッグスタンドから伝わってくる。
卵をおいしく食べて世界一になろう
ここまでエッグスタンドの何たるか(?)を語ってきたが、実はエッグスタンドは持っていない。DDRミュージアムで買ってくるんだった…。
先に記したが、エッグスタンドは持っていなくとも、日本には、絶妙なゆで加減のゆで卵を味玉にするという素晴らしい技術が根付いている。
そのほかにもおいしい卵料理がたくさんある。
しかし、日本の卵の消費量は、2019年の調査で消費量世界No.2(一人当たり338個/年)。惜しい。
※世界No.1はメキシコ(一人当たり372個/年)。No.3はロシア(一人当たり306個/年)。ちなみにドイツは14位。あれ、エッグスタンド使ってる???
一生懸命、卵を食べて、世界一になるのに貢献したいと思う。
世界の卵料理に挑戦したり、日本の中で世界の卵料理を食べて歩くのも面白いかもしれない。
最近出会った双子の卵。ラッキー!
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